自作品の映像化に関して、横山はその点については現実的かつ寛容で、商業作品は第一に経済的に成功させなければならないという点に対して理解を持っていた。白土三平が『ワタリ』について先に制作された映画版の表現や完成度への不満からテレビドラマ化を拒否し、手配されていたスタッフやキャスト、予算などが宙に浮いてしまった際に、代替企画の原作者として横山に急遽白羽の矢が立てられ、このために『飛騨の赤影』(仮面の忍者 赤影)の連載を開始し、こちらは正統派の忍者漫画であったのに対して、テレビドラマ版は東映スタッフが知恵を絞り原作とは大幅に毛色の異なる作品となりながらも、いずれも人気作品となった。
数多くの横山作品を原作としてテレビアニメ・特撮などの映像作品が制作され、多くのクリエイターが横山の了承を得て大いに独自の手腕を振るっている。たとえば『マーズ』では、その最初のアニメ化(『六神合体ゴッドマーズ』)に際して、漫画作品の発表からかなりの時間が経ち、内容も時代に合わせて変える必要があるからとして、「すべてお任せしますから、自由に書いてください」と言われたことをシリーズ構成の藤川桂介は述べている[9]。一方で、自身の作品に対するポリシーやアニメ化された作品に対する観察眼も一貫したものを持っており、『鉄人28号FX』については、雑誌のコメントで「鉄人のデザイン、物語ともどもにもっとわかりやすいものがよかったのでは?」という比較的辛口のコメントを残している。
30代の時点で、横山は既に漫画業界では大御所と呼ばれる存在になっていたが、内容の保守にとらわれず、過去の代表作の続編を作成したり、「今、読者が何を求めているのか?」を研究するために頻繁に映画館に足を運ぶという進取の人物であった。
『殷周伝説』を連載していた雑誌『コミックトムプラス』の巻末で、「私が今まで感銘を受けた本は、山岡荘八さんの小説『徳川家康』全26巻でしたね」と語っており、実際に横山の手によって漫画化されている。その他にも横山は『織田信長』『豊臣秀吉(異本太閤記)』『伊達政宗』と、次々と山岡作品を漫画化している。
無類の競馬好きで、それが高じて茨城県美浦村の牧場で自分の競走馬を飼っていた。馬主としては株式会社千早クラブ名義で登録していた、勝負服の柄は緑、茶鋸歯形。また、所有馬の『ジャックボーイ』は1987年(昭和62年)の第48回菊花賞にも出走している(結果は18頭中15着)。
麻雀も強く、1981年には第12期麻雀名人(『週刊大衆』)のタイトルを獲得している。
ヘビースモーカーとしても有名だが、喫煙による火災が命取りになってしまった。
締切に関しては非常に誠実で、『三国志』連載中は当日の朝に編集者が仕事場に行くと、玄関口に完成原稿が封筒に入れられて置かれていたという。
作品リスト
少年向け
ロボットもの
鉄人28号
ジャイアントロボ - 初期のみ小沢さとると共作。
てつのサムソン[10]
サンダー大王
ダイモス
むてきごうりき[11]
みどりの魔王[12]
忍者もの
伊賀の影丸
仮面の忍者 赤影(飛騨の赤影)
新・仮面の忍者 赤影
忍法十番勝負・十番勝負
少年忍者風よ[13]
ムササビ[14]
SFもの
レッドマスク[15]
バビル2世
その名は101(ワンゼロワン) - 『バビル2世』の続編
宇宙船レッドシャーク[16]
マーズ
時の行者
セカンドマン[17]
魔界衆
地球ナンバーV-7[18]
昆虫惑星(短編)[19]
時代もの
闇の土鬼
音無しの剣[20]
風盗伝[21]
恋と十手とお銀ちゃん(短編作品)
その他
あばれ天童(学園もの)[22]
コマンドJ(ミステリー)[23]
グランプリ野郎(スポーツ)
邪神グローネ(ホラー・伝奇)[24]
白髪鬼 - 江戸川乱歩原作(ミステリー・ホラー・伝奇)[25]
@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}少年ロケット部隊[疑問点 – ノート][26][27]