機動戦士ガンダム00
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

「疑似太陽炉」とも呼ばれる[注 11]。ガンダムスローネ及び国連軍に提供されたジンクスシリーズ、その後継MSの他に連邦軍やアロウズの艦艇[注 12]、イノベイター勢力の機体などに使われている動力機関。出撃前に外部デバイスを用いて疑似太陽炉内の圧縮空間を臨界値で安定させる必要があり、仕組み的には電気をGN粒子に変える変換炉に位置付けられる[26]。基本的にオリジナルのGNドライヴとほぼ同等の性能を持ちながら、地球圏での生産と量産が可能[26]。しかし、そのためにオリジナルのGNドライヴとは構造的相違点が存在し(作中のイアンの解説によれば大きな相違点に炉心部にTDブランケットが使用されていない点を挙げている)いったん稼働を停止すると再稼働に始動機(スターター)が必要となっている他、ドライヴの稼働には外部からの電力供給を必要とするため、定期的な再チャージが必要となり活動時間に制限がある[26]。生成されるGN粒子も相違があり、常時はオリジナルと同様に無害だが、武装用に高濃度圧縮すると生体細胞に障害を起こす毒性を持つ[26][注 13]。放出されるGN粒子の色や搭載機のビーム兵器の色は真紅色である。『2nd』までの4年間の間に国連軍の手により解析、改良が為されたことで性能は格段に向上し、GN粒子の色と搭載機のビーム兵器の色は赤みを帯びたオレンジ色に変わっている。GN粒子の毒性については、なくなったと解説する資料[33][34][35]と、そのままであると解説する資料[36]があり、劇中でも言及されておらずはっきりしていない。この改良型の開発により国連軍はそれまで所有していた初期型のドライヴを破棄したが[33]、アルケーガンダム及び4年前から残存するガンダムスローネドライは初期型のドライヴを搭載している。広義の「GNドライヴ」を指す場合にはこの「GNドライヴ[T]」も含まれた表現がされることも少なくない[注 14]。また、セカンドシーズンの時代においては改良が加えられ、イノベイド用の機体に搭載された疑似太陽炉はオリジナルの太陽炉に迫る性能となっている[37]。なお量産が可能な為、外宇宙航行母艦であるソレスタルビーイング号の主砲では60基もの同疑似太陽炉をカートリッジとして使い捨てにして高出力を得ている。『1st』『2nd』『劇場版』では量産が可能という特徴からMSサイズなら1基以上、MAサイズだとそれ以上の数を搭載した機体が度々登場する。GNドライヴ[T]は、アレハンドロの先祖らからなるCB離反組が機密保持のために破棄された木星のCB施設より回収したデータ(ハロの内部に存在した)を基に作り上げた代物である[38]
トポロジカル・ディフェクト(位相欠陥
太陽炉のコアパーツにして燃料を燃やす永久に消えることのない「火」とも言うべき現象。オリジナルの太陽炉が半永久機関であるのはこれを起こす物質を内部に組み込んでいることが理由である。粒子加速器[注 15]で加速した高エネルギー状態のトポロジカル・ディフェクトを木星中心部に撃ち込み、木星の高重力下で相転移直前の状態まで活性化し、活性化した位相欠陥の場からGN粒子を永久的に放出し始めるようになる。これを回収し、状態を崩壊させてしまわないように特殊な器(TDブランケット)に封印し、粒子制御能力を付加したものが太陽炉である[39]。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}『劇場版』で当初40年近くかかるとされた製造期間が2年間という短期間ですんだのは、トランザムにより木星までの往復時間が格段に短くなり、以前の製造施設や開発ノウハウを利用できたためである。[要出典]
GN粒子(ジーエヌりゅうし)
太陽炉や擬似太陽炉から生成される粒子。その正体は光子の亜種であり、原初粒子である[39]。原初の粒子だけあって、状態によって多様な効果を発揮する。機体の推進力や姿勢制御に使われ、周囲に散布することによって電波通信やレーダー機器を妨害する効果を発揮[26]。圧縮して射出することでビーム兵器として火器にも転用可能で[26]、 このビームは運用火器次第で地上から大気圏越しの精密射撃や、曲射攻撃も可能[注 16]。さらにGNコンデンサーに使われる物質を利用することで、GN粒子を瞬時に熱変換し攻撃する対象物に熱移動を行うことが可能な実体剣を作ることも可能としている[40]。炸薬として弾頭内に高圧縮したGN粒子を詰め、ターゲットに撃ち込んだ後に粒子を放出することで敵機を内部から膨張させて破壊する「GNミサイル」という武装も開発されている[41]。光子であるものの拳銃の弾丸に込めることもできるため、対人戦闘でも使える[32]。この粒子を装甲に付加することで対ビームコーティングの役割を果たすほか、直撃した実弾兵器を磁気化して攻撃を逸らすことも可能[42]、質量操作にも使用されている[43]。このGN粒子を高圧縮し、対流させることでバリアのように固定する機能を「GNフィールド」と呼ぶ[44]。