選考基準は以下の7項目だが、必ずしも7項目全てクリアしなければならないという規定はない。
登板試合数 - 25試合以上
完投試合数 - 10試合以上
勝利数 - 15勝以上
勝率 - 6割以上
投球回数 - 200イニング以上
奪三振 - 150個以上
防御率 - 2.50以下
補足項目として「先発で登板した全試合に占める、投球回数7回で自責点3点以内」というQSに似た独自の基準を選考に含めることになった(2018年から)。
なお1981年までの読売新聞社が東京運動記者クラブ部長会に委嘱した選考会の選考基準としては「20勝以上、勝ちと負けの差が10以上、防御率2点台以下、奪三振率、優勝への貢献度」などが挙げられていた[12]。 近年は投手の分業化が進んで完投試合数が減ってきており、これらの状況を踏まえて、選考委員からも完投試合数について、選考基準の見直しを示唆する声も出てきていた[13][注釈 6]。また、200投球回達成者がいないシーズンも近年は増えており、これらに対応するために2018年から新たに「沢村賞の基準で定めたクオリティ・スタート(QS)の達成率を含む」が補則項目として加えられた[16]。QSの基準は「先発で登板した全試合に占める、投球回数7回で自責点3点以内」という独自のものとなっている[16]。 年度受賞者所属登板完投勝利勝率投球回奪三振防御率選考委員
クオリティ・スタートの導入
歴代沢村賞受賞者
太字 は各基準項目のリーグ1位。
1950年から1988年までセ・リーグのみ対象。1989年以降はセ・パ両リーグ対象(所属の はセ・リーグ・ はパ・リーグ)。
1981年までは東京運動記者クラブ部長会に委嘱した選考会が選考。1982年以降は元先発投手のOBを中心とした沢村賞選考委員会が選考。
選考委員については太字が座長(1番左)、もしくは座長代理。★印は委任を含めた欠席者。
は選考基準を満たしていない項目(1982年以降のみ)。
1947へつしよ/別所昭(1)南海554730.612448.11911.861947年?1981年までは
東京運動記者クラブ部長会に委嘱した選考会が選考
1948なかお/中尾碩志巨人472527.6923431871.84
1949ふしもと/藤本英雄巨人392924.7742881371.94
1950さなた/真田重男松竹612839.765395.21913.05
1951すきした/杉下茂(1)名古屋581528.683290.11472.35
1952すきした/杉下茂(2)名古屋612532.696355.21602.33
1953おおとも/大友工巨人432227.818281.11731.85
1954すきした/杉下茂(3)中日632732.727395.12731.39
1955へつしよ/別所毅彦(2)巨人501723.7423121521.33
1956かねた/金田正一(1)国鉄682425.556367.13161.74
1957かねた/金田正一(2)国鉄612528.6363533061.63
1958かねた/金田正一(3)国鉄562231.689332.13111.30
1959むらやま/村山実(1)大阪541918.643295.12941.19
1960ほりもと/堀本律雄巨人692629.617364.22102.00
1961こんとう/権藤博中日693235.648429.13101.70
1962こやま/小山正明阪神472627.711352.22701.66
1963いとう/伊藤芳明巨人391819.704236.11661.90
1964はつきい/G.バッキー阪神462429.763353.12001.89
1965むらやま/村山実(2)阪神392625.658307.22051.96
1966むらやま/村山実(3)阪神382424.727290.12071.55
ほりうち/堀内恒夫(1)巨人331416.8891811171.39
1967おかわ/小川健太郎中日551629.707279.21782.51
1968えなつ/江夏豊阪神492625.6763294012.13
1969たかはし/高橋一三(1)巨人451922.8152562212.21
1970ひらまつ/平松政次大洋512325.568332.21821.95