機動戦士ガンダム
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同作から創出された、バンダイナムコグループの象徴的なIP(知的財産)[1]でもある。このガンダムIPを題材にしたガンダムシリーズの第1作目であることから、「初代ガンダム」「ファーストガンダム」の名で呼ばれることも多い。
概要

無敵超人ザンボット3』、『無敵鋼人ダイターン3』に続く日本サンライズのオリジナル作品第3作(ロボット第1期3部作の3作目)として、富野喜幸を監督に据え、玩具メーカーのクローバーをメインスポンサーとして企画・制作された。対象年齢を従来より引き上げた、ロボットものとしては最初のジュブナイルアニメである。ロバート・A・ハインラインSF小説『宇宙の戦士』の影響を受けた作品ともいわれている。

戦争を舞台としたリアリティに富んだ人間ドラマと、ロボットを「モビルスーツ」(MS)と呼ばれる兵器の一種として扱う設定を導入したことで、1980年代初頭から半ばにかけての、後に「リアルロボットもの」と称されることになる一連のロボットアニメ変革の先駆けとなった。

メディアミックスによって重厚感のある世界が構築され、その情報量の膨大さは古今の物語史上で類例が無い[2]。本作の宇宙世紀とは別世界という設定だったガンダム作品も『∀ガンダム』の「黒歴史」という設定で結合された結果、神話めいた壮大な宇宙史となった[2]
IPとしての機動戦士ガンダム

IP(知的財産)としてのガンダムは、映像作品を中心にガンプラ等のトイホビー、コンピュータゲーム専門雑誌やコミック等の書籍、ネットワークコンテンツ、アミューズメントといった多角的な戦略を取り、日本を代表するIP[3]に成長を遂げている[注 1]

2021年度のIP売上高は1,017億円で、ガンダム初の年商1000億円超え[4]となった。

2021年にはガンダムを世界最大級のIPに成長させる「ガンダムプロジェクト」が発足[5]。2025年度のIP売上高1500億円を目標に、海外市場の拡大/グローバル戦略が推進される。第3代チーフガンダムオフィサー(CGO)の藤原孝史は、今後ガンダムを「IP」から「SP」(ソーシャルプロパティ=社会的アイコン)に進化させる旨を述べた[6]

書籍『IPのつくりかたとひろげかた』に於いてガンダムは「世界観IP」とも表現され、「ストーリーIP」から脱却した物として扱われている[7]。著者はアムロ・レイやシャア・アズナブルが作品を背負っているのではなく、世界(宇宙世紀)のなかにアムロやシャアが存在すると表現した[7]
企画の経緯

本作の企画の根底には『宇宙戦艦ヤマト』のヒットがあった。サンライズ山浦栄二は当時、『ヤマト』の制作会社であるオフィス・アカデミーからデータを入手[8]、『ヤマト』の関連事業は一部の熱狂的なファンを相手にした商売であることがわかり、「ハイターゲットに絞って、30万から40万の熱狂的なファンをつかめば、それで十分に商売になる」という結論を得た[9]。そこで本作は『ヤマト』と同じく中学生以上を取り込むことになった[10]

作品構成も『ヤマト』が意識されたが、そのままでは活劇的な展開になりにくいこととキャラクターの年齢が高いことが問題になり、『十五少年漂流記』から着想を得て、宇宙船に乗り込んだ少年少女が宇宙戦争の中で協力しながら生き延び成長するというストーリーが構想された。この時点では、主人公たちは宇宙空母(のちのホワイトベース)に乗り、宇宙戦闘機で異星人と戦うという設定だった[10][注 2]

ちょうどその頃、直前の2作品(『無敵超人ザンボット3』『無敵鋼人ダイターン3』)の営業成績がよかったことで、サンライズもスポンサーも気が緩んでいた。それに乗じて、監督の富野が自分のやりたかった「大人っぽい」企画をスポンサーには秘密のまま上手く通した[11][12]

このように当初の企画「フリーダム・ファイター」では、前作のようなロボットを登場させる予定はなかった。しかし、スポンサーであるクローバーからは空母の玩具を売っても商売にならないとして、ロボットも出すように要請があった。そこで、これまでの巨大ロボットとは異なる人型機動兵器である「モビルスーツ (MS)」が生み出された(詳細は「モビルスーツ#設定の経緯」を参照)。もともと舞台は宇宙であり、宇宙ステーションなどが活躍の舞台になる予定であったが、MSの身長が18メートルと設定されたため、より巨大な「スペース・コロニー」に変更された(詳細は「サイド (ガンダムシリーズ)#設定の経緯(スペース・コロニー)」を参照)。

この時点での仮題は「ガンボーイ」(別題: 機動鋼人ガンボーイ、宇宙戦闘団ガンボーイ、フリーダムファイター ガンボーイ)だった(「ガンボット」という名称も考案されたが、ロボット的過ぎるとして却下された)。これが当時人気を博したアメリカ映画『コンボイ』から「ガンボイ」に、さらにチャールズ・ブロンソンがテレビCMで流行語にした「う?ん、マンダム」から「フリーダム」のダムとかけて『ガンダム』という名前が生み出された[13][10]。最終決定となったこの『ガンダム』の名はタカラ(現タカラトミー)の沼本清海の発案によるものである[14]。富野によると「ンのはいった四文字のタイトルの作品は当たる」というジンクスがあるという[要出典]。

富野は「戦争」を題材にするに当たって、後年のテレビでの高橋杉雄との対談において南北戦争をそのサンプルにしたと語っている[15]
作品の特徴.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

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