洋食
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洋食料理ハヤシライスコロッケハンバーグナポリタン

オムレツ - 鶏卵を割って溶き、胡椒で味付けをしてフライパンで焼いた料理。作り方は単純だが経験が必要であり、フライパン料理の基本ともされる。タマネギ、チーズ、ハム、ひき肉、トマトなどを入れる場合もある。

オムライス - ケチャップライスを卵の薄焼きでくるんだもの。起源は諸説ある。

ハムエッグ / ベーコンエッグ- 朝食として普及しているほか、一部の洋食店や定食屋ではレギュラーメニューとして存在している。

カレーライス - インド料理カレーイギリスを経由して日本に伝わり、洋食として広まった。の糧食や学校給食として採用され、米飯を主食とする日本の食文化とマッチして人気となった。「ライスカレー」とも呼ばれる。

ハヤシライス - デミグラスソースあるいはトマトソースをベースとする薄切り牛肉の煮込み。ハッシュドビーフビーフストロガノフに類似する。

チキンライス - 鶏肉を具材としたトマトケチャップ味の焼き飯あるいは炊き込みご飯

コロッケ - 日本でポピュラーなポテトコロッケの起源については諸説ある(コロッケの項を参照)。俵型のクリームコロッケは戦後に広まったもので、エスコフィエの料理書「Le Guide Culinaire」にも掲載されている由緒あるフランス料理である[10]

カツレツ - スライスした牛・豚・鶏などの肉に卵液をつけ、パン粉をまぶし、多量の油で揚げて作る。牛カツ豚カツ鶏カツメンチカツ・エビカツなど。このうち豚カツはカツの代名詞になるほど普及し、昭和初期には東京下町の上野浅草に「とんかつ」専門店を乱立させた。茶碗飯、味噌汁御新香の膳立てで、日本独特のとんかつソースをかけて箸で食べさせるというスタイルは、もはや和食と呼んでも過言ではない[11]

フライ - 調理法はカツとおなじだが、素材が魚介類の場合はフライと呼ぶ。カキフライエビフライアジフライのほか、ホタテイカ白身魚などが素材に使われる。とんかつ専門店でもよく扱われる。

ステーキ - 肉類を大判の厚切りにカットして焼いた料理。古くは「テキ」とも呼ばれた。通常は牛肉料理を指し、厚切りで美味しく食べられる部位はサーロイン、フィレなどに限られているため高価であることが多い。その一方で、豚肉鯨肉レバーといった安価な材料でもステーキ風の料理が作られ、「とんてき」や「鯨のテキ」などと呼ばれることがあった。明治期以前の日本には存在しなかった食習慣であるが、醤油で味付けしたり、ワサビ大根おろしが添えられるなど、和風に調理される場合もある。

ハンバーグ - 挽肉にパン粉や卵などのつなぎを合わせ整形して焼いた料理。戦後に普及した名称であり、戦前はハンブルグステーキやミンチボールなどと呼ばれた。比較的安価に作れるため、レストランでもお手頃な料理として人気となり、家庭料理としても早くから普及した。

ピラフ - 元々はトルコ料理のピラウで、生米に具を加え出汁で炊いた炊き込みごはん料理。ただ、日本の洋食店でピラフとして出されている料理は必ずしも本来の作り方をしているとは限らず、すでに炊きあがった白米を洋風に味付けして炒めている場合もある。

ソテー - 食材をシンプルにフライパンで焼いたもの。豚肉ポークソテーのほか、チキンや野菜などさまざま。

ムニエル - 魚を小麦粉でファリネしてバターでソテーする、フランスでは一般的な魚介料理。

スパゲッティ - 基本的にはイタリア料理であるが、早くから普及しローカライズが顕著であるナポリタンミートソースは日本独自の洋食に分類される。

シチュー - 肉や野菜を煮込んだイギリス料理で、フランス料理ではラグーやポトフの応用にあたる。日本では簡便な固形ルーを用いる調理方法が普及している。日本の洋食店では、ビーフシチューやクリームシチューが秋から冬にかけての定番メニューとなる。

ロールキャベツ - 明治時代に伝来しており、現在ではおでんの具として用いられるほどに日本化している。

グラタン - フランスではグラティネと発音し、オーブンやバーナーなどで表面に焼き色をつけることを指す。ポテトやシーフードなどの具材にホワイトソースとチーズをかけて焼いたグラタンはフランスでは古典的な料理。

ドリア - 昭和初期に、横浜ホテルニューグランドの初代総料理長・サリー・ワイルが考案した料理。米飯に獣肉や魚介のクリーム煮とチーズをのせてオーブンで焼いたライスグラタン。


サラダ - 後年こそ野菜サラダを指すが、葉物野菜の生食を行わなかった食習慣もあり、もともとポテトサラダ、それもマヨネーズの味の強いものを中心にして「サラダ」と呼んでいた。この名残は回転ずしにもあり、要は「マヨネーズ味」なら何でもサラダと呼ぶ。また精肉店の惣菜にも「サラダ」があり、キュウリや玉ねぎも入るが、日持ちの関係から十中八九はマヨネーズ味のポテトサラダである。

ランチ - 昼食に限らず、洋食としてイメージされる各種料理を盛り込んだプレートをこのように呼ぶ地域がある。全国的にはお子様ランチが代表的。

洋菓子

詳しくは洋菓子を参照。
注釈^ 当時の大卒初任給70円、日雇労働者日当1円63銭。

出典^ NHK出版 土井善晴 著「学びのきほん くらしのための料理学」65頁
^ 浅羽昌次「 ⇒明治時代における食肉事情」 岡山ちくさんひろば
^ Georges Auguste Escoffier『エスコフィエフランス料理』角田明訳、柴田書店。p.1119.
^ 「日本珈琲史」 珈琲会館文化部編
^ 草野丈吉(読み)くさの じょうきちコトバンク
^大阪初の洋式ホテルの起源とその推移──自由亭ホテルの供給目的と存在意義の研究廣間準一、大阪観光大学観光学研究所年報『観光研究論集』第14号
^ 横浜歴史年表 同編纂委員会編
^日本の西洋料理の歴史 5 日本の西洋料理
^ 小菅桂子『にっぽん洋食物語大全』p.175.
^ Georges Auguste Escoffier『エスコフィエフランス料理』角田明訳、柴田書店。p305
^ 『とんかつ フライ料理 - 人気店のメニューと調理技術』旭屋出版、p116。ISBN 978-4751108185

参考文献

小菅桂子『にっぽん洋食物語大全』講談社+α文庫、1994年。ISBN 978-4062560658

岡田哲『とんかつの誕生――明治洋食事始め』講談社[講談社選書メチエ]、2000年。ISBN 4062581795

『とんかつ フライ料理 人気店のメニューと調理技術』 旭屋出版ムック 2009年。ISBN 4751108182


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