機動戦士ガンダム00
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なお、劇中にて同名の艦船も登場した[注 9]。アロウズの解体後も世界の抑止力となるべく活動を続け、『劇場版』の西暦2314年時では新型のガンダムや太陽炉の開発を行っている。しかし新政権の掲げる宥和政策への影響を配慮し表立った活動は控えており[注 10]、奪還したヴェーダからもたらされる情報を元に小さな紛争やテロの芽を事前に摘み取るといった陰の活動に従事。やむを得ずMSが必要な場合でも、活動の露出を抑えるために地上に隠匿して配備した機体と宇宙で使用する機体を分けて運用し、ガンダム以外に改造したフラッグ等も使用していた。しかし、地球圏へのELS(劇場版の用語を参照)の襲来により、イオリア計画にある“来るべき対話”の時が訪れたと考え、表舞台での活動を開始する。組織の意味は「天の存在」。秘密結社としてフリーメイソンとの相関性に言及した資料もみられる[21]
ユニオン
正式名称は「太陽エネルギーと自由国家の連合 (Union of Solar Energy and Free Nations)」[22]。世界経済連合とも呼称される。大統領を元首とする共和制。大統領官邸はワシントンD.C.にある旧ホワイトハウスの敷地内にあり、同時にユニオン最高議会の議事堂としても機能している。主にアメリカ合衆国、南米各国、オセアニアの国々で構成されている。日本も、「経済特区」(中国に実在するものとは別)としてこの傘下にある。三大勢力では最も早く軌道エレベーターの実用化に成功し、「タワー」という名称で南アメリカアマゾン川上流域に設置されている。
AEU
正式名称は「新ヨーロッパ共同体[23] (Advanced European Union)[22]」。元首は存在せず、各国代表による協議制によって政策が行われているが、それぞれが自国の国益を優先しているため、意見が一致しないことが多く、他の超大国と比べ、政策などが遅れている[24]。ゆえに、アフリカヴィクトリア湖西方にある、軌道エレベーター「ラ・トゥール」も建設が遅れている。『2nd』ではこの軌道エレベーターが完成して「アフリカタワー」と改名されているが、アロウズによる「ブレイク・ピラー」事件において半壊した。
人類革新連盟
通称「人革連」。英名は「Human Reform League」。中国ロシアのアジア部分、他の旧共産圏インドなどを中心に国家主席を元首とした連合国家群。ユーラシア大陸の国々から形成される。なお、ロシアのヨーロッパ部分は「モスクワ」として独立し、AEUに加盟している。ソロモン諸島北方の海上に設置されている、軌道エレベーターの「天柱」はすでに運用されているが、技術面ではユニオンやAEUにやや遅れを取っている。
アザディスタン王国
中東にある新興国の1つ。過去に、主人公である刹那の出身国クルジス共和国を武力併合している。他の中東諸国と同様に、化石燃料に依存していたため、各国家群のように太陽光エネルギーの恩恵を受けられず、困窮している。さらに国内では国教の解釈の違いによる保守派と改革派の対立によってテロが頻発している。『2nd』では国家の困窮が拍車を掛けており、さらには一度国土を焦土化され解体されてしまうが、イノベイター勢力との決戦後には国土の復興が行われている。小説版では石油輸出産業が隆盛を誇った時代は豊かであり、首都の夜景も美しかったことから観光客も多く訪れていた。
クルジス共和国
中東にかつて存在した国家で、刹那の故国。西暦2301年に隣国アザディスタン王国との戦争で敗北し、滅亡。国土全土を吸収された過去を持つ。アザディスタンとの戦争末期では絶望的な戦局に陥っており、国土は荒廃。少年兵等による特攻まで行われており、刹那もサーシェスに唆される形で戦争に参加していた。小説版では旧クルジス系の住民はアザディスタン国内で差別されているが、国籍を問われると胸を張って「クルジス」と答えるとされている。ただし、このようなクルジス人は基本的にアザディスタンに対して敵意を持つ。
モラリア共和国
ヨーロッパ南部に位置する小国。西暦2284年に建国された新興国であり、人口は18万人。国内には300万人の外国人労働者が居住し、約4000社の民間企業を有するが、そのうちの2割がPMC(民間軍事会社)であり、戦争と軍隊派遣を主産業にしている。CBの武力介入により世界中で戦争・紛争が縮小されたことで経済危機に直面し、AEUをバックに合同軍事演習を実行した。モラリア軍、PMCトラスト、AEU軍の130機が参加した大規模演習でCBの襲撃を受け、非常事態宣言発令から僅か5時間で半数以上のモビルスーツを撃墜され、無条件降伏まで追い込まれてしまった。しかし、元々AEUとは利害関係にあり、協力体制を維持することとなった。外伝では地球連邦政府設立後にPMCトラスト解散に反対した傭兵達が反乱を起こしているが、地球連邦軍の擬似太陽炉搭載機に鎮圧されている。国土は現在のモナコ公国と同一領域である。
地球連邦
