『幸田文全集 第23巻』所収「著作年表」[13]及び国立国会図書館NDL-Onlineより編集。
1955年 (昭和30年) 1月?12月 「流れる」の題名で『新潮』に11回に渡り連載。
1956年 (昭和31年)
2月 新潮社から単行本『流れる』刊行。NDL
『幸田文全集 第23巻』所収「年譜」[5]より編集。
1956年2月、朝日放送「パンドラタイム」で4回に渡りラジオ放送された。出演は山本安英、水谷八重子、岸田今日子、杉村春子、荒木道子、東山千栄子、中村伸郎他[14]。
1957年2月、新橋演舞場で新派大合同二月公演として『流れる』が上演された。脚本・演出は飯沢匡、出演は花柳章太郎、水谷八重子他[11]。
1958年1月、NHKラジオ第二放送で「新年特集」として『流れる』が放送された。出演は加藤幸子、杉村春子、奈良岡朋子他。
1961年2月、東京テレビでテレビドラマ『流れる』が放映された。出演は乙羽信子、岸田今日子他。
小説・上演史の脚注^ 『幸田文全集 第23巻』岩波書店、1997.2、pp544, 567-571
^ 「流れる」『日本文芸鑑賞事典 近代名作1017選への招待 第16巻(昭和26?30年)』 pp.247-258、ぎょうせい、1987年
^ 文学賞の世界
流れる
監督成瀬巳喜男
脚本田中澄江
井手俊郎
製作藤本真澄
出演者田中絹代
山田五十鈴
高峰秀子
音楽斎藤一郎
撮影玉井正夫
編集大井英史
『流れる』は、1956年に公開された日本映画。製作、配給は東宝。モノクロ、スタンダード。 ストーリーはほぼ原作のまま受け継がれている。 この時期の成瀬は、前年に公開された『浮雲』でキャリアの頂点を極めていた。他の作品でも見られる、女性を中心に人物を情感豊かにリアルに描く手腕は、本作でも遺憾なく発揮された。特に本作では、大勢の登場人物それぞれに明確な個性を色付けしており、キャスト連の迫真の演技と相まって肉厚で豪華な作品となっている。 キャストには田中絹代、山田五十鈴、高峰秀子という日本映画界を代表する名女優を三枚看板に擁し、岡田茉莉子、杉村春子、中北千枝子、賀原夏子らが脇を固めた。さらに日本映画史上初のスター女優で、当時既に一線を退いていた栗島すみ子が特別出演を果たし、強烈な存在感を見せる重厚な演技で往時のファンを歓喜させた。花柳界という舞台設定と合わせて正に「女性オールスター映画」とも呼ぶべき絢爛豪華な顔ぶれとなっている。男優では宮口精二、加東大介、仲谷昇、佐田豊らが出演している。スタッフにおいても「成瀬組」の名スタッフが結集し、成瀬映画の真髄を究めた作品となっている。 大きな川の畔にある置屋「つたの屋」に新しい女中がやってきた。梨花という名のその女性は、女主人つた奴に気に入られる。懸命に「つたの屋」に尽くす梨花だが、当家には落魄の臭いが立ち込めていた。
企画・制作
あらすじ
キャスト
梨花(お春):田中絹代
つた奴:山田五十鈴
勝代:高峰秀子
なな子:岡田茉莉子
染香:杉村春子
お浜:栗島すみ子(特別出演)
米子:中北千枝子
高木:加東大介
不二子(米子の娘):松山なつ子
おとよ:賀原夏子
なみ江:泉千代
なみ江の伯父:宮口精二
佐伯(お浜の甥):仲谷昇
いろどり:南美江
村松:竜岡晋
白雅(中華料理店):大村千吉
医者:中村伸郎
つる本の女中:音羽久米子
乾物屋主人:上田吉二郎
巡査:松尾文人
車屋:佐田豊
呉服屋:堤康久
:鉄一郎
乾物屋店員:河辺昌義
果物屋店員:平凡太郎
料亭の女中:江幡秀子
:上野明美
寿司屋の出前持ち:加藤茂雄(クレジット表記無し)
スタッフ
製作:藤本真澄
原作:幸田文
脚本:田中澄江、井手俊郎
音楽:斎藤一郎
撮影:玉井正夫
美術:中古智
録音:三上長七郎
照明:石井長四郎