横須賀市(よこすかし)は、神奈川県南東部の三浦半島に位置する市。中核市に指定されている。
概要長井から相模湾越しに望む箱根山と富士山
神奈川県南東部に位置する三浦半島の北半分を占め、市域の東側は東京湾(浦賀水道)、西側は相模湾に面する。東京湾唯一の自然島である猿島も行政区域に含まれる。行政区域内標高の最高点は大楠山の標高242mであり三浦半島の最高峰となっている。それほど標高が高い山はないが、中央部は山間部や急峻な丘陵部(三浦丘陵)が中心で平地は少ない。そのために古くから海岸線の埋め立てが行われており、現在の中心市街地(京急の横須賀中央駅周辺)も大部分が埋立地にある。また、海岸沿いまで山が迫る地形のためトンネルが多いのも特徴で、神奈川県にある道路・鉄道トンネルのおよそ半数が市内に集中している。直下には三浦半島断層群が所在している。
三浦半島の中心都市である。市内の行政・経済的都市機能が集中する東京湾岸には大工場や住宅群がひしめきあうが、相模湾岸には自然が多く残され農業も盛んである。市内中心部から東京都心までは京急本線で約1時間の距離で、JR横須賀線では約1時間10分かかる。また、横浜横須賀道路などの地域高規格道路が整備されており、平日朝の通勤時間帯では、羽田空港まで約1時間、東京都心へは1時間15分程度の所要時間となっている。
東京湾の入口に位置するために江戸時代から国防の拠点とされ、戦前には大日本帝国海軍横須賀鎮守府や横須賀海軍工廠を擁する軍港都市(軍都)として栄えた。幕末には市内東部の浦賀にペリーが来航したことでも有名である(黒船来航)。現在もアメリカ海軍第7艦隊・横須賀海軍施設および海上自衛隊自衛艦隊・横須賀地方隊および陸上自衛隊武山駐屯地・久里浜駐屯地や航空自衛隊武山分屯基地などの基地が置かれており、現在でもかつての軍都・軍港としての名残を多く残す。また自衛隊関係の教育施設(防衛大学校、陸上自衛隊高等工科学校)も置かれている。
三浦丘陵に位置するために、地形が山がちという地理的要因により、今後は飛躍的な人口増加を望めないことから、「国際海の手文化都市」をスローガンに「交流人口」(仕事やレジャーでの流入人口)の増加を狙い「また来てもらえる街」を目指している。施策として横須賀リサーチパーク (YRP) 開設やよこすか海辺ニュータウンの開発、高等教育機関(神奈川県立保健福祉大学、陽光小学校跡地への福祉系4年制大学)の誘致。海軍カレー、ヨコスカネイビーバーガー(ご当地バーガー)によるまちおこし、異国情緒漂うどぶ板通り、映画撮影や市内が登場するアニメ作品の誘致やタイアップ企画。ヴェルニー公園(1万メートルプロムナード計画の起点)、三笠公園、くりはま花の国、長井海の手公園 ソレイユの丘、横須賀美術館などの、観光施設の整備などが積極的に行われている。
地理
隣接している自治体・行政区
横浜市(金沢区)
逗子市