『2nd』から登場。西暦2308年に起きたCBと国連軍の決戦の後に、ユニオン・AEU・人革連・その他の国連加盟国を統合して誕生した全地球規模の国家。三大勢力がそれぞれ所有していた3基の軌道エレベーターを全て管理し、擬似太陽炉をはじめとした最新鋭の技術を独占している。世界統一と平和維持を目的とした「地球連邦平和維持軍」のほか、西暦2310年に起こった大規模テロをきっかけとして、身柄拘束や尋問・処刑などが許可された超法規的機関の、独立治安維持部隊「アロウズ」が編成されている。イノベイター勢力との決戦後には、アロウズは解体された。なお、『2nd』ではアザディスタンやスイールといった中東の国家の多くが連邦には加盟していない。小説版では設立時に中東諸国家に対しても地球連邦加盟を勧告したが、太陽光発電エネルギー供給条件として石油産業の引き渡しを求めたため、大きく存在意義を失ったとしても国家財政の主要産業を抑えられることに中東各国は大反発し、不参加となった。最終決戦後はヴェータをソレスタルビーイングに抑えられてしまった結果、アロウズが行ってきた虐殺の数々やブレイクピラーの真実も全世界に露見してしまう。敵対勢力はおろか連邦市民にすら激しくバッシングされ、地球連邦初代大統領を含む全閣僚がリコールされるという事態に陥り、連邦政府の政策が一気に転換されることになる。
カタロン
『2nd』から登場する反連邦組織。連邦の一方的な弾圧に反発して世界各地で戦いを続けているが、戦力は太陽炉を搭載していない旧世代のMSのため、擬似太陽炉搭載機を多数所有する連邦には、常に劣勢を強いられている。イノベイター勢力との決戦後には解散。一部のメンバーは新たに政党を結成し、少数派の立場を訴える政治姿勢を主張している。
スイール王国
『2nd』から登場する中東国家。世界随一の情報産業とレアメタルの発掘で経済を支えている中東一豊かな国家で、中東諸国に対して強い影響力を持つ。地球連邦政府もその国力を軽視しておらず、スイールが反連邦の立場を明確に示せば、中東諸国が追随することは必須であるため、強く警戒していた。カタロンと手を結ぼうとする動きを見せていたが、独立治安維持部隊「アロウズ」による「メメントモリ」1号基の攻撃を受けて、国王のいた王宮共々、首都を吹き飛ばされて滅亡した。小説版ではこの攻撃で200万人の犠牲者が出たとされる。
リチエラ王国
『2nd』から登場する中東国家。独立治安維持部隊「アロウズ」による「メメントモリ」1号基、第2射の攻撃を受けて、国内の軍事基地を破壊される。その際には基地周辺の100万人規模の難民キャンプも巻き添えになっている。
兵器関連
GNドライヴ(ジーエヌドライヴ)
「GUNDAM NUCLEUS DRIVE(ガンダムの中核のドライヴ)」
[25]の略称で通称「太陽炉」。ガンダムの根幹を成す動力機関。GN粒子を発生させることにより、エネルギーを半永久的に得ることができる[26]。このドライヴから生成されるGN粒子は淡い緑をしており、これを搭載したガンダムのビーム兵器はピンク色の光を放つ。このエネルギー機関の開発には木星のような高重力下の環境が必要であり[26]、製造には莫大な時間を要する[26]。小説版では製造作業に約20年、製造可能な環境に至るまでの航行時間を含めれば約40年かかっていることが明記されている[27]。『1st』開始時点において稼働しているGNドライヴは、主人公たちプトレマイオスチームで運用されている第3世代のガンダムに搭載された4基と、武力介入のためのサポートチーム「フェレシュテ」で運用されているガンダムに搭載された1基の、計5基[28]。最初に作られた5基のドライヴは木星探査計画に偽装し開発が進められた。完成後は技術を秘匿するため、開発に携わったクルーがすべて抹殺されるとともに開発データも抹消されている[27]。『1st』の最終決戦後は、プトレマイオスクルーがガンダムデュナメスとガンダムヴァーチェ(ガンダムナドレ)のドライヴを回収し、フェレシュテがガンダムキュリオスのドライヴを回収[29]。『2nd』ではフェレシュテ所有のドライヴはプトレマイオスチームに譲渡され、刹那の合流もあって現存するGNドライヴ5基は全てプトレマイオスチームの新世代ガンダムに搭載されている。GNドライヴ[T](擬似太陽炉)の登場以降は、差別化のために「オリジナルのGNドライヴ」と呼称することもある。なお疑似太陽炉によりツインドライヴシステムまで手に入れていたリボンズですら最後までオリジナルの太陽炉に執着し、それさえあればイオリア計画の体現者、またそれすらを超越した存在になりうるとまで発言している。『2nd』終盤においてダブルオーのツインドライヴに使用されていた2基とセラフィムガンダムに搭載されていた1基の計3基のドライヴが大破、喪失。それを受けて『劇場版』までの2年間の間に、ダブルオークアンタのツインドライヴ用に最初から同調を踏まえ調整された新型ドライヴが木星で2基新造されている[30]
GNドライヴ[T](ジーエヌドライヴ タウ)
「疑似太陽炉」とも呼ばれる[注 11]。ガンダムスローネ及び国連軍に提供されたジンクスシリーズ、その後継MSの他に連邦軍やアロウズの艦艇[注 12]、イノベイター勢力の機体などに使われている動力機関。出撃前に外部デバイスを用いて疑似太陽炉内の圧縮空間を臨界値で安定させる必要があり、仕組み的には電気をGN粒子に変える変換炉に位置付けられる[26]。基本的にオリジナルのGNドライヴとほぼ同等の性能を持ちながら、地球圏での生産と量産が可能[26]。しかし、そのためにオリジナルのGNドライヴとは構造的相違点が存在し(作中のイアンの解説によれば大きな相違点に炉心部にTDブランケットが使用されていない点を挙げている)いったん稼働を停止すると再稼働に始動機(スターター)が必要となっている他、ドライヴの稼働には外部からの電力供給を必要とするため、定期的な再チャージが必要となり活動時間に制限がある[26]
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