武田信玄_(NHK大河ドラマ)
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(武田晴信→武田信玄)演:中井貴一(少年期:眞木蔵人)甲斐の国主。当初の名は晴信(はるのぶ)。武家官位大膳大夫。16歳にて信濃の国の海ノ口にて初陣を迎え、海ノ口城首、平賀源心を討ち取り初陣を飾る。しかし城を捨て甲斐に戻った事を父信虎に叱責され親子の確執が始まる。その後父信虎を甲斐から追放し武田家当主となる。信濃を平定、今川義元と北条氏康と三国同盟を結び越後の上杉謙信と川中島で5度戦う。その後は駿河の今川、三河の徳川家康を三方ヶ原で破り上洛を目指すが体調を壊す。その後長篠城で療養を取るが体調の回復が見られずに上洛を諦めることとなる。甲府へと引き返す途中に体調を壊し信濃国駒場で家臣に見守られ没する。3年の間死を秘めることを遺言にし、遺体は死後早急に荼毘に付され、遺骨のみの帰還となった。目的のためなら手段を選ばないマキャベリストだが情に厚く、家臣・領民への気配りを常に怠らない。父・信虎や息子・義信との対立など家庭には恵まれなかった。史実とは違って剃髪せずに俗体のままであり、ただ「信玄」という法名を名乗っただけとされた。
武田信虎(たけだ のぶとら)
演:平幹二朗信玄・信繁・信廉の父。甲斐守護職躑躅ヶ崎館の主。晴信を小心とののしり、また狂気的な性格が家臣団の不安を誘って政情を不安定化させたため、晴信の謀反によって追放される。しかし内心では息子・晴信の才能を認めており、孫の義信を「わしは血の臭いがする。幼子には毒じゃ」と抱く事が出来ず、思い悩む場面も見せた。追放されてからは駿河の今川家に引き取られるが、乱行が止まないため義元や寿桂尼からは厄介者扱いされる。義元没後武田軍を駿河に引き込もうと図ったのが露見して寿桂尼によって駿河から追放される。妻の大井夫人と対照的に、晴信が上洛して天下を取ることを望んでおり、なかなか京を目指そうとしない晴信にいら立っていた。晩年に病床に臥す信玄と再会、天下を取れと叱咤激励する。劇中ではコメディーリリーフ的な一面も兼ねている。信玄と同様、史実とは違って剃髪せずに俗体のままであった。
大井夫人(おおい ふじん)
演:若尾文子語り手。信玄・信繁・信廉・於豊の母。武田家一門・大井家の出身。信虎の勢力がまだ小さかった頃に政略結婚したという間柄で、その事が夫婦関係に微妙な影を落としている。信虎が追放された後に出家するが、晴信(信玄)の下に留まった。穏やかな気性だが夫の追放や娘・於豊の夭折に心を痛め、世の無常を感じてもいる。今際の際に子供達へ遺言を残し、晴信には「西(京都のこと)へ行ってはなりませぬ」と言い残した。
三条の方(さんじょうのかた)
演:紺野美沙子信玄の正室。義信・於梅・竜宝の母。公家の出を鼻にかけ、山国である武田家への嫁入りを嘆き悲しんでいた。次第に信玄の力量を認め勝利を喜ぶ様になり、時には正室として京都との人脈を活かす事もあった。一方で実直な信玄とそりが合わず、うまくいかない夫婦仲や、実子達が政略の犠牲となった際などに信玄と激しく衝突し憔悴する姿も何度か描かれた。死の床において、信玄に介抱されながら、夫婦ともに戦国に翻弄された運命を共感しこの世を去る。その雅さが武田家から失なわれた喪失感が、甲斐から京の都が消えました、という嘆きで示された。
八重(やえ)
