機甲創世記モスピーダ
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第1次降下部隊の生き残りで、妙齢の女性を思わせるほどの美青年[13]。軍人として肉体も相当に鍛えられており、走行中のバイクから木の枝に飛び移るという高い身体能力を持つ[14]。その反面、川や泉を見つけると安穏として水浴びを楽しむ癖がある。父親が第1次地球奪還軍の総司令官だったため不本意ながら軍人として参加することとなったが、第1次降下作戦でイエローの部隊は全滅。自身も撃墜され、森に不時着して負傷したままコックピットで身動きが取れなくなっていたところをカーラという女性に救助され、そのままカーラの家に匿われながら療養生活を送る。だがある日、街の人々による軍人狩りに襲撃されそうになり、カーラの咄嗟の判断に従って女装し難を逃れる。これをきっかけに以後も女装したまま素性を隠す生活を送り、女性の声を発する訓練を積みながら全快。その後に歌手としてデビューを果たし、ライブコンサートを開いて多くのファンを得るほどの成功を掴む。だがインビットとの戦いは決して捨ててはおらず[15]、スティックたちと出会い、彼らの戦いを目の当たりにしたことでひた隠しにしていた素性を明かし、同行を申し出る。以後、隠し持っていたブロウスーペリアを駆り、レフレックス・ポイントを目指す。キザな面が目立つが、実際には一行の中で最も沈着冷静であり、リーダーのスティックを諭す場面も見られ、一回り年上のジムよりも大人である。最終話では4人の中で唯一、ライドアーマー(ブロウスーペリア)で戦った[16]。持ち歌はロック調の「やっつけろ!」から、吟遊詩人が語るような「モスパダの歌」まで多彩。歌手としての知名度は高く、どの街でも名前を知られており、その知名度を活かしたライブ活動が軍資金稼ぎといった旅の助けとなることもしばしばあった。後半はアイシャとソルジィを通じて、インビットへの理解と和解が必要であることを悟っていく。

最終話のラストシーンで観客に対し、男性であるとカミングアウトし、男声ボーカル(アンディによるオープニングテーマを流用)で唄っている。

中性的な美貌を持ったキャラクターで、本放送当時は特に女性ファンの人気が高く、男性であるにもかかわらず、アニメ雑誌『アニメディア』の女性キャラクター人気投票で上位に食い込んだことがある。

サウンドトラックのジャケットを飾っている。

ロボテック版では「ランス(ランサー)・ベルモント / 芸名:イエロー・ベルモント」(Lance "Lancer" Belmont (Also known as Yellow Belmont))に氏名が変更されている。

『 LOVE , LIVE , ALIVE』では、TVシリーズラストから続いて女装は完全に捨て去り、軍人も棄てて完全な歌手となっている。復興が進む地球をブロウスーペリア(既にライドスーツも持たずに)で周りながらLIVE活動を続け、各地のバンドグループとの協力でボーカルを続けている。連日のスケジュールで疲れた時に、かつて生死を共にした戦友であるレイ達と再会し、しばしの憩いの時を迎えた。しかし、歌手として人々に平和と希望を与える事に情熱を捧げた事で、一晩を過ごした後、就寝している仲間達に別れの挨拶も無しに1人背を向けて去って行く[17]

