標準語
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)〕アカデミー・フランセーズ、ケベック州フランス語事務局(英語版)、ルイジアナ・フランス語振興会議(英語版)フランス語の変種(英語版)
ドイツ語複数中心地の標準ドイツ語オーストリアの標準ドイツ語標準ドイツ語、スイスの標準ドイツ語(英語版))ドイツ語正書法評議会(英語版)ドイツ語の方言(英語版)、高地ドイツ語低地ドイツ語
アイルランド語標準アイルランド語(英語版)アイルランド語庁(英語版)コノート・アイルランド語(英語版)、マンスター・アイルランド語(英語版)、アルスター・アイルランド語(英語版)
イタリア語標準イタリア語クルスカ学会イタリア語の方言(英語版)、イタロ・ダルマチア語ガロ・イタリア語サルデーニャ語
韓国語・朝鮮語複数中心地の標準朝鮮語大韓民国の標準語および朝鮮民主主義人民共和国の文化語国立国語院社会科学院語学研究所朝鮮語の方言
現代ギリシア語標準現代ギリシア語1976年、コンスタンディノス・カラマンリス政権下で公用語化現代ギリシア語の変種(英語版)
ヒンドゥスターニー語(ヒンディー語・ウルドゥー語)複数中心地の標準ヒンドゥスターニー語ヒンディー語およびウルドゥー語)ヒンディー語局(英語版)、パキスタン国立言語局(英語版)ヒンディー語ベルト(英語版)
マケドニア語標準マケドニア語(英語版)クルステ・ミシルコフ・マケドニア語研究機構(英語版)マケドニア語の方言(英語版)
マレー語複数中心地の標準マレー語(マレーシア、ブルネイ、シンガポールの国語として。インドネシアの地域言語として。)、マレーシア語インドネシア語(Bahasa Indonesia yang Baik dan Benar)マレーシア国立言語・図書研究所(英語版)(マレーシアおよびブルネイにおけるマレー語について)、インドネシア共和国教育文化省言語育成振興局(英語版)(インドネシア語)、ブルネイダルサラーム・インドネシア・マレーシア言語審議会(英語版)マレー語族(英語版)
ノルウェー語ニーノシュクブークモールノルウェー言語諮問委員会(英語版)(Sprakradet)ノルウェー語の方言(英語版)
ポーランド語標準ポーランド語ポーランド語評議会(英語版)ポーランド語の方言(英語版)
ポルトガル語複数中心地の標準ポルトガル語ブラジルの標準ポルトガル語およびヨーロッパの標準ポルトガル語)リスボン科学アカデミー文学部門(英語版)、ブラジル文学アカデミーポルトガル語の方言(英語版)
ルーマニア語標準(文語)ルーマニア語ルーマニアにおけるアカデミア・ロムーナ(英語版)(ルーマニア) (ヨルグ・ヨルダン?アレクサンドル・ロセッティ言語学研究所を通じて)およびモルドバ共和国におけるモルドバ科学アカデミールーマニア語の方言(英語版)
セルビア・クロアチア語複数中心地の標準セルビア・クロアチア語ボスニアの標準セルビア・クロアチア語クロアチアの標準セルビア・クロアチア語モンテネグロの標準セルビア・クロアチア語セルビアの標準セルビア・クロアチア語)サラエボ大学(英語版)、ザグレブ大学モンテネグロ大学ベオグラード大学; マティツァ・フルヴァツカ(英語版)およびマティツァ・スルプスカ(英語版)南セルビア方言トルラク方言)および西クロアチア方言カイ方言およびチャ方言
スロベニア語標準スロベニア語スロベニア芸術科学アカデミースロベニア語の方言(英語版)、プレクムリェ・スロベニア語(英語版)、レジア方言(英語版)
ソマリ語標準ソマリ語地域ソマリ語アカデミー(英語版)ソマリ語族(英語版)
スペイン語複数中心地の標準スペイン語(英語版)(複数中心地のアメリカ州の標準スペイン語(英語版)、カナリア諸島の標準スペイン語(英語版)、欧州の標準スペイン語(英語版))レアル・アカデミア・エスパニョーラ、スペイン語アカデミー連合(英語版)スペイン語の方言と変種(英語版)
スワヒリ語標準スワヒリ語(ザンジバル方言Kiungujaに基づく)領土間言語委員会(スワヒリ語版)モンバサ方言など
スウェーデン語標準スウェーデン語(英語版)スウェーデン語評議会(英語版) スウェーデン語局(英語版)(Svenska sprakbyran)スウェーデン語の方言(英語版)

各言語における標準語
日本語「方言#日本の方言政策」、「日本語の方言」、および「放送用語」も参照

日本語においては、近世以前は平安時代の京都の貴族語に基づく文語体が標準的な書記言語として広く通用し、口頭言語についても、江戸言葉が成熟する江戸時代後期までは京言葉が中央語であり、京都を中心に新語が日本各地に伝播していったとされる[7]方言周圏論アホ・バカ分布図も参照)。京都方言がかつて中央語だった名残は現代共通語にも残っており、例として、古風な文体で「わしは知っとるのじゃ」のような近世上方語風の表現が使われること(老人語参照)[8]、「残っており」「寒うございます」「ありません」などの文語・敬語表現、「怖い」「しあさって」「梅雨(つゆ)」などの語彙が挙げられる。

明治維新後、標準語はなかなか定まらなかった。標準語の案としては以下のようなものがあった[9]

古語案

古語=みやび言葉を基にする(天皇が使用している言葉でもある)



現代語案

西の京、鴨川のほとりの言葉を基にする

東の京の言葉を基にする

日本国中の言葉を調べて、人口的に最も多くの人が用いている言葉を基にする

明治中期から昭和前期にかけて、主に東京山の手の教養層が使用する言葉(山の手言葉)を基に標準語を整備しようという試みが推進された[10][11]。天皇及び京都の言葉をベースにする案も有力ではあったが、明治初期の東京の山の手は地方出身の若い官僚たちの居住地であり、天皇よりも社会的・政治的な力で勝った[9]。これに文壇の言文一致運動が大きな影響を与えて、「標準語」と呼ばれる言語の基礎が築かれた。なお、「標準語」という用語は岡倉由三郎によるStandard Languageの日本語訳である。官公庁の公式文書などには、普通文が主に用いられる。

明治維新から数十年経った1903年、初の国定教科書『尋常小学読本』が刊行され、「東京山手の教育ある中流家庭の言葉」が標準語となっていった。1925年にラジオ放送が始まり、方言忌避が強まった[9]

第二次大戦後は国家的営為としての標準語政策は行われなくなり、各地の方言を見直す動きが現れたり、国家が特定の日本語を標準と規定することに否定的な考えが生まれたりした[12]。そのような中、進駐軍が用いた「Common Language」を元に「(全国)共通語」という用語が登場し[13](一部識者は「Common Language」をして普通語と解釈した論文が有る)、NHKなど一部では「標準語」が「共通語」に言い換えられるようになった。

現在の日本には標準語を規定する法律や公的機関は存在しないが、一般に「標準語」と言った場合、日本の首都である東京の方言から特定の地域・階層に偏る要素(下町地域で見られるシとヒの交替など)を除いたものを指すことが多い。口頭言語ではアナウンサーのアクセントイントネーションが標準的として認識されているが、時代と共に変化している。


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