日本の東京都区部では、台東区や中央区、墨田区、江東区など東京湾から離れた地域を含めてビル屋上などで営巣や目撃例が増えている。屋上緑化などの影響が考えられ、都心ウミネコ研究会の観察によると、隅田川で魚類を捕食し、3?8月の繁殖期は東京都心にいて秋?冬は離れる。鳴き声や糞害への苦情もあり、東京都庁は鳥獣保護管理法に基づく鳥獣保護管理事業計画を改定して、2022年4月から繁殖期なら、都の許可があれば卵・雛を捕獲できるようにした[10]。
日本鳥類保護連盟の神崎高歩によると、ウミネコは小魚などを巣に運ぶときに、飛翔中に吐き出してしまうことがあるという。小魚などが路上などに散乱している光景は海沿いに居住する人々にとってはごく普通の光景であるが、このような光景を初めて見る人にとっては非常に不思議なことであり、しばしば騒動になって新聞などで報道されることがある[11]。
画像
幼鳥
冬羽
脚注『山溪名前図鑑 野鳥の名前』(山と溪谷社、2008年)64-65頁
^ a b c d e f g 加藤陸奥雄、沼田眞、渡辺景隆、畑正憲監修『日本の天然記念物』(講談社、1995年)784-789頁
^ a b c d e f 環境庁 『日本産鳥類の繁殖分布』大蔵省印刷局、1981年
^ a b c d e f g h 桐原政志『日本の鳥550 水辺の鳥』(文一総合出版、2000年)282-283頁
^ a b c d e f g h i j k l m 黒田長久監修 C.M.ペリンズ、A.L.A.ミドルトン編『動物大百科8 鳥類II』(平凡社、1986年)157頁
^ a b c 高野伸二『フィールドガイド 日本の野鳥 増補改訂版』(日本野鳥の会、2007年)86-87頁
^ a b c d e f g h i j k l m 真木広造、大西敏一『日本の野鳥590』(平凡社、2000年)305頁
^ a b c 『小学館の図鑑NEO 鳥』(小学館、2002年)65頁
^ a b c 『朝日新聞』2011年7月21日37頁(大阪本社版13版)