民進党
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2016年1月6日、維新の党は日本を元気にする会と参議院統一会派「維新・元気の会」を結成したが[41]、民主党側の不信を招いたうえ[42][43][44][45]、維新の党が民主党に歩調を合わせて給与法改正案賛成に転じ、統一会派内で対応が割れる事態となった[46][47](民主・維新合併合意後の3月4日、「維新・元気の会」は解消された[48])。

2月22日、岡田・松野両代表が会談し、民主党が維新の党を吸収合併することで合意した[49]、さらに4日後の2月26日に岡田・松野の代表会談が再び行われ、民主・維新の両党が3月中をめどに合流することで正式に合意した[50][51]。この吸収合併は1998年に民政党新党友愛民主改革連合1996年結成の民主党に合流した際の方法を踏襲するものである[52]。両党解党・新党結成による場合と異なり、この方法では、旧みんなの党の比例代表で選出されて結いの党から維新の党に合流した参議院議員5人(小野次郎川田龍平柴田巧寺田典城真山勇一)は国会法第109条の2の規定により改選を迎えるまで国会議員職を維持したまま新党には合流できない[53]

3月14日には新しい党名を「民進党」とすることが決定[26]、22日には改革結集の会議員5人の内4人も合流することが決まる[54]。25日に岡田・松野が合併協議書に調印した[55]

3月27日、民進党結党大会に先駆けて午前中に行われた維新の党の臨時党大会において、民進党結成のための解党の決議が全会一致で採択された[56]。維新の党の議員のうち、2010年に民主党内閣不信任決議に賛成したり、2012年に民主党を離党して新党(日本維新の会のほか、国民の生活が第一みどりの風)結成に参加した反党行為で石関貴史今井雅人太田和美初鹿明博牧義夫松木謙公松野頼久水戸将史は民主党から除籍されていたが、今回の合流によって事実上復党することになった。
結党

3月27日午後、東京都内のホテルで「民進党」結党大会が開催され正式に発足した[18]。来賓として神津里季生(連合会長)、茂木健一郎脳科学者)、大沢真理東京大学教授)、奥田愛基SEALDs)らが挨拶した[57][58][59]。結党大会では、結党宣言・綱領や、初代代表に旧民主党代表の岡田を起用することをはじめとする初代執行部の人事についての承認が議決され、全会一致で採択された[58]

初代執行部は、旧維新の党出身の江田憲司今井雅人がそれぞれ代表代行と幹事長代理に就任した以外は、初代党首の岡田や幹事長の枝野をはじめ旧民主党出身の議員が顔をそろえた[60]。一方、旧維新の党の代表だった松野は、かつて民主党を離党したことなどを理由に自らは民進党の役職に就くことを辞退している[61]。なお、旧維新の議員は派閥を立ち上げ、党内最大派閥となった[62]

3月28日、衆議院会派「民主・維新・無所属クラブ」が「民進党・無所属クラブ」に変更(会派に参加していた野間健は離脱して無所属となり、勢力は95名)[63]、30日には参議院会派「民主党・新緑風会」が「民進党・新緑風会」に変更した(旧みんなの党の比例代表選出議員ゆえに国会法109条の2第2項の規定により改選まで民進党に参加できない旧維新の党の参議院議員5名が同日付で同会派に加わり、勢力は64名)[64]。なお、共同会派所属国会議員の地位に関する経過規定(党規約附則2条2項[65])により、2019年9月まで旧みんなの党の比例代表選挙参議院議員5名は改選まで無所属でありながら党役員への就任や両院議員総会での議決権行使を許されて民進党所属国会議員に準ずる地位を有するものとされ(政党助成法上の政党交付金配分に絡む議席分にはカウントされない)、この規定に基づいて小野は民進党副代表かつ党規約で「党運営に関する重要事項を議決する機関」と定めた常任幹事会のメンバーに、川田は「次の内閣」厚生労働相という党要職に就任したが、産経新聞から『「無所属議員を党所属議員として扱う」という政党政治の根本が問われるような異常な事態』と批判された[66]。なお、この規定は2018年2月4日の改訂に伴い削除された。

地方組織においても旧民主・旧維新の一本化が進められたが、神戸市会などのように並立状態が継続している議会もある[67]

5月19日、4月に募集した党のロゴマークについて、3676通の応募から選ばれた最終候補の4作品の中から、地方組織や所属国会議員の投票で選ばれた新ロゴマークを発表した。この新ロゴマークは、最終候補4作品のうち「A案」と呼ばれたもので[68]、青と赤の2本のラインで民進党の頭文字にあたるアルファベットの「M」をかたどり、党の理念として掲げた「自由、共生、未来への責任」を表現するとともに未来に向かって共に進む姿もイメージしたという[69]
岡田克也代表時代
非自民勢力による選挙協力2016年、内閣総理大臣安倍晋三への申し入れを行う岡田、松野、枝野、山尾

結党後の半年間で大規模な選挙(2016年4月補選・参院選・東京都知事選)が連続して行われ、いずれも共産、社民、生活の各党との連携下で行われた。

4月24日、結党後初の国政選挙となる衆院補選が実施された。京都3区は、共産党が候補者擁立を取り下げたことや、自民・公明の与党が候補者を立てずに不戦敗をとったこともあり、前回比例復活していた民進公認の前職泉健太(社民党推薦)が圧勝した[70]。一方、北海道5区では民主党元職員の池田真紀を擁立。共産党が「民主公認ではなく無所属候補として出馬する事」などを条件に先に出馬を表明していた候補者の立候補を取り下げ、共産・民進・社民・生活推薦の野党統一候補として無所属で出馬し、自民党公認で公明党らが支援の和田義明に挑んだが惜敗した[71]

7月10日実施の第24回参院選では、野党4党が1人区で候補者調整を行い、一部の選挙区で共産が公認候補の擁立を取り下げたり、逆に民進が共産・社民・生活の他党系の候補に枠を譲るなどした。最終的に、民進党は選挙区に33名、比例区に22名の候補者をそれぞれ擁立した[72]。その結果、選挙区で21、比例で11、合わせて32議席を獲得した。前回の参院選で民主党(当時)が獲得した17議席を上回ったが、改選数の45議席には届かなかった。参議院会派「民進党・新緑風会」には野党統一候補として無所属で当選した舟山康江が加わり、勢力は51名となった[73]

参院選の直前になって東京都知事選(7月31日投開票)の実施が決まり、これもまた野党4党で統一候補を出すことが決まった[74]。参院選と並行しての候補者選定が民進党東京都連の主導で進められ、鳥越俊太郎古賀茂明などに出馬を打診したが中々決定しなかった。12日(公示2日前)になって党本部と鳥越が連絡を取って鳥越が出馬を決断、4党が鳥越を統一候補として推薦し擁立[75][76]。しかし候補決定が直前まで難航し、政策等の準備不足や4党の連携の足並みが揃わなかったこともあり、自民党を割って出馬した小池百合子にダブルスコア以上の差で敗れ、自公などが推薦した増田寛也にも及ばない3位に終わった[77]


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