弁慶は古くから豪傑や怪力の代名詞として用いられており、それにちなんださまざまな言葉がある。
弁慶の立往生
義経が衣川の館を攻められた際、弁慶は並み居る敵兵を次々倒すが、ついには無数の矢を受けて薙刀を杖にして仁王立ちのまま息絶えたと伝えられている。ここから命を投げ出して主君を護っていた忠義の臣を表す。単に「立往生」と記した場合、進退窮まることの喩えに用いられる[注釈 3]。また、かつて民家で用いられた、藁などを束にして囲炉裏端に吊るし、串に通した魚や獣肉を刺して煙で燻製を作れるようにした道具も「弁慶」と呼んだが、これは藁束に大量の串が刺さっている様子を、弁慶の立往生に見立てたものとされる。
弁慶の泣き所
弁慶ほどの豪傑でもここを打てば涙を流すほど痛いとされる急所のこと。最もよく知られているのが脛(膝頭の下から足首の上まで)で、皮膚のすぐ下、骨(脛骨)のすぐ上を神経が通っている。他にアキレス腱や中指の第一関節から先の部分もこのように呼ばれる。
弁慶の七つ道具
弁慶が持っていたと伝えられる七種の武器(薙刀[注釈 4]、鉄の熊手、大槌、大鋸、刺又、突棒、袖搦)から転じて、7個で一式のものを七つ道具と呼ぶようになり、「選挙の-」、「探偵の-」のような使われ方をされる。
内弁慶、外地蔵
「陰弁慶」「炬燵弁慶」とも。あるいは「内弁慶、外鼠」や「内弁慶」のみでも用いられる。身内の中では強気になって威張り散らすが、知らない相手には意気地がなくおとなしい人間のこと[15]。転じて、特定の場面においてのみ威勢を張るさまをもって「-弁慶」等と組み合わせて用いる。
弁慶ぎなた式
「ぎなた読み」とも。「弁慶が薙刀を持って刺し殺した」という文を「弁慶がな、ぎなたを持ってさ、し殺した」と区切りを間違えて読むこと。句読点の付け方(または息継ぎ)を変えると文章の意味も変わるということを示す例。「ここではきものをぬいでください」なども同様。
弁慶にちなんだ名前
弁慶蟹
海に近い河口域に住む小型のカニ。名前の由来は、甲羅の模様が弁慶の厳つい形相を連想させるからといわれる。戦に敗れ海に沈んだ平氏を連想させるヘイケガニと対比させたともいわれる。
弁慶縞
「弁慶格子(べんけいごうし)」とも。紺色と茶色や浅葱色など、二色の色糸を格子状に碁盤の目のように織った文様。茶と紺のものを「茶弁慶」、紺と浅葱のものを「藍弁慶」という。縦横の縞が交差するところは色が重なって濃くなっている。
弁慶草
別名イキクサ。分厚い葉と群をなす淡紅色の小花が特色の多年草。
辨慶號
北海道の官営幌内鉄道で使用されたアメリカ製のテンダー型蒸気機関車の第2号機に付けられた愛称で、ほかにも「義経」(1号機)や「しづか」(6号機)など弁慶に縁のある歴史上の人物にちなんだ愛称が付けられた。国鉄7100形蒸気機関車として鉄道博物館に保存。
弁慶岬
北海道寿都町の寿都湾西口にある。衣川で死んだとされた弁慶は傷つきながらも命を取り留め、ようやくこの地に流れ着き再起の機会をうかがっていたという伝説が残る。
弁慶を介した交流.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}