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スケートリンク

トイレ便器 - 主に飲食店のトイレで小便器に置き、小便を冷やして臭気を抑える効果を持たせている(当然、本物の氷を定期的に補充しなければ無意味である)。

1973年、南極大陸で氷の桟橋(Ice pier)が作られ利用された[7]。耐用年数は3?5年で、寿命が来たら砕氷船に曳航されて除去される。

寒冷地では凍った湖や川などの上を道路や飛行場として利用し、臨時の鉄道も敷かれる[8]レニングラード包囲戦アラスカ鉄道)。

氷山空母 - 氷山航空母艦を作る計画。

氷利用の歴史

人為的に冷却効果を得る技術が登場するまで、氷自身が唯一の冷却材であったため、冬季や寒冷地にて得られた天然氷を融かさないよう保管する努力が講じられた。保管方法として、地下や洞窟の奥などに空間を作り、冷却効果を得ようと大量に氷を保管した。また、断熱効果を得るためオガクズなども用いられた。

日本ではこれを氷室(ひむろ)、英語ではアイスハウスと呼ぶ。歴史的には紀元前1780年頃のメソポタミア北部のテルカで使われた記録がある[9]

昨今では、に降った大量の氷雪を保管しておいて夏期の冷房に利用しようとする試みや、気温が低く電力需要も少ない(そのため電力料金も安くなる)夜間に製氷しておき、昼間の冷房に役立てようとするサービスなどが普及しつつある。「氷貿易」および「en:Ice cutting」も参照
函館氷「函館氷」および「ボストン氷」も参照

日本において、冬以外に氷で冷やした飲み物が飲めるようになるのは、明治になってからになる。中川嘉兵衛という実業家が、明治4年、北海道函館市で初めて天然氷の採氷事業に成功したことに始まる。嘉兵衛はまず、富士山の山麓に500の採氷池を掘り、そこから約2000個の天然氷を得ることに成功する。しかしこの氷は、江尻港静岡市)までの8里(約31km)は馬で、その後は帆船を借りて一般貨物の2倍の運賃で横浜まで運んだものの、横浜到着時には全て溶けて水になってしまっていた。この後2年間休業したのち、諏訪湖日光釜山青森からと、毎年場所を変えて氷を採り、横浜へと運搬したがいずれも失敗に終わった。しかし、嘉兵衛は諦めることなく、函館に渡り、6回目の採氷に挑戦した。この年は温暖であったため、僅かな氷しか採れず、250トンの氷を横浜に輸送することが出来たものの、採算は取れなかった。しかしこれに手応えを感じ、明治2年、函館の五稜郭の外濠を借り受け、亀田川の水を引き入れて7回目の採氷を行った。この7度目の挑戦にしてやっと事業が成功。明治5年(1872年)の『新聞雑誌』には、「製氷界の恩人――中川嘉兵衛」の見出しで、

「昨夏横浜の氷会社より氷を売り出し、其価甚だ安く衆人の賞美大方ならず。(中略)文政天保の際に、奢侈を極めし貴人富豪と誰も知らざる所の一味を、一貧生にして飽まで消受すること、明代の余沢ならずや。」

と述べられ、その事業が称賛されている。これまで簡単に手に入れられなかった夏場の氷が、安く手に入るようになり、人々が夏場に冷たいものにふれる始まりになった。また明治7年(1874年)の『東京日日新聞』においても、函館の天然氷採取が取り上げられ、功績が称賛されている。

「氷の世に大功ある事は、第一熱病には必要の薬品にて、氷室ありし以来、炎症を助けしこと少なからず。第二暑中人意を快くし、第三我国の一産物を開けり」

製氷事業は病人の熱さましとして、また暑い夏の飲食用として、人々に歓迎された。
近年の需要動向

1980年代から1990年代にかけて、飲食店で業務用の自動製氷機が普及したため、食用氷純氷を扱う業者は販売不振に陥っていた[10]。しかし、2013年コンビニエンスストアの挽きたてコーヒーが登場したことによって、再び食用氷の需要が上昇している[10]。近年のかき氷ブームによる需要でふわふわ感が楽しめる氷として、またウイスキーオン・ザ・ロックで飲む際に用いられる、高品質でほとんど無味無臭の氷として、製氷工場で作られた純氷が求められるようになってきた。
自然界の氷蔵王連峰の樹氷(山形県)滝の水滴が凍結して様々な造形を形作ることがある。
大気中



(ひょう)

(あられ)

霧氷

雨氷

ダイヤモンドダスト
横に伸びた氷柱(北海道)
地上

南極大陸グリーンランド氷床

氷河

氷柱(つらら)

氷筍

(しも)

霜柱

海上

海氷

氷山

流氷

棚氷

いかり氷

氷舌

氷脚

地球外

彗星

火星極冠

氷衛星


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