油彩
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目の細かいものや荒いものなど様々な種類が絵画用途に供給されている。一般の麻布も適切に扱えば絵画に使用出来る。



(合板、ボード類など)

金属板(アルミニウムなど)

(羊皮紙など)

塗膜を形成する材料油絵具
油彩絵具詳細は「油彩絵具」を参照

乾性油を主成分とする固着材と顔料の屈折率の差が小さいことから、油彩絵具は高い透明性を示す。更に、固着材を多くしても問題が起き難いので透明な塗膜を作ることが出来る。粘稠度が高いことから光沢のある画面を作る。透明感と光沢のある画面が本来の特徴であり、油彩絵具が遅乾性であることから良く探究された精緻な階調の絵画も多い。肉痩せ・目減りが少ないことから、近代・現代の油彩絵具は厚塗りにも向く。乾燥が早く描画する上で規制が大きく透明性の変化に乏しいフレスコに対し、技法に対する柔軟さ、光沢、透明性や遅乾性といった性質から支持され発展してきた絵画材料である。現在市販されているチューブ入りの油絵具には、扱いやすいように体質顔料や乾燥促進剤などの助剤が練り合わせられており、容易に描画できるよう調整されている。
地塗り塗料(地塗り絵具)

炭酸カルシウム、白亜(炭酸カルシウムが主成分)、チタン白などの顔料と、水や加工した乾性油などを固着材とする材料が用いられる。水性地は上の絵具層から多くの油分を吸収して塗膜が艶消しになり易い。油性地は上層の油をあまり吸収せず画面に艶が生まれ易いものの、絵具の固着性が劣る場合がある。膠水と乾性油を混合しエマルションにした材料を用いた半油性地は両者の中間の性質を持つ。
メディウム

狭義には練り合わせ材や展色材の中の固着材を指す。広義には絵具そのもの、溶き油を含める場合もある。ただし溶剤のみのものは含めない[3]
道具様々な種類の画筆
パレット

パレットは、絵画を描く際に使う、絵具を混合するための板。合成樹脂(紙パレット)、等が使われる。
油壺

絵画用の液体を入れる容器。金属製や陶器製がある。特に日本では、これ以外にディステンパー用の「とき皿」も似た役割を果たす道具として使われている。
画筆

画筆(ガヒツ)は絵画制作に用いる、画(えが)く為のである。油絵具はふつう剛毛筆を用い面的に塗布する[4]。繊細な描写には柔毛筆の腰のあるものが好まれる。フィルバート(平)、フラット(平)、ラウンド(丸)、ファン(扇)などの形状がある。原毛は天然毛(獣毛)と合成毛(合成繊維)に分けられる。硬さによって、剛毛と柔毛・和毛(にこげ)に分けることも可能である。筆は同じ形状でも毛質によって描き味が異なる。
ナイフ

ペインティングナイフパレットナイフは、コテのような道具である。油絵具を練ったり、画面についた不要な絵具を取ったりするのに用いる。描画は筆によるとは限らず、ナイフを用いる場合もある。スクレパーのように刃のついたものも用いる。
その他

ローラー(へら)などを用いる人もいる。指などで絵具を画面に乗せる人もいる。
技法

絵画の技法は様々あり分類の仕方も色々である。

平塗り
絵具を平たく塗ること。

モデリング 肉付け。物理的な立体感についても言うが、絵画の分野では主としてバルールを成立させ形体を描き出す工程について言う。

インパスティング 盛り上げ。

暈し(ぼかし) 画面上の絵具を暈して階調を豊かにすること。

スフマート 色の境界を際立たせずに、形体を描き出す技法。レオナルド・ダ・ヴィンチほか16世紀の画家が創始したとされる[2]

グレーズ 透明性の高い絵具を薄く重ねて、下層の効果を活かす技法のひとつ。

スカンブル 不透明性の高い絵具を薄く重ねて、下層の効果を活かす技法のひとつ。

ハッチング 一定の面を斜線で埋める技法。

クロスハッチング 交差させたハッチングのこと。

マスキング マスキングテープなどで一部をマスクすること。

デカルコマニー 絵具を転写する技法のひとつ。

フロッタージュ ものの模様などを写し取る技法のひとつ。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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