法と正義
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伝統的な価値観にもとづいた社会政策
清廉

「法と正義」が最も力を入れている項目は社会政策である。汚職の追放を最優先課題としている。政治資金などといったいわゆる金銭問題にはクリーンな傾向を持っている。
伝統的な生命観と家族観

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国民保健制度は、公立病院の医療費が原則無料である従来の制度を堅持。同性愛安楽死には断固反対で、一切の妥協を許さない。男女は人間として平等であっても、家庭や仕事において性の違いによる役割の区別はあるべきだ、という伝統的な家族観の堅持とその道徳的普及に努め、暴力の表現に関してはマスメディアの統制も辞さない構えである。

少子化対策に積極的で、子ども手当、若い夫婦向けの低価格の住宅の提供、結婚している女性の産休期間の長期化と所得保障、日曜祝日における小売店の休業の強制化(従事者が家族と過ごすことができるため)などを打ち出している。男女の機会平等や女性の社会的進出を推し進めることよりも、女性の健康や現在の社会的立場を保護する立場を採る。
多民族共存

外国人出稼ぎ労働者の受け入れには積極的で、ウクライナベラルーシ、そしてロシアカリーニングラードなどといった欧州連合(EU)外の近隣国からの出稼ぎの制限を緩和している。

イスラム教及びムスリムに対しては厳しい姿勢を貫く。2015年に欧州へと大量に流入しているシリア難民に対してカチンスキ党首は、難民たちが「ギリシャの島々にコレラを、ウィーン(Vienna)に赤痢を、そしてさまざまな種類の寄生虫を持ち込んでいる」などと反難民姿勢を打ち出して支持の獲得に努め、総選挙を圧勝に導き8年ぶりに与党へ返り咲いた[10]
政府主導の経済

一定の市場経済化を進めるものの、政府主導による所得再分配を条件し、国民の最低所得の引き上げに積極的である。所得税の減税によって経済を活性化させようとする一方、累進課税を強化して高所得者の税負担を強化、積極財政で低所得者への給付の増額を行おうとする。財政支出については公共投資よりも社会保障、そしてそのうち公共投資もインフラ整備や職業教育よりも公営企業小中学校への補助金、という考えである。政府は積極的に中央銀行の金融政策に関わるべきだとし、2005-2007年に政権を担当していた時には金融ハト派の人物でカチンスキ党首子飼いの人物であるスワヴォミル・スクシペク(2010年4月10日、ポーランド空軍Tu-154墜落事故にて死去)をポーランド国立銀行総裁に据えた。財政支出拡大派かつ金融ハト派であるため、財政規律の厳格化と明確なインフレ対策を条件とする欧州連合(EU)の共通通貨ユーロの導入には消極的。
外交政策

非民主的な諸国に対してはタカ派外交を展開する。欧州連合(EU)の統合には懐疑的で、アメリカ合衆国北大西洋条約機構(NATO)との連携に積極的である。米国が行っている対テロ戦争を支持し、アフガニスタンイラクポーランド軍を派兵した。イスラエルとの関係強化にも積極的である。欧州議会においては、かつてイギリス保守党も参加していた欧州保守改革グループという会派に所属している。

2015年のポーランド総選挙で与党になると、EUやドイツとの関係を政治的駆け引きの道具として利用し、また第二次世界大戦の戦後賠償に関する論争も再開させた[11]
歴代選挙結果
セイム(下院)議員選挙

年得票数得票率獲得議席数増減
2001年詳細)1,236,7879.5%(第4党)44 / 460
2005年詳細)3,185,71427.0%(第1党)155 / 460 111
2007年詳細)5,183,47732.1%(第2党)166 / 460 011
2011年詳細)4,295,01629.9%(第2党)157 / 460 009
2015年(詳細)5,711,68737.6%(第1党)193 / 460 036
2019年(詳細)8,051,93543.6%(第1党)187 / 460 006
2023年詳細)7,640,85435.4%(第1党)161 / 460 026

セナト(上院)議員選挙

年獲得議席数増減注
2001年詳細)0 / 100選挙連合「セナト2001」に参加。「セナト2001」は15議席を獲得。
2005年詳細)49 / 100 49
2007年詳細)39 / 100 10
2011年詳細)31 / 100 08
2015年(詳細)61 / 100 30
2019年(詳細)38 / 100 23
2023年詳細)29 / 100 09

欧州議会議員選挙

年得票数得票率獲得議席数増減
2004年詳細)771,85812.7%(第3党)7 / 54
2009年詳細)2,017,60727.4%(第2党)15 / 50 08
2014年詳細)2,246,87031.8%(第2党)19 / 51(注) 04
2019年(詳細)6,192,78045.4%(第1党)26 / 52(注) 07

主な政治家

ヤロスワフ・カチンスキ(Jaros?aw Kaczy?ski) - ポーランド元首相(2006年?2007年)。

レフ・カチンスキ(L. A.Kaczy?ski) - ポーランド大統領(2005年?2010年)。

カジミェシュ・マルチンキェヴィチ(Kazimierz Marcinkiewicz) - ポーランド元首相(2005年?2006年)。すでに離党。

脚注^ 市民プラットフォーム及び小政党の連立
^ 2005年の選挙では共産主義体制後の第3共和制が、格差と貧困を招いたことを批判。国家の強化と腐敗の根絶及び社会浄化促進による社会の秩序回復を主張し、旧共産党系(SLD)だけではなく、自由主義系のPOや民主党(PD)に対しても対立軸を示している。
^ 在ポーランド日本大使館編 ⇒「ポーランド政治・社会情勢(2011年11月3日?9日)」 (PDF)
^ “ポーランド政治・経済・社会情勢(2013年6月27日?7月3日)”. 在ポーランド日本大使館 (2013年7月5日). 2013年8月26日閲覧。


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