演:小川真由美三条の方の侍女。三条の方と義信のために尽くすが、結果的に武田家を危機に陥れる妖婦として描かれている。異常に耳聡く、大井夫人に誘導訊問でおここの事を聞きだし、三条の嫉妬を煽った上で刺客を放っておここを殺したり、「おここの怨霊をたたきだす」と称しおここにそっくりな湖衣姫を打擲するなどしていた。最期は三条の方の後を追って自害する。原作の小説には登場しない、ドラマ版のオリジナルキャラクター。原作の三条の方の「悪」の部分を抽出した存在である。
おここ
演:南野陽子晴信の初恋の人。川中島生まれ。農民の子供。飢饉が原因で母親と弟を亡くし、信濃の平賀源心に売られた。海ノ口の戦いで怪我を負い、晴信によって甲斐の寺に預けられる。三条の方の輿入れ後、八重が放った刺客によって殺される。その互いを思い合った日々の思い出は晴信の心の中に生き続けた。
湖衣姫(こいひめ)
演:南野陽子(二役)信玄の側室。諏訪頼重の娘。勝頼の母。顔がおここと瓜二つ。頼重からの人質として甲斐に来ていたが、諏訪家が武田家と敵対した際、一旦姿をくらまし、その後に晴信によって半ば強引に甲斐へ連れ戻され、そのまま側室となる。自分の役割を「甲斐と諏訪の橋渡し」と考えていた。結核により没する。
里美(さとみ)
演:大地真央信玄の側室で良き理解者。倉科三郎左衛門の孫娘。きりりとした美貌で武芸にも長けた男勝りな性格。晴信(信玄)の器量に惚れこみ、自ら進んで側室になる事を希望する。子宝には恵まれないが信玄の信任は厚く、「儂の青空(わしのあおぞら)」と呼ばれる。上田原では鎧に身を包み、刀を振るい村上勢を追い払う。湖衣姫や恵理など、他の側室を支えとなる側面もあった。終盤は上洛中に倒れた信玄を看病する事になる。
恵理(えり)
演:池上季実子[9]信玄の側室。五郎・松姫の母。武田家一門・油川家の出身。おっとりとした物言いで朗らかだが、一方でややマイナス思考で涙もろい性格。里美と違って乗馬が苦手。最終回では里美と共に信玄の菩提を弔うが、史実では信玄より先に亡くなっている。
茜(あかね)
演:瀬岡裕子甲斐を追放された信虎に随従した家臣志村右近の娘。信虎が今川家に疑念を抱かれている事を信玄に伝える。原作では信玄の側室として登場するが、本作では非常に出番が少ない。
武田信繁(たけだ のぶしげ)
演:若松武信虎の二男。通称は典厩(てんきゅう)。信虎からは寵愛されるが兄・晴信(信玄)を超える野心は無く、晴信からクーデター決行を告げられた際は複雑な心境ながらもこれに従った。兄を敬い彼をよく補佐する一方で、国の為なら父や子との対立も厭わない信玄の厳格な性格に対する懸念も持っている。信虎や義信の思いを代弁して信玄に直言するなど、家中の人間関係の調整役。川中島の戦いで、味方の劣勢を食い止める貢献を果たすが数本の槍を受け戦死。彼の死後、義信事件を皮切りに武田家中の結束に、徐々に乱れが生じていく。
武田信廉(たけだ のぶかど)
演:篠塚勝(少年期:長尾豪二郎)信虎の三男。三兄弟の中では最もおっとりした性格で、絵が得意。当初は頼りない面も見られたが、信繁死後は信玄と義信の衝突を体を張って食い止め、信玄にも強い口調で叱責するなど重臣としての存在感を強めていった。西上戦から引き上げる際には信玄の影武者を務めた。
武田義信(たけだ よしのぶ)