オリジナルの太陽炉から生成されたGN粒子は脳量子波の伝達にも影響し、『2nd』作中ではダブルオーライザーのトランザム発動時には高濃度の粒子が空間に満ちることによって、通常の人間にも脳量子波による交信が可能となった。また、純粋種のイノベイターの脳量子波と同調したツインドライヴによって純度を増したGN粒子は人体にも影響を及ぼし、悪性のGN粒子に侵された人間の体を回復させたり、人類をイノベイターへと進化させる力も秘めている[45]。なお『2nd』以降はGN粒子攪乱幕も開発され、作中ではこれを拡散させることでその領域内でのGN粒子の効果を減退させたほか、機体表面やGNフィールドの防御力が極度に低下し、非GN兵器でも破壊が可能になる他、粒子を放出するビーム兵器やGNフィールドの効力も劇的に低下す場面も見られた[46]
ツインドライヴシステム(Twin Drive System)
二基のGNドライヴを同調させることで、粒子生産量を二乗化させるシステム[47]。元々は第2世代ガンダムの頃に搭載が検討されるも技術的限界など様々な要因から導入は見送られ[48][注 17]、量子演算型処理システム「ヴェーダ」の中に秘匿されていたトランザムシステムと共に基礎理論のデータがソレスタルビーイングにもたらされた事が開発の大きな契機となった。しかしそれは未来の化学水準を見越した上での技術提案であり、実際の完成はCBの技術力に委ねられた。ガンダム掃討作戦後、ラグランジュ3の基地内でダブルドライヴのテスト機であるアストレアIIを設計ベースとして研究が進められ開発された第4世代機のダブルオーガンダムに実装されるが、保有する全てのGNドライヴの組み合わせを試しても相性よく稼動するものはなく同調率を高めていくとインスタビリティが発生して失敗に終わっていた。当初は粒子同調率が80%以上あれば一応は同調に成功と想定され、刹那がソレスタルビーイングに戻った事でシミュレーションでの相性が最も良かった0ガンダムとエクシアのGNドライヴでの起動実験が試みられたが、最も高い同調率は弾き出すも同様の結果であった。危機迫る状況において刹那はトランザムで強制的に起動をかけ成功させる。ただしその方法も一歩間違えればGNドライヴが暴走し爆発する危険性のある行為だった[50]。二乗化の開始には僅かなタイムタグが生じ、最初は失敗と思われたが無事に当システムの起動に成功したダブルオーガンダムはその凄まじい機体性能で地球連邦軍のモビルスーツはおろか、アロウズの最新モビルスーツすらも圧倒し始める。ただし設計者のイアンによれば、まだまだ理想とする安定性は得られておらず、刹那にトランザムの使用を禁じていたが、その心配は的中し、再度の使用時には負荷がかかり過ぎて戦闘中にオーバーロードを起こし、あわや撃墜寸前の危機を迎える。やはり虎の子のトランザムが使用できないのでは、そのポテンシャルを発揮できているとは言えない状態であった。しかし物語後半には解析が進み、制御ユニット「オーライザー」によって完全にコントロール下に置くことに成功、それにより不安定だったツインドライヴ自体も遂に安定して稼動出来るようになる。完成されたツインドライヴシステムにおけるトランザムは通常の7倍以上の粒子放出という理論値以上のGN粒子を生産・放出したため、その当時ですら制御不可能な代物であり開発者であるイアン達を驚愕させた。以降はダブルオーガンダムとオーライザーがドッキングした状態をダブルオーライザーと呼称し「ガンダムを超越したもの」という意図で、ガンダムの名称が取り除かれる[51]。またトランザム中のダブルオーライザーは別次元の機体となることから「トランザムライザー」と呼ばれ[52]、機体の量子化や付近の宙域では意識の共有が起きる。これは脳量子波の有無に関係なく発生する現象で、言葉ではない「対話」を実現させるなどの本来、開発者のイアン達が想定していない超常的な現象を次々に引き起こした[53]。また消滅していたと思われたハレルヤの意識を目覚めさせるきっかけともなる。さらにリボンズ達との最終決戦で仲間達の危機を察知した刹那の意志に呼応するように「トランザムバースト」(モニターには「TRANS-AM BURST」と表示)と呼ばれる隠された真のシステムが発動する。これは純粋種のイノベイターの放つ脳量子波がツインドライヴと連動、純度を増したGN粒子が人々の意識を拡張させるもので、その刹那自身も完全なる進化を遂げた証となる。これによりイノベイター(イノベイド)の脳量子波はかき乱され(この瞬間にリボンズのヴェーダとのリンクが一瞬断たれ、それによりティエリア/リジェネがヴェーダの奪還を果たす)、さらにモビルスーツを吹き飛ばすなど物理的な影響が出るほどの粒子量を発生させた。また意識共有の深度も高まり、本当の意味でお互いを理解する「対話」を可能とした。なお、その際にはGN粒子が虹色の光を放ち、この状態のGN粒子を浴びたものは毒性を持ったGN粒子による細胞異常を回復させる効果をも併せ持つ[54]
次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:280 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef