殺人(さつじん)とは、人を殺す事である[1]。 殺人は重い犯罪として規定されている場合が多い(殺人罪)。殺人を行った者は法域によっては死刑に処される場合がある。 殺人が故意で計画的に行われたのか、一時の激情で無計画に行われたのか、殺害人数などから量刑の大小や法的な扱いを変える法体系になっている事が多い。 また、戦争では、他民族の大量殺戮を行う事件はしばしば起きる。第二次世界大戦時のヒトラーなどもそうだが、民族主義的な指導者は、大量虐殺を行うケースもある。戦時では法の支配が及ばない範囲が増える為、犯罪的な判断が横行する。(個人が犯す殺人の被害者は、通常、1名からせいぜい数十名程度だが)軍隊が組織的に犯す殺人というのは、被害者が桁違いに大きくなり、数千人、数万人、時には数十万人といった規模になる。 このような軍の司令官などは国際司法裁判所によって「戦争犯罪人」として有罪の判決が下されることもある。また軍隊が自国民を大量に殺すという事件も、いくつもの国で起きている。 いわゆる独裁者は、暴力を用いたり国営放送などを支配することで情報操作を行い、選挙に不正に介入するなどして権力者の地位にあろうとする。独裁者は、権力者の地位を失うと後から『膨大な数の犯罪を行った犯罪者』として裁かれてしまうような状況に陥るリスクがある為、民主主義を求める自国の人々を軍や警察を使い大量に殺戮ないし弾圧するようになりがちであり、被害も拡大する傾向にある。 強盗の末に殺人を犯した場合は、強盗殺人という。これは強盗の被害者に抵抗されたために捕縛から逃れるため、あるいは被害者に犯行を目撃されたために口封じをする、あるいは発覚を遅らせるために殺害する場合がある。それを犯す罪を「強盗致傷罪」と言い、状況を考慮し非常に重い量刑となる場合がある。 @media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}通常の殺人と比較して特に残酷な動機・手法で行われる殺人を「猟奇殺人」(りょうきさつじん)と分類する。猟奇殺人を題材とした作品のことを猟奇作品(りょうきさくひん)、スプラッタと呼ぶ。[要出典]これらの作品が凶悪犯罪の低年齢化を助長しているとの批判もある(メディア効果論を参照)。 個人犯はスプリー・キラーと呼ばれる。さらに1人ずつ、日を分けて、大人数を殺していく殺人者はシリアルキラーと分類される。 何らかの政治的意図で行われた殺人はテロリズムともされる。 この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方)
概説
種類
歴史が望まれています。 (2022年3月)
ギャラリー
人を殺す中央アメリカ古代の戦士たち
ヨーロッパ中世。「戦争」という名目で大量の殺人が行われた時代。
ベツレヘムにおける殺人(12世紀の絵画)
1589年、ジャック・クレマンによるアンリ3世の殺害
タギーの殺人 (インド、中世)
シャルロット・コルデーによるジャン=ポール・マラーの殺害(1793年)を描いた油絵。
殺人事件に関するポスター(1796年)
クークラックスクランの来訪。1872年の絵画。玄関で銃をかまえ黒人を撃ち殺すクークラックスクランのメンバー。
1890年の絵画、'Murder in the House'。
アメリカ合衆国の殺人統計のグラフ
法律「人工妊娠中絶」、「死刑」、および「海洋法に関する国際連合条約」も参照
出典検索?: "殺人"
2020年現在、全ての国で殺人は禁止されている(殺人罪)。
加害者の故意が認められない場合は法的には殺人とはされないが、別の罪(傷害致死罪、過失致死罪、危険運転致死傷罪等)に問われることがある。また、明確な殺意を持っていなくとも、自身の行為によって相手の生命を奪う可能性を認識していた場合には「未必の故意」を問われる可能性がある。
胎児を殺すこと(中絶すること)については、扱いは国や地域によって異なっており、認めている国も禁止している国もある。
組織的に人を殺すこともやはり殺人には変わりない。ただし国によっては、刑罰として人を殺すこと(死刑、死刑執行)については殺人罪に問われないようにして、(一応)合法としていることも多い。ただし、死刑に関しては賛否両論で世論が割れることは多い(死刑存廃問題)。死刑執行命令を出す権限を持つ人物が(日本においては法務大臣)、自身の信念などに基づいて執行命令を出すのを控えることはある。また法的な枠組みとしては死刑が認められていても、恩赦等の政治的・行政的な措置によって死刑が行われることを回避するということもしばしば行われている。なお政権が国民の支持を失い交代すると、前政権にはそもそも正当性がなかったとして、死刑執行命令を出したことも違法な行為だったとして、遡って以前の権力者が殺人罪に問われ裁かれることもある。
軍人が行う殺人については「戦争が起こっている際に、政府の正規軍等が戦時国際法の規定の範囲で戦闘行為を行う場合は人を殺しても罪には問われない」などと、ある国の中でしか通用しない法律の文言で、定めてしまっていることは多い。ただし、そのような法律は、その国の中でしか通用しない法律であって、国際法は国際法で別にあり、ひとつの国家よりも もっと高い次元で、軍人たちの罪は裁かれる。国際司法裁判所の場などで、軍人であろうが、必要性・必然性の無い殺人を行った場合は罪に問われる。