しかし、キャスト陣は9年前の作品に対し、再度セリフを吹き込むことにそれぞれの思いや葛藤を感じており、さらにはアフレコの際にレシーバー[注 4]を使うかどうかでも意見が分かれた[注 5][3][8]。 映画公開当時は、まだパソコンの普及度が低く、インターネットも日本では研究などのプロジェクトが立ち上がり始めたりで一般解放すらされていなかったが、そのころから早くもコンピュータウイルスによる犯罪に着目し、ストーリーの重要な要素として取り上げている[9]。 OVAシリーズの設定に準じ、特車二課棟の所在地は大田区城南島の架空のブロックに設定されている。また、方舟、バベル、エホバ、666(ヨハネ黙示録)など、劇中の各所に旧約聖書や新約聖書の要素が用いられている。 本作品のチケマガCD付き前売券は10万枚を売り上げた[10]。チケマガCD付き前売券は次回作『機動警察パトレイバー 2 the Movie』でも発売された[10]。 1989年の映画公開から30周年突破を記念して本作品を体感型アトラクションシアター「4DX」で上映することが『機動警察パトレイバー』シリーズの版権管理を行う株式会社ジェンコ、シネプレックスなどを運営するユナイテッド・シネマ株式会社から発表されていた[11]。当初2020年4月17日公開予定だったが新型コロナウイルスの影響により公開延期となり[12]、2020年7月17日に公開となった[13]。 1989年の第7回日本アニメ大賞にて大賞を受賞した[14]。 映画情報サイトの映画.comでは、“いつ見ても素晴らしい、時代を超えて愛される名作映画”として1200本の映画の1つとして本作品を選出している(2020年時)[15]。 アニメ・特撮研究家の氷川竜介は“明日からモノの見え方が変わるアニメ映画”として10作品の1つに本作品を挙げ、バブル最盛期の浮かれた日本を風刺した作品であると評価し、バブル崩壊後に改めてその先見性に驚かされたと述べている[16]。評論家の宇野常寛も批評において本作品に込められたバブル批判に触れている[17]。 フリーライターの中島紳介は、2020年のパンフレットにおいて「89年に本作品で描かれた10年後のテクノロジーは、30年の経過で現実が追い越し時代遅れに感じる部分は否めない」としつつも、「かつて専門用語だったハッカーやAIなどの単語も、今や子供すら知っていて、バビロン・プロジェクトやコスモポリスは、東京臨海地区だけでなく日本中で見られるありふれた風景になっている」と述べ、「“パトレイバー的な未来”に現代人は生きている」と作品の先見性を評価している[9]。 『機動警察パトレイバー』シリーズ30周年突破記念企画の1つとして、2019年11月23日から28日にかけて立川シネマシティで行われたイベント[18][19]。 劇場版第1作を音楽ライブ用の音響セッティングで上映する[18]ほか、23日と24日には篠原遊馬役の古川登志夫と音楽を担当した川井憲次が登壇するトークイベントも行われた[19]。
作品解説
『機動警察パトレイバー the Movie 4DX』
評価
イベント・キャンペーン
『機動警察パトレイバー the Movie』極上音響上映会
『機動警察パトレイバー the Movie』30th記念上映会&トークイベント
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