毎日放送
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東阪間のネットチェンジに伴い、東京12チャンネルとの相互ネットも解消されたが、それ以降も番組販売の関係は1982年3月1日のテレビ大阪開局まで続いた[注釈 31]

これらの経緯から、現在もMBSはテレビ東京の大株主であり[注釈 32]アニメドキュメンタリー番組の制作を得意とし、コーポレートカラーが青と赤でロゴのカラーに緑色を採用するなど[注釈 33]、系列外となった現在でも両局には共通点が多く残っている。なお、毎日放送の現在のキー局であるTBSテレビはテレビ東京と共同で有料動画配信サービス「Paravi」を運営しており、同サービスでは毎日放送制作番組も一部配信が行われているほか、運営会社にはMBSメディアホールディングスも出資している。
ネットチェンジ後のTBSテレビとの関係

腸捻転時代、毎日放送は朝日放送よりも多くの全国ネット番組を抱えていたことから、ネットチェンジを前にした事前協議では、それらの製作・放送枠確保をめぐりTBSテレビとの調整が難航した末に、一部の番組や主催スポーツイベントを打ち切らざるを得なくなった。このような背景もあり、NET系時代にキー局志向を持ち、在京局と対等に亘り合っていた毎日放送と、「民放の雄」という意識が強く、毎日放送との関係を主従関係と捉えたTBSテレビとの間には次第に齟齬が生じるようになった。

両社の不仲を象徴する出来事として、例えば、元アナウンサーで記者でもあった鎌田正明は『週刊現代』にて全国ネットレベルの特ダネがTBSに横取りされてしまったことを証言している。鎌田は地球温暖化の原因とされるフロンガスの問題にいち早く着目したものの、JNNの全国ニュース取材に対する仕組み[注釈 34] を理由にTBSが事実上「召し上げ」てしまったと述べた。鎌田らMBS報道局のスタッフはTBSに抗議したものの、TBS報道局のデスクは「お前らは素材を上げていればいいんだよ!!」と言い放ったという[52]。また、TBS・MBSの双方の番組に多数出演している明石家さんまは、関西テレビ『さんまのまんま[注釈 35] にて『(他の在阪局におけるキー局との不仲ぶりを挙げながら)TBSとMBSの関係が特に酷い』と漏らしている[53]

このような関係性が影響してか、TBSテレビでネットされる毎日放送製作のローカル番組は、腸捻転解消時に東京12チャンネルから移行した『仁鶴・たか子の夫婦往来』、2000年代以降の『よゐこ部』や『ロケみつ?ロケ×ロケ×ロケ?』のレギュラー放送など一部に限られる。2009年4月からは、関西ローカルで平日の午後に放送されていた『ちちんぷいぷい』を、金曜日のみTBSテレビが逆ネット方式で放送開始したが、「関西ローカル時代の内容を変えずに放送する」というポリシーが貫かれたため、TBSテレビでのネットはたったの4ヶ月間にとどまった。また、TBSテレビ製作の深夜番組が毎日放送で同時・遅れネットされることも比較的少なく、深夜アニメに関してはサンテレビなど関西圏の独立放送局に回す場合もある。

こうした不仲説が囁かれる一方で、TBSグループ・MBSグループの経営陣は当初から互いに企業間の連携を重視していたため、編成・報道などの現場と異なり対立が少なかった。また、それぞれに関連する制作・技術会社は相互協力をしばしば行っていた。

TBSも『TBS50年史』で、「TBSは、ABCと信頼関係を築きスムーズに連携してきただけに、異なる道を切り開いてきたMBSとの連携は、双方にとって勝手が違い、短期間に折り合うのは困難だった」「実務者の協議では、TBS側はできるだけこれまでの枠や編成表を守りたい、MBS側はそれまでNETに対して送り出していた番組枠を確保したいと、正面からぶつかることとなった。時に激しい言葉が飛び交い、つかみかからんばかりの議論があったという」とネットチェンジの際に、短期間で関係を築くことが困難だったことを記述している。またMBSとの関係についても、「新しく組んだTBSとMBSは、ネットワーク運営のルールや用語、仕事の進め方、さらには社員の気風まで違っていた。そこには、JNNのリーダーとしてヒット番組を数多く持ったTBSの自負と、NETとのネットワークにおいて準キー局として発言力も強く、ネット番組制作の実績も持つMBSの自負との微妙な衝突があったといえよう。両者はその後率直な議論と協調の努力を積み重ね、相違点を1つ1つ克服し、手を携えてJNNの発展を目指している」と記述しており、互いの組織の成り立ちの違いによる対立・衝突があったことと、その中でJNNの発展のために相互に協力・努力していることを認めている。

