1991年にサンダースが6人で発足させた下院民主党左派議員の集まり「議会進歩派議連(英語版)」は2018年にオカシオ・コルテスら若手の当選により95人に増加し、今や同党下院の4割を占めており、その分中道派は細ってきている[102]。左派台頭の原因は冷戦時代の実感が薄い1980年代以降生まれの「ミレニアル世代」が、自由を抑圧する社会主義の負の側面への抵抗感より、格差の是正への期待を左派に寄せるようになったためだという指摘がある[108]。
2016年アメリカ合衆国大統領選挙の民主党の敗因として、当時の候補であったヒラリー・クリントンが左派を軽視しすぎたせいで左派の票が得られなかったという分析があったため、2020年アメリカ合衆国大統領選挙での民主党の大統領候補であるバイデンは、政策をかなり左派に寄せた[102][109]。左派も前回の反省から2020年アメリカ合衆国大統領選挙では全面的にバイデン支援に回った[110]。しかしそのために大統領選挙ではドナルド・トランプから「バイデンは極左に乗っ取られた操り人形」[102]、「社会主義者の『トロイの木馬』」[111] と執拗に攻撃された。共和党の戦略アドバイザーのホイット・エドワーズは「バイデンが左派の政治家になれば、国民全体の過半数をまとめることができるはずの自身の能力を損なうだろう」と分析する[102]。
2020年アメリカ合衆国大統領選挙にてバイデンの当選確実が出た後、左派はバイデンに閣僚ポストなどを見返りとして要求していると伝えられるが[110]、閣僚ポスト配分は現在のところ中道派を中心に行われており、左派たちは蚊帳の外に置かれて不満を抱いていると報道されている[112]。また2020年連邦議会選挙の民主党の党勢が振るわなかったことについて、左派と中道派の間で責任の押し付け合いが発生していると伝えられる。大統領選挙戦中は「打倒トランプ」を優先して対立を避けた両派だったが、バイデン当選後は封印してきた対立に再燃の兆しがあると報じられている[100]。 民主党は外交については一般に国際機関やグローバル・アジェンダを重んじた国際協調主義の立場を取るとされており[87]、単独行動主義の強い共和党との対比で民主党はハト派とされることが多い。共和党に比べると軍事力行使にもやや消極的である[87]。
党の外交問題に対する立場