その一方で「教養として他言語を学ぶ」ということに重きを置き、地域に密着した言語を一つ二つ選ぶのではなく、複数のイマージョン・プログラムを持つ学校もある。このような学校では5つかそれ以上のプログラムを持っており「外国語学校」や「インターナショナル」色が濃くなっている。
公立のイマージョン校は特に人気が高く、優先順位や越境ルールを決め入学者を抽選で決定する学校が多い。保護者や子供自身に目標言語の基礎がないこともよくあるため、宿題や学校からのお知らせなどについて保護者との間で言葉の壁がないよう考慮されている。移民の多いカナダ、アメリカ、オーストラリアでは、外国語を学ぶのではなく、英語以外の母語を維持するために継承言語教育としてイマージョンを選ぶケースも多い。外国人生徒の多い英語圏の学校ではESLの生徒だけの全日制クラスを作り全教科を英語で教えているため、これも一種のイマージョンと言える。
また在外日本人のための教育施設である日本人学校では、保護者の強い要望があってすべての学校で小学校から英語教育を行っているが、図工・体育・音楽などの科目を英語で教える部分イマージョンを行っている学校が多い。文部科学省に認可されていない現地の日本人向け在外教育施設でも英語イマージョンを取り入れている学校がある。 常時日本語イマージョン・プログラムを持っている小・中・高等学校(2006年12月現在)
日本語イマージョンを実施している学校
アメリカ合衆国 アメリカの小学校課程は幼稚園を含む。
アラスカ州アンカレッジ (公立 幼・小・中・高一貫イマージョン)
サンド・レイク小学校 (公立)- 算数、理科など。[3]
ミアーズ中学校 (公立)- 部分イマージョン。[4]
ダイモンド高等学校 (公立)- 部分イマージョン。[5]
イリノイ州シャンバーグ市
トーマス・A・デューリー小学校(公立)- 双方向イマージョン。[6]
イリノイ州オーク・パーク
インター・カルチュラル・モンテッソーリ・ランゲージ・スクール 小学校(私立)- 完全イマージョン。 [7]
オハイオ州シンシナティ
アカデミー・オブ・ワールド・ランゲージーズ 小中一貫校(公立)- 日本語、図工、体育、音楽。[8]
オレゴン州ポートランド (公立 幼・小・中・高一貫イマージョン)
リッチモンド小学校(公立) - 算数、理科、社会、言語、音楽、図工。[9]
マウント・テーバー中学校 テーバー山プログラム(公立)- 数学、理科、社会、日本語、言語。[10]
グラント高等学校(公立)- 毎日3時間。[11]
ザ・インターナショナル・スクール(私立)- 完全イマージョン。[12]
オレゴン州ユージーン (公立 幼・小・中・高一貫イマージョン)
友人学園 小学校(公立)- 理科、音楽など。身体・学習障害児もイマージョンに受け入れる。[13]
ケリー中学校 友人学園プログラム(公立) - 毎日1時間25分。[14]
ノース・ユージーン高等学校(公立)- 部分イマージョン。[15]
カリフォルニア州カルバー・シティー
エル・マリノ・ランゲージ・スクール 小学校 (公立)- [16]
ジョージア州アトランタ
聖学院アトランタ国際学校 小学校 - 双方向イマージョン[17]
ノースカロライナ州シャーロット
スミス・アカデミー・オブ・インターナショナル・ランゲージズ 小中一貫(公立)- 小学校は完全、中学校は部分イマージョン。[18]
ウェスト・メクレンバーグ高校(公立)- 部分イマージョン。[19]
バージニア州フェアファックス
フォックス・ミル小学校(公立) - 算数、理科、保健体育。[20]
グレート・フォールス小学校(公立) - 算数、理科、保健体育。[21]
クーパー中学校(公立)- 部分イマージョン。[22]
ミシガン州デトロイト
FLICS 外国語イマージョン文化学校(公立)- 完全イマージョン。[23]
ワシントン州シアトル
ジョン・スタンフォード・インターナショナル・スクール 小学校(公立)- 部分イマージョン。[24]