注釈
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

ウィキペディアの編集における

注釈や出典を一覧にまとめる方法については「Help:脚注」を、

そこから注釈欄を分離する方法については、「Help:脚注#注釈リストと出典リストを分離したいとき」をごらんください。

注釈(註釈[注 1]、ちゅうしゃく、: annotation)または注解(註解、ちゅうかい)とは、文章専門用語について補足・説明・解説するための文書や語句。

本項では、古典経典における注釈書(ちゅうしゃくしょ、: commentary)についても扱う。
注釈書
中国「論語の注釈」、「注疏」、および「義疏」も参照

古代中国の伝統的な学問の中で、注釈は重要な存在である[1]経書をはじめとする重要な古典に対して、学者が注釈を附した形式の書物が多く著わされ、これは現在でも中国研究の基礎となっている[2]。例えば、朱子学の研究を行う際、朱熹が『四書』に対して注釈を附した『四書章句集注』がその材料となる、という具合である[3]

この注釈にはいくつかの種類があり、訓詁学に代表される漢字の意味を逐一記す形式のものや、知名度の低下した人名・地名の解説、理解しづらい文章の要約などがある。また注釈が付けられる対象となる本も、経書、歴史書、文学作品、老子や荘子などから個人の文集まで、多岐にわたっている[4]。一例を下に挙げる。

鄭玄による『周礼』『儀礼』『礼記』注(経書に対する注)

郭象による『荘子』注(老荘の書に対する注)

裴松之による『三国志』注(史書に対する注)

李善による『文選』注(文学書に対する注)

日本「抄物」、「旧注」、および「源氏物語の古注釈書の一覧」も参照

日本では、『古今集』『伊勢物語』『源氏物語』『和漢朗詠集』『日本書紀』『御成敗式目』『職原抄』などの注釈書が伝統的に書かれた[5]室町時代には、五山僧公家学者によって和歌物語式目医学書漢籍など多岐にわたる分野で注釈書の出版が行われた[6]
インド

インドでは、4つのヴェーダサンヒター)に対する注釈書として書かれた文献群(ブラーフマナアーラニヤカウパニシャッド)を始めとして、『バガヴァッド・ギーター』に対する注釈書や、仏教仏典等に対する注釈書(例えばパーリ仏典に対するアッタカターや、龍樹中論』に対する諸注解)、六派哲学スートラ等に対する注釈書(例えば『ブラフマ・スートラ』に対するシャンカラの注解)が古くから書かれた。六派哲学は思想書を新規に作ることよりも、注に複注・複々注を重ねることを軸にして思想を展開した[7]
その他

その他、ヘブライ語聖書に対する注解(英語版)、聖書に対する聖書注解書クルアーンに対するタフスィール、『イリアス』と『オデュッセイア』に対する注解(ホメロス注解(英語版))、プラトンの著作に対する注解(プラトン注解(英語版))、アリストテレスの著作に対する注解(アリストテレス注解(英語版))、『ユークリッド原論』『アルマゲスト』『ローマ法大全』などに対する注釈書が伝統的に書かれた。

写本の余白部分に注釈が書き入れられることもあった(欄外古註(英語版)、スコリア)[8]
組版における注

注(註)とは、言葉の意味、文章の解釈、本文の補足、文献の出典(典拠・引用文献・参考文献)などを明らかにするために付される文をいう[9]
内容による分類

注には次の4種類がある[10]
資料からの直接引用の出典を示すもの(図表、統計なども含む)。

資料からの要約の出典を示すもの。

自分の意見ではない意見の出典を示すもの。

本文に入れると叙述の流れを妨げるが、本文の事項の理解に役立つ補足情報ないしコメント。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:25 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef