池田秀一
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」と評している[35]

機動戦士ガンダム』のシャアとララァ・スンとの独特の距離感、二人の間に流れる艶っぽさを気に入っており、富野監督に「この二人は(恋愛的に)出来てますよね?そんな雰囲気でやってもいいですか?」と質問し、富野はそれに対してニヤッと笑って「結構です」と答えた事から、世の男どもが羨むような雰囲気を出そうと、多少ウィットな感じを入れながら演じたという[36]。また、アムロに勝つために死んだララァに祈る弱さと苛立ちを見せた事について「(演者として)シャアを深く理解するためのキーになりました」と述べている[37]。一方で「ララァ、私を導いてくれ」というセリフや、劇場版でララァの死に涙を流すシャアは当時は好きではなかったとも語っている[38]

池田は当初、シャアに関しては『機動戦士ガンダム』で完全燃焼し、『機動戦士ガンダムV めぐりあい宇宙』のラストシーンを「シャアが物語を締めくくるのに、これ以上のシーンはあり得ない」と感じていた事から、以降の作品の斜に構えたシャアには違和感があったと述べている[注 2][39]。『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』におけるシャアの「ララァ・スンは私の母になってくれるかもしれなかった女性だ。そのララァを殺したお前に言えたことか!」というセリフを言うときも、池田は「シャアってこんなに子供だったのか?」と率直に感じたという[40]。池田はこうしたシャアの描かれ方について富野監督の当時の心情が反映されていたのではないかと推察している[41]。『機動戦士Ζガンダム(劇場版)』に関してはテレビシリーズでは納得できなかったシャアの描かれ方が大幅に変えられた事や、ハッピーエンドを迎えた事から気に入っているという[42]

後年のシャアの描かれ方に不満はあったものの、『Zガンダム(劇場版)』をやって以降、「そういう部分もシャアにはあるのかも知れない」と見方が変わってきたともいい[43]、『逆襲のシャア』を四国の映画館で再上映するイベントのトークショーに備えて同作を見直した際には「シャアはこういう気持ちだったんだ」と新たに気づかされたとも語っている[44]

CMやゲーム作品、劇場アニメなどでシャアを再演することも多いが、過去の作品を見直すなどして役作りを行う古谷とは対照的に、池田は(役作りの為に)絶対に見ないとしている。真剣に考えるとプレッシャーに飲み込まれそうになるからあえて逃げる、というのがその理由とのこと[45]。ただ池田も全く過去の作品を復習しないわけではなく、『ガンダムエース』[要文献特定詳細情報]誌上での古谷との対談の際に「ファースト(『機動戦士ガンダム』)を見返したら、僕はアムロを子供っぽく演じていた」と述べた古谷に「僕も観る機会があったのだけど、(有名なシャアのセリフどおり)シャアは若造だなと思ったよ」と返している。

2004年、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に池田がギルバート・デュランダル役で出演した。池田によると「近年『劇場版Ζガンダム』公開にまで至れたガンダム人気は『SEED』による効果が大きいと考え、若い『SEED』ファンにも過去の作品に興味を持つキッカケになれれば」という思いで同作品への参加を決めたという[46]

『ガンダム』のパロディ作品である『機動戦士ガンダムさん』のシャア・アズナブルの声はやらないと冗談まじりで語ったことがあるが[要出典]、のちに『ケロケロエース』のCMではシャアの声を担当した。

2010年には、『機動戦士ガンダムUC』にてシャアを思わせる容姿のフル・フロンタルの声を担当した(原作小説の作中にはフロンタルの声がライブラリのシャアの声とまったく同じという台詞がすでに存在していた)。なおアニメ化発表前に製作された小説のプロモーションムービーでは池田がナレーションを担当している。
パロディ・引用

