循環小数について、以下のように、循環節(英: repetend)を上線などによって示す記法も用いられる(以下では上線を用いる)[10]: d m − 1 ⋯ d 1 d 0 . d − 1 d − 2 ⋯ d − r ⋯ d − ( r + λ − 1 ) ¯ ⏟ repetend {\displaystyle d_{m-1}\cdots d_{1}d_{0}.d_{-1}d_{-2}\cdots \underbrace {\overline {d_{-r}\cdots d_{-(r+\lambda -1)}}} _{\text{repetend}}}
ここで λ は循環節の長さを表し、r は循環節が始まる位を示す。例えば十進法において .mw-parser-output .sfrac{white-space:nowrap}.mw-parser-output .sfrac.tion,.mw-parser-output .sfrac .tion{display:inline-block;vertical-align:-0.5em;font-size:85%;text-align:center}.mw-parser-output .sfrac .num,.mw-parser-output .sfrac .den{display:block;line-height:1em;margin:0 0.1em}.mw-parser-output .sfrac .den{border-top:1px solid}.mw-parser-output .sr-only{border:0;clip:rect(0,0,0,0);height:1px;margin:-1px;overflow:hidden;padding:0;position:absolute;width:1px}1/14 は 0.0714285 と表される。 慣習的に、特に断りのない限り、位取り記数法で示された数は十進数と解釈される。異なる底を用いていることを示すため、以下のように底を併記することがある: d m − 1 ⋯ d 1 d 0 . d − 1 d − 2 ⋯ d − ℓ ( N ) , {\displaystyle {d_{m-1}\cdots d_{1}d_{0}.d_{-1}d_{-2}\cdots d_{-\ell }\,}_{(N)}\,,} または底を括弧で囲わず、 d m − 1 ⋯ d 1 d 0 . d − 1 d − 2 ⋯ d − ℓ N , {\displaystyle {d_{m-1}\cdots d_{1}d_{0}.d_{-1}d_{-2}\cdots d_{-\ell }\,}_{N}\,,} あるいは数を括弧書きして、 ( d m − 1 ⋯ d 1 d 0 . d − 1 d − 2 ⋯ d − ℓ ) N . {\displaystyle \left(d_{m-1}\cdots d_{1}d_{0}.d_{-1}d_{-2}\cdots d_{-\ell }\right)_{N}\,.} 上記の記法において、底の数自体は十進法で表記される。例えば、10(2) は二進数であり、十進数 2 に等しい数を表す。また 100(16) 十六進数であり、十進数 256 に等しい数を表す。 その他の記法として、コンピュータ・プログラミングにおいて、プログラミング言語によっては、定まった数を表す構文(リテラル)が用意されている。例えばC言語やC++において、123 は十進法、0x012abc および 0X345DEF は十六進法、0b0101 および 0B1010 は二進法、0123 は八進法の定数をそれぞれ表し、底の区別は先頭の記号によってなされる(0 以外の数字で始まるなら十進数、0x または 0X で始まるなら十六進数、0b または 0B で始まるなら二進数、それ以外は八進数と解釈される[注 6])[11][12]。JavaScriptなどでは八進数についてより厳格に、0o または 0O で始まる文法を採用している[13]。より柔軟な記法として、2から36までの底について[注 7]、Smalltalkでは base "r" value(例:16rFFEF)[14]、Erlangでは base "#" value(例:16#ffef)[15]という構文を採用している。base は底を表す十進整数であり、value はその進数法での数値を表す英数字の列である。 十進法は最も身近な位取り記数法である。十進法では、十個の数字を用い、一桁にひとつの数字を容れて必要な桁数分を並べて数値を表す。 アラビア数字なら.mw-parser-output .templatequote{overflow:hidden;margin:1em 0;padding:0 40px}.mw-parser-output .templatequote .templatequotecite{line-height:1.5em;text-align:left;padding-left:1.6em;margin-top:0}0、1、2、3、4、5、6、7、8、9 の十個であり、漢数字なら〇、一、二、三、四、五、六、七、八、九 の十個である。以下、アラビア数字を例に説明するが、漢数字の場合も同様である。 十進法ではこれらの数字を列べる事で数を表現する。例えば、312.02は、 3 × 10 2 + 1 × 10 1 + 2 × 10 0 + 0 × 1 10 1 + 2 × 1 10 2 {\displaystyle 3\times 10^{2}+1\times 10^{1}+2\times 10^{0}+0\times {\frac {1}{10^{1}}}+2\times {\frac {1}{10^{2}}}} を表す。 例えば五進法をアラビア数字で表した場合、使う数字は0、1、2、3、4 の五種類の記号であり、五進法における431.02は、 4 × 5 2 + 3 × 5 1 + 1 × 5 0 + 0 × 1 5 1 + 2 × 1 5 2 {\displaystyle 4\times 5^{2}+3\times 5^{1}+1\times 5^{0}+0\times {\frac {1}{5^{1}}}+2\times {\frac {1}{5^{2}}}} を表し、これは十進法の116.08にあたる。 注意すべき点は、同じ「431.02」でも五進法のものと十進法のものでは値が異なる。このため、位取り記数法の話をするときには、常に何進法の話であるのかを明示する必要がある。(後述) 十二進法、十六進法、二十進法のように、N が十より大きい場合は用いる数字は、アラビア数字だけでは足りなくなる。そこで、十以上の数を表記する「数字」として、ラテン文字のアルファベットの大文字を用いる事が多い。 例えば十六進法であれば、「数字」として0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、A、B、C、D、E、F を用い、A、B、C、D、E、Fはそれぞれ十進法の自然数10、11、12、13、14、15に対応する。 従って例えば2F3.A7は 2 × 16 2 + 15 × 16 1 + 3 + 10 × 1 16 1 + 7 × 1 16 2 {\displaystyle 2\times 16^{2}+15\times 16^{1}+3+10\times {\frac {1}{16^{1}}}+7\times {\frac {1}{16^{2}}}} を表し、これは十進法の755.652344にあたる。 有理数を小数で表す際、有限小数になる場合と循環小数になる場合がある。本節では底 N の位取り記数法で有理数が有限小数として表される(分子が分母で「割り切れる」)条件について述べる。 一般に、既約分数 x/y が底 N の位取り記数法において有限小数として表されるには、分母 y が底 N が持つ素因数 p 1 , … , p m {\displaystyle p_{1},\,\dots ,\,p_{m}} の積 y = p 1 k 1 ⋯ p m k m {\displaystyle y=p_{1}^{k_{1}}{}\dotsb {}p_{m}^{k_{m}}} (ただし k は 0 以上の整数)になっていなければならない(さもなくば N の冪を掛けて整数にならない)[16][17]。
底の明示
適用例
十進法「漢数字#位取り記数法」も参照
数列
Nが十未満
Nが十を超過
可除性「倍数#整除性の判定法」および「小数」も参照
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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