液晶ディスプレイ
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^ 光シャッターは2次元の「空間光変調器」として働く。
^ 偏光フィルムが不要な方式では2つのモードは存在せず、いずれか片方のものがある。
^ この節では構造の説明のために製造工程で使用される用語を使い、「液晶パネル」は、駆動用回路等が実装されて「液晶モジュール」となる前のものとする。
^ プラスチック球はアレイ基板の完成後にガスなどでスプレーされてランダムに撒かれる。散布量は1画素当り2-3個程度としている。サブ画素の上にその球が乗ればコントラスト比をわずかに悪化させるが微小なスペーサそのものは肉眼では判別できない。特に大画面液晶パネルでは、わずかな振動でプラスチック球が移動して配向膜を傷付ける事がある。そこで、最近では、スペーサとしてパネルの製造工程において事前にフォトスペーサと呼ばれる樹脂製の柱を作成しておくことも行われるようになっている。カラーフィルタ基板の作成時に表示のための光が透過しないブラックマトリックス部分にフォトスペーサによって柱を形成して、コントラストの低下や配向膜への傷を避ける。フォトスペーサはカラーフィルタの着色層を積み重ねることで作られることもあったが、専用の樹脂で作るものが多くなっている。
^ 多くの場合、基板が互いに接着されているのは基板周囲のシール部分のみであり、画面の中央部は液晶材料の内圧とスペーサの支持力が外部圧力と平衡してセルギャップが維持される。
^ セルギャップは極めて狭く、3μm程であり、使用される液晶材料も42型で1.5g程とわずかである。
^ 必要に応じて透明電極が表示すべき模様に応じたパターンに形成されるものもある。
^ 実際のTFT液晶パネルでは、高い平面性、液晶材料等の汚染を防ぐ低イオン汚染性等の厳しい基準に適合する必要があるため、液晶パネル用途に特別に作られた無アルカリガラス(ホウケイ酸ガラス)が用いられる。STN液晶パネルでは、二酸化珪素をコーティングしたソーダガラスも利用される。
^ インジウムは例えば20型液晶パネルでは0.2グラムほどが使用されている。
^ この金属配線としては、種々の金属配線が用いられるが、通常はアルミニウム系の材料が用いられる。大画面高精細化つまり表示面積を大きくして表示容量を増大させるには、信号線の抵抗と浮遊容量による信号波形のナマリが問題となる。例えば、4096×2048画素級の液晶パネルでは従来以上に抵抗の低い金属配線が必要となるため、アルミニウム系の金属配線に代わって例えば銅系などの低抵抗の材料によって金属配線を実現する開発が行われている。(日経エレクトロニクス 2009年2月9日号 P.53)
^ 古典的な反射型の液晶パネルでは、外部から入射した光が反射板に反射して外へ戻るまでの、液晶パネル内を往復する間に液晶が光を遮蔽する効果が2度加えられるので、厚みのある基板類では表示が2重に見え、精細な表示には向かなった。
^ カラーフィルタを用いずにカラー表示を行う方式として、直視型の液晶ディスプレイにおいて、R、G、Bの光を順次発光させるように構成したLEDバックライトに、高速で書き換え可能な液晶パネルを組み合わせてカラー表示を行うフィールド・シーケンシャル・カラー表示方式のものも試作されている。これは、カラーフィルタを用いないため、必要な画素数が3分の1となり開口率が上がるために光の利用効率が良くなる利点がある。一方で、必要な応答速度が単純計算でも3倍になるために、一般に応答速度で劣る液晶表示素子では実現に難しさがある。また、色を順次表示するために色割れという問題も起きる。
^ ソース電極線にはCrMo-Ta、Ta、TiAlが使われる。ゲート電極線にはCrやTaよりもAlやAl-Nb合金が主に使われ、Alでは絶縁膜も陽極酸化によるAl2O3(酸化アルミニウム)層が利用される。絶縁膜を2層にすることで製造工程でのピンホールの問題を回避することもあり、その場合には、Al2O3の上にSiNXを使う。また、40型以上といった大きなパネルではAlやAl-Nb合金でも抵抗値が充分ではないため、Cuを使った配線も開発されている。低抵抗なアルミニウム合金の比抵抗はAlで3μΩcm、Al-Nbで6μΩcm、Al-Cuで4μΩcm程度である。アモルファス・シリコンでは金属配線から直接、電子を受け渡しするのに問題があり、オーミック層としてn+アモルファス・シリコン層を両者の間に加える。アモルファス・シリコンに直接、光が当たると光電変換効果による光電流が生まれるため、アモルファス・シリコン層は50nm以下にされるとともに、アモルファス・シリコンの部分は金属配線やBMによって遮光される。表示輝度を高めるためには開口率を上げるのが良く、配線やTFT、コンデンサの配置を工夫したりTFTそのものの性能を上げて縮小して少しでも開口率を上げるよう工夫されている。20型パネルで開口率は70%程度である。
^ TFTがスイッチング動作で非選択状態になっても、トランジスタ回路の寄生キャパシタ成分が蓄積コンデンサの電荷を奪う「突き抜け現象」を起こして電位差は少し減少する。
^ なお、TFT型の他にもMIM型 (Metal Insulator Metal) というアクティブ素子を用いる方式もある。この方式では、金属 / 絶縁膜 / 金属という配置を備えることで双方向のダイオード特性を持たせたアクティブ素子が画素ごとに配置されている。この場合、単純マトリックスのように対向電極側もストライプ状の列を作る必要がある。素子自体はTFTに比べ簡素化した工程で作製されるが、TFTの一般化につれて利用されなくなっている。
^ 低温ポリシリコンは東芝が開発した
^ 交流による駆動電圧はプラスとマイナスの両電圧が総体として等しくなるように印加されなければならない。いずれかの電圧に偏っていると液晶に直流成分が加えられることになり、同じ画像を長時間表示すると焼き付き現象となって現われる事がある。
^ 液晶表示では、各フレームごとの画像を次のフレームの画像で書き換えるまで静的に保持し続ける仕組みのものが多く、これを「ホールド駆動」と呼ぶ。このホールド駆動では、たとえ液晶分子の反応時間が無限小にまで高速化できても、ヒトの視覚には残像感があるため、動画表示の画像切り替え例えば蛍光管であるブラウン管でのほとんど瞬間的な「インパルス発光」に比べれば遅く感じられる。
^ 本文に示した代表的なものの他に、ECB、FLC(強誘電性液晶)、GH(ゲスト・ホスト)、DS(動的散乱)、PC(相転移)、熱光学、熱電気光学のそれぞれの表示方式がある。
^ TN型は早くから実用化され、液晶といえばTN型が用いられているという時代が長く続いた。現在でもセグメント表示などの簡易な液晶表示部はTN型が主流である。構造が簡易で簡易な用途に限れば表示品位も十分である。印加電圧に対する透過率変化が緩やかであり、多数の画素表示を行うためにはアクティブ・マトリクス駆動を行う必要があるが、画素数が少なければデューティー駆動による単純マトリクス駆動で使用されることもある。
^ この配向処理は、ラビングという。配向膜上を布でこする(rubする)ことによって、その基板に接する液晶配向がその方向を向くようになる。
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