名探偵コナン』で担当する赤井秀一は、シャアのオマージュであり「オリジナル」の声が抜擢された形になっている(「赤井秀一」という名前も、赤い彗星のシャアと池田秀一から)。劇場版第20作『純黒の悪夢』の公開を記念した安室透役の古谷徹とのインタビュー形式の対談では、キャラ名の第一印象について「どっかで聞いたことある名前だな」と語っている[47]。また、赤井が偽装死(当時は死亡扱いだった)という形で一時的に物語から退場した際は、『自分の出番はここまでか』と赤井との別れを惜しんだというものの、原作者の青山剛昌から今後の展開を聞かされていた江戸川コナン役の高山みなみから収録後に赤井がまだ死んでない旨を耳打ちされたという。後日、青山と対面した際に「生きているなら劇中でちゃんと明確に描いて欲しい」と懇願したという[48]。なお、安室の名前もアムロ・レイと担当声優の古谷から取られ、赤井のライバル的立ち位置になるなど、青山自身がガンダムファンということもあり、同作には『ガンダム』に関係したオマージュが多く取り入れられている。また、赤井が黒ずくめの組織へ潜入捜査していたころ恋人だった宮野明美の声優は、池田の妻の玉川砂記子が担当している。

ケロロ軍曹』で演じる西澤梅雄はシャアの台詞を引用している。

新世紀GPXサイバーフォーミュラSAGA』で担当した名雲京志郎の台詞の端々に、シャアの台詞が出てくる(「私もよくよく運のない男だ」など)。『トロン』スペシャルコレクションレーザーディスクの監督スティーブン・リズバーガーによるオーディオ・コメンタリでも「私もよくよく運のない男だな」という台詞が残っている(DVDには収録されず)。

シャドウハーツII』では狼のブランカ役(特殊イベントのみ)を演じており、内容や技もシャアにちなんだものが仕込まれている。

忍風戦隊ハリケンジャー』で敵組織ジャカンジャの幹部サンダール役を演じた際には、「見せてもらおうか、地球忍者のカラクリの性能とやらを」、「当たらなければどうということはない」など、シャアの台詞を引用している。

獣拳戦隊ゲキレンジャー』では拳聖バット・リー役を演じている。バット・リーに限らず拳聖は「カンフーアクションスターを動物にもじった名前で、そのスターの吹き替え俳優が声を当てる」という試みになっている。「バット・リー」という名前は、池田が数多く吹き替えを担当しているジェット・リーことリー・リンチェイのパロディである。

2008年3月5日に旗揚げされたワールドビクトリーロードが主催する総合格闘技イベント『戦極-SENGOKU-』にて、煽りVのナレーション、および、選手の呼び込みを担当している。選手の呼び込みの際、「これより、第○試合を行う!」、「吉田秀彦選手、出るぞ」、「瀧本誠選手 出る!!」といったシャア・アズナブルを模したコールが行われた。

NISSAN あ、安部礼司』ではイケリーマンこと刈谷勇(かりやいさむ)が務める会社の社長である「赤井彗星」を演じている。主人公、安部礼司の妻である「安部(旧姓倉橋)優」のことを「クラハーシア(アルテイシアのパロディ)」と呼ぶ。
『花燃ゆ』について

池田は、大河ドラマでは『竜馬がゆく』『元禄太平記』『花神』に出演している[49]。『花神』では共演した中村雅俊尾藤イサオとの撮影後に飲みに行った話、『竜馬がゆく』では高橋英樹北大路欣也と共演できて光栄だと述べた[49]。また池田自身が気に入っている大河ドラマとして『赤穂浪士』を挙げている[49]

『花燃ゆ』のナレーションとしての池田の起用が同作の製作発表時に大きく伝えられたことで、周囲から頑張って欲しいとのエールを送られたとしている[49]。また同作に関するインタビューにおいて、シャアとは離れられない存在だと述べている[50]。同作のナレーションについては「シャアの声を聞いて色々思い出してくれると嬉しい」と語った[50]。同作の起用がオファーされた際の池田の率直な感想は「僕でいいのですか?」であった[51] が、語りの選考について同作プロデューサー(制作統括)の土屋勝裕は「激動の幕末の時代を解り易く、同時に高揚した躍動感のある語りで物語をあおってくれる事が出来る人と思いついたのが、池田だった」と語っている[52]
出演

太字はメインキャラクター。
テレビアニメ
1963年


鉄腕アトム大目玉男


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