(太郎→太郎義信→武田義信)演:堤真一(幼少期?少年期:中村七之助[10]石関賢太郎六浦誠)信玄の長男。幼名は太郎(たろう)。直情的だが信義を大事にする性格で、今川義元亡き後の対今川家への政策をめぐり、父と対立する。護り役の飯富虎昌を頼り父親の暗殺計画を建てるが失敗に終わる。謀反の計画が発覚し、父によって東光寺に幽閉される。最後まで己の信念を曲げず、自刃する。
竜宝(りゅうほう)
(二郎→慈念→竜宝)演:渡浩行(幼年期:猪岡拓郎、少年期:高橋守)信玄の二男。幼名は次郎(じろう)。幼少時に病気で盲目となり、出家して慈念(じねん)ついで竜宝と名乗り、僧侶としての人生を歩む。少年期に予知能力で竜王の土手(堤防)の決壊を予知したり、幼き勝頼の心の声を聞き勝頼の危機を察知してそれを晴信に知らせる。西上を前にした信玄(晴信)から自分の余命などを問われたがそれには答えず、祖母の大井夫人同様に「西へ行ってはなりませぬ」と願った。
武田勝頼
(四郎→諏訪勝頼→武田勝頼)演:真木蔵人[注釈 1](幼年期:安藤壮洋、少年期:福原学)信玄の四男。幼名は四郎(しろう)。元服後、諏訪勝頼(すわ かつより)と名乗る。長兄・義信の廃嫡後に初陣を飾り次期当主として成長していくが、最後は武田家の衰退を示すように謁見の間に一人だけ座するシーンで物語を締めくくった。
五郎(ごろう)
演:西川亘信玄の五男。叔父・信繁の死後に誕生した為、信玄に「弟の生まれ変わり」と比喩される。
雪姫(ゆきひめ)
演:徳丸純子勝頼の正室。織田信長の養女(姪)。信勝出産後、産後の肥立ちが悪く亡くなる。
武田信勝(たけだ のぶかつ)
演:黒田勇樹信玄の嫡孫。勝頼の子。信玄の昔ばなしを静かに聞き届けた。
松姫(まつひめ)
演:香川沙美(少女時代:上田愛美)信玄の娘。織田信長の子・信忠の婚約者だが、武田と織田の対立により解消される。
らん
演:宮崎萬純信虎の愛妾。信虎の怒りを買って殺されかかったこともあったが、それでも彼を慕っており、その後を追って駿河に赴く。しかし、その後は年老いた信虎を馬鹿にするようになり、信虎に斬殺される。
武田家臣、及びその家族など
原虎胤(はら とらたね)
演:宍戸錠[11]侍大将。受領名美濃守。信虎・信玄の二代に亘って主戦力として活躍する。鬼美濃(おにみの)と渾名される全身に向こう傷の豪傑。豪放磊落な気性で、川中島にも出陣し、村上義清と一騎打ちするなどの活躍を見せる。飯富虎昌の死を悼み、最後は志賀城の残党に襲われ命を落とす。
飯富虎昌(おぶ とらまさ)
演:児玉清板垣亡き後の武田家宿老筆頭で、義信の傅役。受領名は兵部少輔で、通称は兵部(ひょうぶ)。八重と親密になるが、弟の三郎兵衛(山県昌景)の計らいにより別れる。義信事件では、その謀反の責任を一身に負おうとし、三郎兵衛に事情を暗に告げ、信玄を襲撃し囚われの身となる。事情を察した信玄は正直に話せば罪に問わないと言ったが、飯富はあくまで自らの責任であると述べ、原虎胤の介錯により切腹する。
馬場信春(ばば のぶはる)
演:美木良介[12]武田四天王の一。信玄に信頼される。責任感の強い性格で、初登場時の真田幸隆を疑ってしまった際や、自ら献策した「キツツキの戦術」により武田軍が一時的に窮地に陥ってしまった際は、切腹を申し出ていた。
原昌俊(はら まさとし)
演:小林克也陣馬奉行。有能な実務官僚として活躍する。上田原の戦いでは必死に晴信の暴走を止めようとするもかなわず、板垣・甘利の討死の責任を感じる。晴信が信玄に改名する少し前に病没した。
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