水島新司
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2020年12月1日、2021年の野球殿堂特別表彰候補者が発表されたが、水島新司本人の希望により候補者入りを辞退したことが分かった[19][20]

ホークス関連

1973年、『あぶさん』の連載にあたり、主人公・景浦安武の「入団交渉」のために当時の南海ホークス選手兼任監督であった野村克也を訪ねた時に、好きな球団を聞かれ「セは阪神、パは南海です」と答えたところ、「好きな球団は1つでええ」と言われたためその後はホークス一筋であった。「のんべえは持久力は無いけど、瞬発力があるから代打専門」という契約条件で入団、以来、永きに渡り代打専門で活躍している。また、『野球狂の詩』でプロ初の女性投手である水原勇気にリアリティを持たせるため、多くのプロ球界関係者にアドバイスを求めたところ、唯一前向きなアドバイスを与えてくれたのが野村であった(水原勇気の項目を参照)。

野村との親交を深め、映画『野球狂の詩』(1977年)では現実のチームとして南海ホークスを登場させ、野村が実際に打席に立ち水原(木之内みどり)と対戦した。尚、この映画には水島本人も出演している。

『あぶさん』で杉浦忠を追悼する回では、南海OBと公の場では絶縁しているはずの野村を出演させていた(一部OBとの私的な交流は実際にも若干あった模様)。また、『ドカベン プロ野球編』で岩鬼が福岡ダイエーホークスに入団したのも、水島のホークス好きに依ると言われている。

南海ホークスを買収した直後の1988年、当時の中内?オーナーとお互いのマネージャー、秘書無しで一対一で会食した。中内が社員に「ホークスのことは誰に聞いたら一番よく分かるのか」と尋ねたところ、全員が水島の名を挙げたという。中内は水島の話を聞きながら、一生懸命にメモをしていたという。

上記のようにホークス一筋が長かったが、2007年10月17日朝のNHKラジオきょうも元気でわくわくラジオ』のゲスト出演では「パはホークス、セは広島カープですね」と答えた。理由は「本物の野球球団、一から育ていい野球をしている」と答えている。

あるホークスの選手が起こしたふがいないプレーに激怒した水島は翌日、福岡に出向きその選手に説教をしたことがある。このエピソードは関口宏の東京フレンドパークIIに水島が来園した際に明らかにされた。

飛行機恐怖症で知られホークスの福岡移転後は本拠地福岡に足を運ぶことは殆どなかったという。

漫画に関する逸話

ニュースステーションにゲスト出演した際、あだち充の作品(『タッチ』他)を「野球を恋愛の小道具として扱っている」と批判した。その一方で『ドカベン スーパースターズ編』ではマンネリ化の打破のためか、岩鬼正美と夏川夏子、殿馬一人マドンナ里中智山田サチ子などの恋愛模様を「野球の小道具として」描いていた。この他、「あぶさん」(特に主人公の景浦安武が結婚する前)に於いて、景浦の女性関係が描かれることも少なからずあったが、これに先んじて女性描写のエッセンスを取り入れるべく、『野球狂の詩』で里中満智子と合作したこともある。なお、上記にあるように、あだちは週刊少年チャンピオンの漫画家生活50周年企画に寄稿している。

伊集院光が水島にインタビューした際、「ドカベンを描いていて一番驚いた事はなんですか?」という質問で伊集院は「ファンの反響の多さ」等の答えを予想していたがそれに対しての水島の回答は「ネームでは岩鬼が三振するシーンを描いたのに、ペンを入れたら岩鬼がホームランを打ってしまった」と答え、伊集院を唖然とさせた。

また、同じく伊集院光との対談内で「北海道の原野で育った野生児が高校野球で活躍する作品を描く構想があったが、北海道の学校が甲子園で優勝した実績が無い事から『流石にリアリティーが無い』と判断してお蔵入りにした」と語っていた[21][注 4]


水島の漫画は後続の野球漫画にも大きな影響を与えたが、井上雄彦高橋陽一ら他競技のスポーツ漫画の大御所も影響を受けた。少年チャンピオンの水島新司漫画生活60周年記念号では井上や高橋が水島に祝辞を送っている。

作品として描かれなかったアイディアとしては社会人野球を舞台にした新作漫画や[22]、強豪チームではなく弱小チームが1勝するまでの様子を描く高校野球漫画の構想を持っていた[23]

賞歴

第19回(昭和48年度)
小学館漫画賞受賞(『男どアホウ甲子園』『出刃とバット』)

第4回(昭和48年度)講談社出版文化賞児童漫画部門受賞(『野球狂の詩』)

第22回(昭和51年度)小学館漫画賞受賞(『あぶさん』)

2005年4月 紫綬褒章受章[24]

第37回(2007年度)日本漫画家協会賞文部科学大臣賞受賞(全作品に対して)

2014年11月 旭日小綬章受章[25]

作品一覧

五十音順。ただし、シリーズ物はそのシリーズ順。

I Love Baseball

朝子の野球日記

あぶさん(1973年 - 2014年)

アルプスくん

いただきヤスベエ(原作:牛次郎

一球さん

エースの条件(原作:花登筺

男どアホウ甲子園(原作:佐々木守

おはようKジロー

がんばれドリンカーズ

球道くん

草野球の神様(原作:北野武

草野球列伝

ゴキブリ旋風

極道くん

下町のサムライ

少年番外地(原作:真樹日佐夫

ストッパー

銭っ子(原作:花登筺)?テレビドラマ化→つくしんぼ_(テレビドラマ)

先発完投

大甲子園

たそがれのキー太郎

たちまち晴太(原作:きむらはじめ

ダントツ

でっかいチビ

父ちゃんの王将

ドカベン(1972年 - 1981年)

ドカベン プロ野球編(1995年 - 2003年)

ドカベン スーパースターズ編(2004年 - 2012年)

ドカベン ドリームトーナメント編(2012年 - 2018年)

泣き笑い番長(連載時は『ファイティング番長』)(原作:梶原一騎

虹を呼ぶ男

白球の詩

光の小次郎

平成野球草子

へい!ジャンボ

坊ちゃん(原作:夏目漱石

水島新司野球傑作選

野球狂の詩

野球狂の詩 平成編

新・野球狂の詩

野球大将ゲンちゃん

野球どアホウ伝

輪球王トラ(原作:牛次郎

出演
テレビ

月曜ワイド劇場『サンデー兆治の妻・愛のカムバック』(1986年4月7日、テレビ朝日

徹子の部屋(テレビ朝日)

テレビ探偵団TBS

映画

ドカベン』(1977年 東映) - 徳川監督 役

野球狂の詩』(1977年 日活) - メッツのファン 役

その他の仕事

NHK総合少年ドラマシリーズ『叱られ人生』(1977年) - オープニングのイラストを提供した。


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