梶浦由記
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その後、1997年(平成9年)のアニメ版『EAT-MAN』SFファンタジー漫画原作)、1998年(平成10年)のアドベンチャーゲームダブルキャスト』を皮切りに、アニメやゲームの音楽を中心に手掛けるようになる。

2001年(平成13年)、テレビアニメ『ノワール』の楽曲「Indio」のボーカルに石川智晶を迎えたことをきっかけにSee-Sawでの活動を再開。同時に、ビクターエンタテインメントに移籍。2002年(平成14年)にリリースされた9thシングル表題曲「あんなに一緒だったのに」がテレビアニメ『機動戦士ガンダムSEED』のエンディングテーマになり大ヒットする。その後、歴代最高のオリコンチャート4位を記録した11thシングル「君は僕に似ている」をリリースしたのち、同グループは再び活動休止状態になる。

2003年(平成15年)5月に、自身が楽曲のプロデュースとキーボードコーラスを担当し、ボーカルに南里侑香を起用したソロ・プロジェクトFictionJunction YUUKA』を、Flying Dogと契約。翌年に1stシングル「瞳の欠片」をリリースする。以降、同ユニットのリリースしたアルバムは、オリコンチャート週間最高トップ10入りするほか、4thシングル「暁の車」は、2004年9月22日付けのオリコンチャート最高1位を記録するなど、『機動戦士ガンダム』関連の楽曲を中心に数々のヒット曲が生み出された。

2008年(平成20年)1月には自身がプロデュースする女性ボーカルユニット「Kalafina」をSME Recordsと契約。劇場版『空の境界』第1 - 3章の主題歌を収録した1stシングル「oblivious」は、初登場にしてオリコンチャート週間最高8位を記録。梶浦にとって、『機動戦士ガンダム』関連以外の作品でオリコンチャートがトップ10入りするのは初めてである。その後、劇場版『空の境界』の主題歌を収録した2ndシングル「sprinter/ARIA」、3rdシングル『fairytale』、1stアルバム『seventh heaven』は、それぞれオリコンチャート10位、9位、8位を記録している。

2009年(平成21年)、新たにソロプロジェクト『FictionJunction』の活動を開始。『FictionJunction YUUKA』とは異なり、ボーカルは固定されていない。同時に梶浦本人と関連ボーカリストのファンクラブ、「FictionJunction CLUB」を設立。

アニメイベント『マチ★アソビ』にて月刊ニュータイプ編集部と徳島県が企画する『ニュータイプアニメアワード』において2011年(平成23年)10月に『魔法少女まどか☆マギカ』で劇伴部門を受賞し、2012年(平成24年)10月に『Fate/Zero』でサウンド賞を受賞した。

また、アニメのみならず2009年(平成21年)から放送されているNHKの歴史情報番組『歴史秘話ヒストリア』のオープニングテーマ、エンディングテーマ(いずれもKalafinaが歌唱)、BGM曲や、2014年(平成26年)上半期のNHK連続テレビ小説『花子とアン』の劇伴を担当した。

2017年(平成29年)12月22日、所属事務所のスペースクラフトプロデュースを2018年(平成30年)2月に退社し、Kalafinaの活動休止が検討されていることが報道された[3][4]

2018年2月20日にスペースクラフトを退社、同時にKalafinaのプロデュースからも離れる意向であることを翌日自身のTwitterで報告した[5][6]。メンバーのKeikoは同年4月1日、Hikaruは同年10月20日をもってスペースクラフトプロデュースを退社。また、梶浦と関連ボーカリストの公式ファンクラブ「FictionJunction CLUB」も、同年5月31日をもって運営終了となった。Kalafinaの所属事務所スペースクラフトから2019年3月13日にKalafina解散の報告があった。[7]

2018年(平成30年)6月30日に行われた「Yuki Kajiura Live Vol.14 25th ?Anniversary Special?」のMCで、個人事務所「FictionJunction Music」の設立を発表。社名は、自身のソロプロジェクト「FictionJunction」に由来する。同年10月1日には、新たなファンクラブ「FictionJunction Station」が発足した。

2020年(令和2年)12月30日に行われた第62回日本レコード大賞において、作詞・作曲を手掛けた「」(LiSA)が日本レコード大賞を受賞した[8]
音楽性

西洋東洋のエッセンスを融合させた独自の世界観を持つ。

梶浦のプロデュースユニットでは、複数の実力派女性ボーカリストを起用して楽曲を展開することが多い。その中でも、通称「梶浦語」と梶浦本人が自称する独自の造語を多用し、楽曲の多くにこの「梶浦語」と呼ばれる梶浦由記が生み出した造語が盛り込まれている。以下に2例を挙げる。
「nowhere」
テレビアニメ『
MADLAX』(2004年)の挿入歌で、「ヤンマーニ ヤンマーニ ヤンマーニ ヤーイヤ」と聴き取れるコーラスが入る。印象的で不可思議、何語であるか分からないこのコーラス部分については、ファンの間で随分と議論の的になりながらも、オフィシャル発信の謎解きめいたものは長い間なされなかった。しかし、2011年(平成23年)9月3日NHKラジオ第一で放送された『渋谷アニメランド』でそれがなされ、正しくは「ヤッラーヒ (yalla-hi)」であることが梶浦の口から発表された。より正確には "yalla-hi" の h は曖昧発音で、"yalla-(h)i" に近い発音であるという。“梶浦語”については一貫して「どう聴こえるかは本人(リスナー)に任せる」とコメントしている。より詳しくは「MADLAX#ヤンマーニ」を参照のこと。その他の楽曲においても、英語で綴られた副旋律は一切公開していない。また、DAMにおける「nowhere」では、字幕には出さないが前者の造語コーラスは「ヤンマーニ」、後者の造語コーラスは英語でのコーラスと解釈して公開されている[注 2]
Credens justitiam
テレビアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』(2011年)の挿入歌。当初は題名が決まっておらず、主要登場人物の一人・巴マミの活躍シーンで流れる曲であることから、ファンの間で「マミさんのテーマ」という仮称で呼ばれていた。ここでもまた、歌詞が何語であるかについて本放送中からファンの間で話題になり、「イタリア語ではないか」との推定もされていたが、全話放送終了後しばらく経って、当作品の全てのBGMの歌詞は意味をもたない(※語意の無い)造語であることを梶浦自身がXで公表した[A 2]。なお、この曲はKalafinaが日本語詞をつけた「未来」というタイトルでシングルを発売した。
人物

大のサイクルロードレースファン。若い頃にツール・ド・フランスを見ることが流行り、その関係でテレビ観戦し始め、その後見なくなった期間はあったものの、『弱虫ペダル』がきっかけとなって熱が再燃した。中でもクリス・フルームの走りに魅了されフルームの大ファンとなり、2017年夏には念願のツール現地観戦を果たしている。イベント用のTwitterアカウントでも、レース観戦時には実況ツイートも行っている[9][10]
受賞歴

第44回日本アカデミー賞 最優秀音楽賞(『劇場版『鬼滅の刃』無限列車編』、椎名豪と共同)[11]

梶浦由記の楽曲上の主な参加メンバー
ボーカル・バックコーラス

石川智晶See-Saw

KEIKOFictionJunction KEIKO。元KalafinaのKeiko)

貝田由里子 (FictionJunction)

織田かおり (FictionJunction KAORI)

Joelle

Hikaru(元KalafinaのHikaru)

結城アイラ (FictionJunction ASUKA)

笠原由里

伊東えり

戸丸華江

Remi

Emily Bindiger (en)

Deb Lyons (en)

東京混声合唱団


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