ジム・ウォーストン
声 - 西村知道第3話から登場。元軍人で、イエローと同じ第1次降下部隊の生き残り。階級は伍長。32歳。控え目な所があり、大柄でがっしりとした体格を持ち、マルスベースの修理技師[18]だったため戦闘マシンの知識と修理技術を習得しており、苦手とはいえレギオスの操縦も出来る。実は軍人でありながら戦闘行為が得意ではなく第一次降下作戦で敵前逃亡していた[19]。これにより誰にも顔向け出来なくなり、元軍人であることを隠しながら潜伏生活を送り、周囲の人々からは「臆病者のジム」と蔑まれていた。だが後にスティックたちと出会い、彼らが命がけでインビットと戦う様を目の当たりにしたことで軍人としての自覚を取り戻し、再び戦う決意をする。しかし、戦闘の恐怖を完全に克服してはおらず、第15話でインビットに追われる恐怖に駆られ、取り乱してしまい、リーダーのスティックに殴りかかり、あわや一行の仲間割れをもたらす騒動も起こしている。一人で修理したレギオスを隠し持っており、スティックにそれを託し、旅に参加して以後は四輪駆動車ジープ)を運転し、乗用車両や搭乗機を持たないミントとアイシャを守りながら作戦にも積極的に関わり、戦闘で損傷することの多いレギオスやトレッドの修理とメンテナンスを一手に引き受ける[20][21]。一行の中では30代と最年長であり、ポイントKを壊滅させられ、失意に陥ったスティックが自分を元気付けようとしたミントを怒鳴った時には大人の態度で叱責した。助けられなかった戦友の形見である、戦友の祖父アルフレッドのノートを大切に持ち続けている。終盤ではスティックらと同じライディングスーツに身を固め、恐怖を乗り越えて第3次降下作戦の陸上攻撃部隊に参入し、レフレックス・ポイントに突入する[22]。戦いが終わった後も地球に残り、インビットが蘇らせてくれた地球の自然の中で生きていこうと決意し、ミント、アイシャと共に過ごしている。

ロボテック版では「ジム(愛称はランク)・オースチン」(Jim "Lunk" Austin)に氏名が変更されている。

『 LOVE , LIVE , ALIVE』では、仲間達と共にイエローと再会した後、歌手となったイエローの事情を知って、送ろうとするミントを抑える。

アイシャ
声 - 高橋美紀第10話「戦場のレクイエム」で、レイが見つけた赤い瞳とロングヘアーの美少女。年齢は不明だが、見た目はレイやフーケと同じくらいになる。当初は身元不明であり(レイが発見した時は全裸で、フーケからあらぬ誤解を受けたりした)、言葉もろくに話せず、男性の前でも躊躇なく全裸となって泉や海辺で水浴びをする行動から、一行はインビットに襲われたショックで記憶喪失になったものと思っていたが、実は地球環境に適応するため、レフレスより人間体に変化させられたインビットであった。外見は地球人の女性そのものだが、血液の色は他のインビットと同じく緑色である。インビットであるためインビットの言葉を理解し、インビットの放つ特殊な波長を感じ取ることも出来、これらによりその接近を予知することも可能である。イエローやスティックは途中からインビットとの関連を疑いはじめたものの、一行と行動を共にするうちに地球人への理解を深め、一行もまた悪意も敵意も持たない清純な彼女に心を開いていく。やがてスティックを愛するようになり、スティックもまたアイシャに亡き恋人の面影を見つつ、好意を抱くようになる。第23話で正体を知られるものの、スティック一行や、旅の中で見た人々の姿を通じて地球人への思いを告げるため、最終決戦ではスティックたちをレフレックス・ポイントの内部へと導き、レフレスに人類との共存を訴える。レフレスが去り、スティックを見送った後、地球人とインビットの共存を深め、いつかスティックを追って宇宙へ行くという想いを抱く。「アイシャ」という名前はイエローが付けたものだが、レフレスやバットラー、ソルジィも彼女を「アイシャ」と呼んでいる。設定では「レフレスと並ぶ、インビットの女王」となっているが、本編ではそのような言及は一切されていない[23]。なお、印欧語族の一部に「王女/姫」という意味の女性名詞として本単語(アイシャ)が存在していて、作中ジム及びイエロー[24]によりこの件に言及がなされている。

後述の理由で、ゲスト1回だけのはずだったマリーンの設定を流用してキャラを作られたために、その外見はマリーンに酷似している。また、声優も同じ高橋美紀が担当している。本作放送終了後の『ラジオアニメック』で本作が特集された際にこの事実が明らかとなった。

