武蔵高等学校中学校
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西武池袋線桜台駅徒歩8分

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施設

中学・高校としては東京都内でも最大規模のキャンパスを持つ。キャンパス内の自然の多さが特徴で、緑の多さは武蔵野の面影を今に残し、キャンパス内に濯(すすぎ)川という小川が流れている(現在は人工河川となっている)。名称は『楚辞』の「漁父」にちなむ。この川は本校に附属している武蔵大学との境界線の役割を果たしている。以前は同川の流域を中心にニワトリアヒルが敷地内に放し飼いにされていたが、現在では愛好会であった「豊作会」の消滅とともに姿を消し、現在では総合講座の一環として新たにヤギ2011年から飼育している。校歌にも謳われる大欅樹齢200年を数える大木で、大学3号館の中庭にある。

1928年落成・武蔵大学江古田キャンパス内にある学園全体で共用する大講堂は約1000名を収容し、大隈講堂日比谷公会堂などを手掛けた佐藤功一により設計された。しばしばテレビドラマや映画の撮影などに使われており[7]、2011年に全面改修工事を完了している。佐藤は1923年に竣工した校舎も設計しており、これは現在の武蔵大学3号館である。

体育館にはバスケットボールコート2面の他に、剣道場、合気道場、卓球場やトレーニングルームがある。その他にテニスコート4面(オムニコート2面、ハードコート2面)を有する。2007年に人工芝化された2面のグラウンド(名称は上グラウンド・下グラウンド)、屋外プールも設置されており、これらは中高専用設備である。また、大学と共用の屋内温水プール(水深自動調整可)なども利用している。

2004年完成の図書館棟には高中図書館があり、蔵書は9万冊。また、武蔵大学の大学図書館および洋書プラザは高中図書館より移設されたものを多く含む65万冊の蔵書を有し、高中生の利用が可能である。理科関連施設としては実験室を5室、太陽観測所、気象観測所、標本庫などの他、菜園を有している。理科設備は特に充実しており、2017年12月に完成した理科・特別教室棟には電子顕微鏡・双眼実体顕微鏡・偏光顕微鏡や屈折望遠鏡、観測ドームなどの先進設備を有する。

その他、校外施設として埼玉県秩父に3万2000m2学校山林、群馬県赤城山に赤城青山寮、長野県八方尾根黒菱に武蔵山荘などを有する(千葉県外房の鵜原寮は2015年3月で閉寮)。
新校舎整備

学園設立100周年事業の一環として校舎の整備が進められており、2017年12月に理科・特別教室棟が完成した。その他、現在の東棟跡地にエントランス部が設置された。また、テニスコート2面は旧理科棟跡地に移設し、校舎外構全体の整備が2019年1月に完成した。

2022年、高中の駐輪場などが潰され大学11号館が建設された。今まで大学1号館にあった生協(高中生も利用可)が本館へ移動し、利便性が増した。
校風

自由な校風で知られる本校は、制服は無く校則における禁止事項もほとんど無い。戦前においては制服制帽の着用が義務付けられており、ほとんどの旧制高校の制帽には白線が巻かれていたが、白線は巻かないよう取り決められた。ほかに白線を巻かない制帽を採用した旧制高校には成城高校などがあるが、成城高校においてこれに反発した生徒が「白線運動」を起こしたように、これを歓迎しないものもいた。戦後、白線に関する議論が浮上し、その結果として1946年に服装規則が撤廃されることが決定され、現在に至るまで私服校として続いている。また、校則で定められている禁止事項は自動二輪・三輪・四輪による通学や中学生の授業時間中の携帯使用などごく限られている。自動二輪・三輪・四輪による通学禁止は「駐める場所がないから」とされ、書くべき校則があまりにも少ないからという理由で生徒手帳の類いはない。また下駄履きは特に禁止されていない。

徽章のデザインは、一木喜徳郎の次男(当時東京美術学校の生徒)が原案を作成し、伊東忠太新海竹太郎の協力により完成されたもの。『続日本紀』の「神護景雲二年武蔵国献白雉」にちなみ、白雉をモチーフにしている。

旧制高校時代の寮歌には「武蔵讃歌」や「惜別の譜」があり、前者は新制高校および大学でも校歌とされている。詳しくは寮歌の一覧も参照されたい。
水投げ
かつて、上級生が「歓迎」と称して、水を入れたビニール袋や水風船を新入生の教室に向けて投げこむいたずらが、4月の恒例となっていた時期があった。水投げの被害によって授業が中断したことも多々あり、現在では事実上禁止されている。その様子は大岡玲芥川賞受賞作「表層生活」の中にも登場する。
教育

授業では、科目によっては文科省指定教科書をほとんど用いず、オリジナルのプリントや文庫本等を教材にする。一部科目では高校レベルを大きく超えた内容も扱うなど、教養教育が大きな特徴。また、夏期休暇前に行われる特別授業や、高校1年の総合講座では科目編成にとらわれない実習や講演が開かれる[8]

語学教育は、英語では CALL (en:Computer-assisted language learning) を取り入れるなど、先進的手法の導入に積極的である。また、中学3年より全員(高校からは選択者のみ)が週2時間の第二外国語(ドイツ語フランス語中国語韓国語から選択)を学んでおり、交換留学を行っている。2009年にはテンプル大学ジャパンキャンパスとの教育・学術上の連携に関する基本協定を締結し、英語教育に関する様々な連携事業が行われている。

創立者の意向により、学業・人物ともに優秀な生徒には卒業時に「根津賞」が贈られる。また、生徒の自主研究活動に授与される「山川賞」「山本賞」という表彰制度があり、それぞれ理科的研究・文化的研究に与えられる。その他、課外の研究活動に対して研究費用の一部を補助する野外研究奨励基金が設けられており、生徒の自主的活動への援助を惜しまない校風が実際的な制度としても現れている。また、高校から海外の大学に直接進学する際の海外直接進学奨学金を設置している。
国外研修制度


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