日本興業銀行(現みずほ銀行)出身の三木谷浩史が1997年に起業したECモール運営会社・株式会社エム・ディー・エムを起源とする。ECモールの名称に使用し、1999年には商号にも用いた「楽天」は、安土桃山時代の楽市・楽座のような、人々で賑わう市場をインターネット上に作りたいという想いと、明るく前向きに「楽天」的に行きたい(楽天主義)という想いが込められている[9]。
2000年のジャスダック上場以降、積極的なM&Aとブランドの一体化(後述)による相乗効果により事業範囲を拡大させ、国内に1億以上、世界で約14億のグループ会員を有している。eコマース、デジタルコンテンツなどの「インターネットサービス」、携帯キャリア事業などの「モバイルサービス」、クレジットカード、銀行、証券、電子マネーなどの「フィンテックサービス」等、合わせて70以上のサービスを提供するコングロマリットである。これらのサービスを楽天会員を軸として有機的に結び付けることで、独自の「楽天エコシステム(経済圏)」を形成している[10]。
コーポレートカラーはクリムゾンレッドで、傘下のプロスポーツチームもチームカラーとして取り入れている。 グループでは社内カンパニー制を導入しており、以下の3つのセグメント[要曖昧さ回避]の下で事業を展開している[11]。
事業
インターネットサービスセグメント
コマースカンパニー
楽天市場、楽天ブックス、Rakuten 24、楽天西友ネットスーパー、楽天ビック、楽天トラベル、楽天GORA、楽天デリバリー、ラクマ、東北楽天ゴールデンイーグルス、楽天モンキーズ 、ヴィッセル神戸など
アド&マーケティングカンパニー
楽天みん就、楽天レシピ、楽天Infoseek、Super Point Screen、RakutenPasha、楽天データマーケティング、楽天アドロール、楽天スクリーン、楽天VIKI、楽天Kobo、楽天インサイト、Rakuten Musicなど
インベストメント&インキュベーションカンパニー
楽天キャピタル、楽天ファーム、Rakuten Super English、楽天AirMap
モバイルセグメント
コミュニケーションズ&エナジーカンパニー
楽天モバイル、楽天コミュニケーションズ、楽天エナジー
2015年6月22日より、グループ企業を集約し効率化を図るため[12][13]、本社を東京都世田谷区玉川(二子玉川)の二子玉川ライズにある新社屋「楽天クリムゾンハウス」の地上2階から27階(隣接する楽天クリムゾンハウス アネックスの3階・4階も占有)およびライズ・オフィス内に順次移転し、9月下旬に一部の関係会社を除き概ね移転完了。 2003年10月に本社を東京都港区の六本木ヒルズ森タワーに移転したが[2]、業務拡大による人員増大と拠点分散を解消するために、品川シーサイドフォレスト内に、2006年9月から2007年8月にかけて本社の移転を行った。ビルには楽天が退去するまで「楽天タワー」と名付けられていた。地上23階建て、延べ床面積3万696m2。なお、最寄駅となる東京臨海高速鉄道りんかい線品川シーサイド駅の表示板の傍らには、2007年8月1日から2015年7月31日まで副名称「楽天タワー前」や楽天マークの表示板が掲示されていた。 2020年8月現在、日本の東京都内4拠点の他に19の支社、1つのオフィスがある。その他、アジア、ヨーロッパ、南北アメリカ、オセアニアにおいて事業展開している[14](下記「#海外子会社」を参照)。
移転前の本拠地
2003年10月から2007年8月まで楽天の本社が入居していた六本木ヒルズ森タワー2006年9月から2015年8月まで楽天の本社だった品川シーサイドノースタワー
拠点
沿革
1997年2月7日 - 東京都港区愛宕1丁目6-7(愛宕山弁護士ビル)に株式会社エム・ディー・エム設立。
1997年5月1日 - 楽天市場を開設。
1998年8月 - 本社を東京都目黒区祐天寺に移転。
1999年6月 - 楽天株式会社に商号変更。
1999年9月 - インターネットオークション事業「楽天フリマ」を開設。
2000年4月19日 - 株式を店頭市場[15](現:JASDAQ)に公開。
2000年5月 - 本社を東京都目黒区中目黒に移転。
2000年12月7日 - 株式会社インフォシークを買収、完全子会社化。
2001年8月 - 楽天広場(現・楽天ブログ)サービス提供開始。
2001年8月30日 - 株式会社ビズシーク(中古品販売・買取サービス「Easy Seek」運営)を買収、子会社化。
2001年9月21日 - 株式会社フープス(無料ホームページコミュニティ「HOOPS!」の運営)を株式会社サイバーエージェント及び株式会社オン・ザ・エッヂ(現:株式会社LDH)から買収、完全子会社化。
2002年9月24日 - ワイノット株式会社(グリーティングカードサービス「ワイノットeカード」運営)を買収、子会社化(後に完全子会社化)。
2002年10月1日 - 株式会社メディオポート(ゴルフ場予約サービス「golf port」を運営)を完全子会社化。
2002年11月1日 - 株式会社コミュニケーションオンライン(「COOL ONLINE」の運営)を株式交換により完全子会社化。
2002年12月6日 - 株式会社キープライム(「CGIBOY」の運営)を株式交換により完全子会社化。
2002年12月19日 - ライコスジャパン株式会社の増資引き受け並びに株式購入により子会社化(後に完全子会社化)。
2003年9月1日 - 株式会社インフォシーク及びライコスジャパン株式会社を合併。
アラン株式会社(現:ベルトラ株式会社)からゴルフ場予約サービス「GORA」を営業譲渡。
2003年9月17日 - マイトリップ・ネット株式会社(後の楽天トラベル株式会社 「旅の窓口」運営)を日立造船株式会社より買収、完全子会社化。
2003年10月 - 本社を東京都港区六本木ヒルズ森タワーに移転。
2003年11月26日 - DLJディレクトSFG証券株式会社(現:楽天証券株式会社)を子会社化。
2004年3月19日 - デジパ・ネットワークスを株式交換により完全子会社化。
2004年4月1日 - 株式会社コミュニケーションオンライン及び株式会社キープライムを合併。
2004年9月22日 - 株式会社あおぞらカード(現:楽天カード株式会社)を買収、完全子会社化。
2004年9月24日 - 日本プロフェッショナル野球組織(NPB)への加盟を申請。
2004年10月28日 - ゴルフ場予約サービス「GORA」「Golf Port」「楽天ゴルフ」を統合し、「楽天GORA