ロボテック版では「アリエル(発音上はエリアル)」(Ariel)に氏名が変更されている。

『 LOVE , LIVE , ALIVE』では、スティックと再会した後、一緒に仲間達と共にイエローの基へ来る。

命名設定イエロー以外の主要登場人物の命名由来につき、柿沼秀樹は スティックは「木偶の棒」、レイは「可能性ゼロからの挑戦」、フーケはフランス語で「バラの花束」を意味する「ブーケ・エト・ロゼ」("Bouquet et Rose")の清音転化 (Houquet et Rose)、ミントは「ミントハーブ」に「トラブル」女と各々に由来があると1983年当時に出版されたムック本で語っていた[25]
インビット
レフレス
声 -
小原乃梨子インビットの女王。頭髪の無い人間(地球人)型に変化しているが、身長は10mほどもある[26]。発言時は口が開かず、もっぱらテレパシーらしきものでコミュニケーションを取る他、目からビームのようなものを発したりもする。インビットは「シャダウ」を拒絶・排除し、「レイトー[27]」の導きによって宇宙を彷徨いながら必要な環境を探し、そこに定住してより良き進化をする種だった。レフレスは地球では北アメリカに造られたインビットの巣とも言える通称「レフレックス・ポイント」に存在し、地球生物とインビット双方の種族全体の進化のありようを管理している。当初は地球人との戦いを通じ、地球人は自分達へ降りかかる災厄であるとして軍人狩りを含め地球人への圧力を強めていた。その後、2度にわたる戦いで勝利し、地球でより良き進化を始めようとしていた。元来、インビットは好戦的でも残忍な種族でもなく、所有する強力な戦力はシャダウの心を持つ異生物[28]の消去と、それらから身を守るためのもので、レイトーの誘うまま地球に辿り着いた。その時汚れきった地球自然を目の当たりにし、これを元の豊かで美しい姿に蘇らせるため元凶である地球人類を襲撃し、その多くを地球から排除・追放する。その後、北アメリカに巨大な基地(後のレフレックス・ポイント)を建造し、そこで宇宙に散ったインビットの同胞達と共に、より良き進化のあり方の追求を始める。地球自然を汚していながら、これを蘇らせようとする自分達に攻撃を仕掛けてくる地球人を『破壊を好むシャダウの強き種族』と断定し、地球人との戦闘は正当防衛として行っていた[29]。だが、地球人の第3次降下作戦が開始されたことでかつてないほどに激しい戦闘となり、双方に多大な被害が発生し始める。レフレスはアイシャが招き入れたレイ達や、アイシャ、ソルジィの説得により、このままではインビットも地球人も共倒れになり、子孫達にまで互いの憎悪の連鎖が果てしなく続くという判断から地球を棄て、荷電粒子ミサイルを消滅させ、一族[30]を引き連れ、宇宙へ再び旅立っていった。

ロボテック版では「リージス(発音上はレジェスとも)」(Regis/Regess)に氏名が変更されている。

ソルジィ
声 - 加藤友子 → 神田和佳[31]地球環境に適応したインビット。レフレスに認められ、バットラーと同時にガーモから進化し、素体はバットラー同様の人間型で、アイシャのように若い女性の姿をしているが、瞳はアイシャのように紅く、イエローからは「美しい瞳」と言わしめ、髪は薄い緑色でアイシャとは対照的にショートカット。人間型への進化後ほどなくしてイエローと出会い、一行との戦闘の中でイエローとアイシャを見た途端、攻撃に躊躇したり、前述のイエローが自分に向けて放った「美しい」という言葉から理解不能の感情が生まれたりして戸惑うが、後にそれが彼への好意であると理解し、心を通わせるようになる。レフレックス・ポイントでの最終決戦時には、アイシャの説得に迷いながらも戦いに向かったものの、バットラーに撃墜されかかったイエロー搭乗のレギオスを助け、アイシャと同じく地球人への理解と和解をレフレスに求める説得に加わる。
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