近年はTBSテレビ制作の番組や主催イベントを積極的に宣伝し、TBSテレビと共同で制作する番組が増加している。本社のある大阪市内で2007年8月に開催された世界陸上大阪大会では、競技などの中継や関連番組をTBSテレビと共同で制作。毎日放送からも、実況などで3名のアナウンサーが登場した。さらに、2010年10月から2012年9月までは音楽トークバラエティ番組『EXILE魂』を日曜22時台で、2011年(平成23年)10月から2021年3月まではトーク番組『サワコの朝』を土曜朝7時台後半で、いずれもTBSテレビと共同制作の形で放送しており[注釈 36]、東京支社が制作する『プレバト!!』では、2017年8月から「TBS系人気番組対抗戦」(TBSテレビ制作の新番組・レギュラー番組出演者が登場する「才能査定ランキング」の番組対抗戦)を改編期に実施している。

もっとも、TBSテレビが制作する番組の同時ネットに充てる時間帯は年々拡大している。2008年10月6日から2009年3月までは『2時っチャオ!』(本来はTBSテレビと一部系列局でしか放送していなかった)の14時台のみの同時ネットを実施し、2021年3月15日からは『ゴゴスマ -GO GO!Smile!-[注釈 37][注釈 38](CBCテレビ制作)の同時ネットに踏み切った[注釈 39] 他、『よんチャンTV』が特別編成による短縮版放送または年末編成で全編休止とする日には『Nスタ』16・17時台の臨時ネットも不定期で行っている。しかし、その一方で『王様のブランチ』などの一部未ネットの番組も存在している。
その他在京局との関係

フジテレビとは、高橋信三鹿内信隆との親交関係や、ラジオでのニッポン放送文化放送との結びつきから、開局当初ネットワークを組むことを考慮していたという。実際、本放送開始当初はフジテレビからの番組が毎日放送へも流れ(『チエミのかわら版太平記』などのフィルム番組が12本)、また逆に毎日放送制作の番組をフジにネットすることもあった(鉄腕アトム (実写版)など)。詳細は「斎藤守慶#MBSテレビ開局と腸捻転」を参照

最近では、フジテレビが製作局となった深夜アニメ刀語』に毎日放送が企画協力で参加し、他系列ながら2010年(平成22年)1月期に放送している[注釈 40]

日本テレビとの関係は、1959年のプロ野球日本シリーズ中継を共同制作・放送した実績があるなど、@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}一部には親密といわれており、1996年(平成8年)に発覚したTBSビデオ問題を巡る報道で日本テレビとTBSテレビの関係が険悪になった時も、毎日放送と日本テレビの関係は維持された。[要検証ノート]また、日本テレビホールディングスが株式の大半を保有するラジオ局のアール・エフ・ラジオ日本も、開局時に毎日新聞社が関与していたことを理由に、プロ野球中央競馬中継で交流関係を有している。
送信所・中継局
親局JNN系列のリモコンキーID地図
地図上で青が塗られている地域ではID4である。

コールサインJOOY-DTV

コールネーム:毎日放送デジタルテレビジョン

リモコンキーID4

3桁(フルセグ):041、042、043、248(Gガイド)。

3桁(ワンセグ):641、642(ワンセグ臨時[注釈 41])。

物理チャンネル:16ch[54]

周波数 491.142857 MHz[54]

空中線電力(出力) 3 kW[54]

実効輻射電力 24 kW[54]

現在の放送区域内世帯数 約580万世帯

送信所奈良県生駒市生駒山上にあり(生駒山テレビ・FM送信所を参照)、讀賣テレビ放送(ytv)の施設(旧アナログ兼デジタル)と共同使用している。在阪局の生駒山親局では唯一自局の旧アナログ送信設備を継続使用せず、他局の施設に相乗りしている。使われなくなったアナログ送信所は後にMBSラジオラジオ大阪FM補完中継局送信所に流用された[55] ことで、ラジオで逆にMBSが相乗りされる側になった。


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