海上コンテナ
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さらに、税関手続きの盲点を付いて人気の盗難車を他のダミー車両とすりかえて、正規の手続きを取る新手の巧妙な手口なども発生している[14][15]

密航者が中に詰め込まれて不法入国する[注 1][16]


密入国や密輸品の摘発事例

米国シアトル港にて、不法入国で逮捕された22人の中国人が潜んでいた空コンテナ内部。劣悪な環境がうかがえる。

検問所のカーゴスキャニング(英語版)システムの画像。画像中央の積荷に潜む2人の密航者(直立姿と座り込み姿)が映し出されている。

ポータル VACIS (Vehicle and Cargo Inspection System) ガンマ線撮影装置によりコンテナ内部を検査する。

トレーラで運ぶ場合コンテナではないが、箱型トラックの荷台で重量物の荷崩れにより、車体が右側に大きく傾いた事例。[注 2]輸送中での急ブレーキの衝撃で、多くの荷物が前のめりに荷崩れを起こした事例。[注 3].mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、積み付け時の安全に関連するカテゴリがあります。
貨物の偏り
一般のトラックと異なり、海上コンテナ輸送にかかわる各国において、現行の国際条約下では輸送途中にコンテナの封印を開封して中身を確認することは、特別検査などのごくまれなケース以外は一切できない。このために配達するトレーラー運転手は、受け渡し書類などで積荷の品目や注意事項を多少は把握できるが、それはあくまでも書類上での参考程度にしか過ぎず、運転手には実際の中身の状態や、積まれ方が全くわからない[17]。その結果、庫内の重い荷物が均等に積み込まれていない危険なコンテナが見過ごされて、車体が傾いた状態や、重心が高くなるという不安定な積載状態になり、横転事故を起こしやすくなる。[18]。こうした貨物の偏りは輸送の安全を脅かすものであるため、国土交通省も注意喚起を実施しており、偏荷重コンテナを受け取った場合は発荷主への適切な積付の依頼を求めている[19][20]。高速で輸送される鉄道貨物でコンテナ内の重心が偏っていることは、脱線事故を容易に誘発し非常に危険である。このために、例えば日本国内の鉄道輸送を一手に管理しているJR貨物では、コンテナの引受時に重心検査を行うとともに、荷主に対しても均等に荷物を積むよう働きかけを強めている。
急ブレーキの反動
ドライコンテナなどを輸送中のトレーラーが、何らかの理由で急ブレーキを掛けた場合に複合的に起こりうる重大事故としては、急ブレーキの反動で積荷によっては(例:石材・鉄骨・各種ロール状の物、機械類など)、荷崩れを起しコンテナ内を荷物が滑って前方向の妻壁へ激突、突き破り、運転席を潰してしまうケースもある。時に見受けられる事例として、トンネルのように両妻側に積み込み口がある特殊なコンテナや、何らかの理由で原則としてトレーラー後尾側に向くはずの積み込み口が逆向きで、運転席側に向いて[注 4]いて、妻壁より構造的に弱い観音式ドア部分を突き破る等の人災的事故がある。さらに意外な事例として、ドライ・コンテナの活用事例のように、1 t(とん)または、1,000 L(リットル)級の小型タンクに小分けした液体積荷という特殊な環境下では、例え小型タンクをしっかりと個縛しているにもかかわらず、急ブレーキの反動で小型タンク内で踊った液体の反動でタンク上部が破損し、走行中の道路にたれ流しで撒き散らし、多くの後続車がスリップして多重事故を引き起こした〔重要調査対象事故〕も発生している[21]
危険物
夏場などでは、特に完全密閉状態となるドライ・コンテナなどに積載された、スプレー缶製品類や密閉された容器に入っている薬品・化成品、あるいは中古車や解体した機械部品に残っている石油類などが、コンテナ内部の高温で花火のように連鎖的に突然爆発を起こす危険もある[22][23]。さらに特異な事例では、台風や嵐による強風で発生した高潮で、コンテナヤードが浸水して係留中のドライコンテナに積まれていた化学原料が、浸み込んだ海水との化学反応により一か月以上も炎上し続けるという、予測不可能な事故も多々起こっている[24]
コンテナロック作業の手間
コンテナターミナル構内等で特に注意する事案として、「コンテナ底面4箇所」と「トレーラー荷台」を繋ぐツイストロック装置を、確実に切る、あるいは繋ぐ操作をすることである。これを怠ると、ガントリークレーンやトランスファーテナーによってトレーラーごと吊り上げられたり、逆に繋がったまま発進した挙句に吊りワイヤーが張ってしまい急ブレーキ以上の衝撃を受け大事故になる怖れがある。特に風雨のときや、荷役作業が大幅に遅れて作業者が混乱しているときなどに起こりやすい。また走行時にコンテナロックが外れているとコンテナが落下し大事故になりかねない[25]
陸上で保管するときルアーブルの港に積み上げられた大量のコンテナ群。一部には、8段積みも見受けられる。ウィキメディア・コモンズには、コンテナの積み上げ風景に関連するカテゴリがあります。ウィキメディア・コモンズには、破損したコンテナに関連するカテゴリがあります。

空コンテナ専用のコンテナデポや、コンテナ製造メーカーの製品保管ヤードでは、現在の空コンテナ荷役専用のトップリフターの荷役能力の関係で、積み上げ限界目安の8段に野積みされた光景は世界中で見られる。限られた敷地を有効に使える半面、強風や地震には非常に弱く倒壊しやすい。そこで積み上げたコンテナ群の外側から内側に向かって3 - 5列を使い、倒壊防止に階段積みにして外壁代わりにしたり、ワイヤー等で縛ったりして厳重な補強が必要である。

なお、日本国内では、近年の台風や地震などによる自然災害の多発を受けて、業界内での申し合わせた安全基準として、いずれのコンテナの場合でも最大積み上げ数は、5段積みまでとされている[26]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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