淡路島
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東部に標高569mの柏原山、中部に標高525mの兜布丸山(かぶとやま)、西部に標高608mで淡路島最高峰の諭鶴羽山がある。兜布丸山は洲本川の、諭鶴羽山は三原川の水源である。諭鶴羽山地の南側は中央構造線の断層崖のため急斜面になっていて[8]、みかん・ビワが栽培されるほか、水仙の自生地がある。
西淡山地
三原平野の西部、鳴門海峡との間にある海抜200m級の山地。標高265mの南辺山など[8]
淡路平野
島の中南部、大阪湾へ注ぐ洲本川河口から播磨灘へ注ぐ三原川河口へかけて島を南北に分かつ沖積平野[8]
洲本平野
洲本川が流れ、河口洲に洲本市の人口密集地が広がる。
三原平野
三原川が流れ、水稲タマネギレタスなど路地野菜の栽培地が広がる。
諭鶴羽北麓台地
三原平野南部から諭鶴羽山地北部へかけての砂礫質の台地。
吹上低地
吹上浜で紀伊水道、鳴門海峡にのぞむ。明石海峡大橋鳴門の渦潮
海峡
明石海峡
北端の松帆崎と、本州の兵庫県明石市の間にある海峡。峡間は3.6km。潮流が早く、古くから海の難所である。全長3,911mの世界最長の吊橋明石海峡大橋」が架けられているほか、高速船「淡路ジェノバライン」が運航。
紀淡海峡(友ヶ島水道)
南東端の生石鼻と、本州の和歌山県和歌山市の間にある海峡。峡間は約11km。海峡内に4つの島があり、最も広い淡路島 - 友ヶ島間でも4.7kmである。航路などはない。費用対効果の面から今後も往来実現の可能性は低い。
鳴門海峡
南西端の門崎と、四国の徳島県大毛島北東部の孫崎の間にある海峡。峡間は約1.4km。激しい潮流のため海の難所である。全長1,629mの吊橋「大鳴門橋」が架けられている。架橋にともない航路は廃止された。名勝に指定されている鳴門[15]では、瀬戸内海と外海(太平洋側)の潮位差により起こる「鳴門の渦潮」が著名。淡路島からは観潮船「 ⇒うずしおクルーズ咸臨丸・日本丸」が毎日運航、間近で渦潮を体感することができる。なお、大鳴門橋には渦潮見物のための遊歩道「渦の道」が併設されているが、入口が四国側のみ、淡路島側からは利用不可。
歴史
古代

記紀』の日本列島国産み神話では、淡路島は伊弉諾尊(いざなぎのみこと)・伊弉冉尊(いざなみのみこと)が日本列島中、最初に創造した島である。『古事記』では淡道之穂之狭別島(あはぢのほのさわけのしま、あわじのほのさわけのしま)と記される[16]

先代旧事本紀』「国造本紀」には、仁徳天皇の御代に淡道国造が設置されたとの記述があり、『日本書紀』では淡路洲と記される。海人族とされる阿曇浜子によって水軍が形成され、初期の天皇家との繋がりは深いらしく、淡路宮や淡路からの皇后の記載も見られる。また反正天皇は淡路島で生まれたとされる。

古代から平安時代まで御食国(みけつくに)として皇室朝廷(にえ)を貢いだとされる。『延喜式』によると、淡路国は旬料・節料として「雑魚」を贄として納めることが記載されている。
近世

江戸時代になり徳川家康は大坂の陣で貢献した蜂須賀氏に従来の阿波国に加えて淡路国を加増した。その際、蜂須賀家の家祖蜂須賀正勝(子六)と義兄弟の契りを結び蜂須賀家の家臣となっていた稲田植元、その子の稲田示植、そして孫の稲田植次の活躍が特に大きかったため、徳川家康の命により稲田氏が淡路一国を支配する城代に代々任じられることになった。

ただし蜂須賀家にとって稲田氏はあくまで一家臣に過ぎず、しかし稲田氏では代を重ねるごとに徐々に蜂須賀家からの独立意識が芽生え、次第に軋轢が生じるようになる。明治維新では、佐幕であった蜂須賀家に対し、稲田氏は倒幕・新政府側に立って活動した。それにもかかわらず家臣は士族ではなく卒族とされた(陪臣とみなされた)ために、稲田氏側は淡路を阿波藩から分藩独立することを画策した。その動きに対し庚午事変(稲田騒動)で蜂須賀家側が一方的に稲田氏側を殺傷したことより確執は決定的なものとなった。それが遠因となり、1868年に初代兵庫県知事となっていた伊藤博文が大きな領域を望んだこともあり、1876年に淡路は阿波と分かれて兵庫県に編入されることになった。以来、兵庫五国の一角として発展している。
年表

1871年12月26日 -
名東県が成立(阿波国・讃岐国・淡路国)

1876年8月21日 - 兵庫県に編入

1940年2月11日 - 洲本町の市制施行により洲本市が成立

1970年9月16日 - 台風25号の接近に伴う集中豪雨三原川洲本川など島内の河川が氾濫。7000戸以上が床上・床下浸水[17]

1995年1月17日 - 淡路島北部(明石海峡付近)を震源とする兵庫県南部地震阪神・淡路大震災)が発生。震度7の激震を観測した島の北部を中心に甚大な被害を受けた。この地震によって野島断層という地震断層が出現した。


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