横浜市
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

1956年には政令指定都市[21]、1988年には業務核都市[22]、2011年には環境未来都市と国際戦略総合特区に指定され[23]、2012年には横浜駅周辺地区などが特定都市再生緊急整備地域[24]に指定された。
特徴
異国情緒溢れる港町

幕末開港された横浜港を擁する港湾都市であり、外国資本が積極的に当地に進出(詳しくは後述)。そのため近代日本において東北地方関東甲信地方で生産された生糸の輸出を通して有数の外資獲得力を誇った。外国資本の進出とともに、市内には多くの外国商社が立ち並び、英国総領事館フランス領事館も置かれるなど外国の空気の色濃く香る景観が形成された。横浜港は舶来品の玄関口となり、街中にガス灯などがいち早く導入された横浜は文明開化の中心基地となる。現在でも西洋近代建築の歴史的建造物が多く残され、山手旧外国人居留地横浜赤レンガ倉庫などは観光地にもなっている。

関東大震災後は政府による積極的な振興政策により、隣接する川崎市などとともに京浜工業地帯の中核都市となった。第二次世界大戦後は本牧地区など旧市域の広範囲が在日米軍に接収されたが、結果としてジャズなどのアメリカ文化が広まり、隣接する横須賀とともに日本国内におけるそれらの発信地となった。1989年の横浜博覧会 (YES'89) 以降、ウォーターフロント計画の横浜みなとみらい21が本格始動し、歴史的建造物や自然環境に配慮しつつ、高層ビルが立ち並ぶ先進的な街造りが行われた[25]。その中には横浜ランドマークタワーコスモクロック21横浜赤レンガ倉庫と言った横浜のランドマーク的建築物も存在する。景観の良さからドラマロケ地に選ばれることも多くなっており、現代では首都圏的な先進性の中にも自然環境と異国情緒が残る、「お洒落で海が近い街」「近代的な港町」といったイメージを持たれている[26][27]。一方で、これらの都会的なイメージに合致する街は、市制が施行された1889年当時の旧市域(西区や中区の沿岸部)であり、市の大部分は住宅街農地森林である。
東京の衛星都市としての横浜

横浜市は横浜中心部を核とする県内最大の自治体であると同時に、東京衛星都市ベッドタウンとしての側面も強いことが特徴であり[28]、市内の多くは丘陵地の閑静な住宅街である。昼間人口は約342万人と夜間人口に比べ約30万人市外に流出しており、昼間人口に関しては約354万人の大阪市を下回る[29]。2015年度の東京都へ通勤・通学する15歳以上の就業者及び通学者の割合は25.3%であり、いわゆる「横浜都民(神奈川都民)」が多い。2015年の横浜市の昼夜間人口比率は91.7と、政令指定都市かつ県庁所在地でありながら100を下回っている。郊外の区では首都圏への人口集中によりスプロール化した市街地が散在しており、都市基盤整備が推進されている。青葉区など東急田園都市線沿線の多摩田園都市をはじめとした市内北西部の新興住宅地は、鉄道網も横浜駅を経由しない東京からの放射線が軸となるため、東京都心ベッドタウンとしての性格がさらに強い。2015年の青葉区の昼間人口の人口比率は76.2であり、横浜市の行政区の中では最も低い[29]。横浜市の人口は約376万人と日本の市区町村の中で最も多いが、東京電力JR東日本など地域ブロックのインフラ会社やその他関東地方を統括する大企業の本社・関東支社は東京23区に置かれることが多く、また前述の通り通勤・通学時に東京に流出する人口が多いため、夜間人口と比べて業務機能(オフィス)の集積は比較的少ない。実際に、京阪神大都市圏に属する神戸市京都市都市雇用圏を形成しているのに対して、横浜市は単独で都市雇用圏を形成するには至っていない。しかし、都市雇用圏の基準となっている通勤通学率が10%以上の地域は横浜市への通勤通学率が高い順に逗子市鎌倉市横須賀市葉山町大和市藤沢市三浦市綾瀬市海老名市茅ヶ崎市川崎市、そして川崎市の二次圏に稲城市、茅ヶ崎市の二次圏に寒川町があり、2015年の国勢調査の時点での総人口は725万7866人と面積が1000ku弱であるにもかかわらず、名古屋都市圏を大きく上回っており人口密度は7,259.1人/kuと名古屋都市圏の4倍である。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:500 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef