海技従事者である海技士と小型船舶操縦士の資格は5年ごとの更新によってその有効性が維持される。小型船舶操縦士においては、身体適性基準を満たしたうえで、一定の乗船履歴を有しているか国土交通大臣の登録を受けた講習実施機関における更新講習を修了することが更新の要件である[5][6]。 海技従事者となるための国家資格である海技士の資格試験を「海技士国家試験」という。国土交通大臣の行なう海技士国家試験に合格することで「海技免許」を受けられる。 海技士資格は乗組が認められる船舶の「内航」「外航」、「船舶の大きさ」、「推進機関の出力」の違いや、職務・部署の違いなどによって29種類に分かれている。海技士国家試験は各地方運輸局(神戸運輸監理部)が年に4回行なっている。筆記と口述の学科試験だけでなく身体検査にも合格する必要がある。さらに、所定の乗船履歴が必要となる。「大型免許」と呼ばれる3種類の「小型船舶操縦士」以外の免許では、3級海技士(航海)ではレーダー観測者講習、レーダー・自動衝突予防援助装置シミュレーター講習、救命講習、消火講習、上級航海英語講習を、4級海技士(航海)及び5級海技士(航海)ではレーダー観測者講習、レーダー・自動衝突予防援助装置シミュレーター講習、救命講習、消火講習、航海英語講習を、6級海技士(航海)ではレーダー観測者講習、救命講習、消火講習を、3級海技士(機関)では機関救命講習、消火講習、上級機関英語講習を、4級海技士(機関)、5級海技士(機関)では機関救命講習、消火講習、機関英語講習を、6級海技士(機関)では機関救命講習、消火講習を、1?3級海技士(通信)、1?4級海技士(電子通信)では救命講習、消火講習を受講しなければならない。
海技士国家試験