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ランは破竹の勢いで進み、チュンヤンのもとに到達する。チュンヤンは毛家居合拳の構えをとりランに襲いかかろうとする。その時毛家居合拳の曹家指南者の男がランの前に立ちはだかる。彼の名は剛力(ガンリー)。ガンリーはマオに対し殺意を抱いており、その拳がマオに襲いかからんとした時マオ・フンが割って入り戦いは中断。リンシェンは無事救出され、加藤も付き従う。マオ・フンによってことのいきさつが語られる。「毛家居合拳の継承者は三人いた。一人は加藤、一人は心邪なガンリー、一人はランの父親の毛元(マオ・ユアン)である。マオ・フンには娘がいて三人の内のユアンを婿とした」と。それ以上のことをマオ・フンは語ろうとはしなかった。
ついに決勝戦開幕。二人は毛家居合拳の構えで対峙したまま動かず時間ばかりが経過する。
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2時間が経過しても動かない。チュンヤンの体のあちこちに痣があり激しい訓練を積んだことを意味していた。ついにランが動いた。一撃で敵を倒すのが毛家居合拳の真髄だが、その一撃をかわされてしまった後の対処法がないという欠点もあった。チュンヤンはランの一撃をかわし、ランの心臓に正拳を放った。血を吐いて倒れるラン。逆上してリングに上がるリンシェン。しかしランは立ち上がった。ランは自らの一撃が相手をかばっての生半可なものであったことを悔やみ「私は勝ちたい。たとえこの人を殺してでも」と言い放つ。リンシェンはなぜかリングに立ちつくし「お姉ちゃんが死ぬ。こんなん嫌や」と泣き叫ぶ。チュンヤンはランの心臓に連打を浴びせるが倒れない。一瞬の虚を突いてランのかかとがチュンヤンの頭部を直撃する。チュンヤンは血を流しマットに倒れる。ついにランはプライムマット決勝戦を制したのである。
チュンヤンの叔父であるツァオ・フーシェンが亡くなり毛家は墓参する。マオ・フンはランに毛家居合拳を継ぐことを命ずる。ガンリーはマオ・フンに戦いを挑むが一撃のもとに倒されてしまう。リンシェンはランに驚くべきことを語る。「私はランちゃんの母とダッヘンの間に生まれた子。あんたの妹なんや」と。
ダッヘンはプライムマットから手を引き、チュンヤンは海外で学業に専念することになる。空港にランが見送りに現れ二人は打ち解け合う。曹家八極拳はリンシェンが引き継ぐことになった。ランは「試合には出ない。普通の女子高生に戻る」と語るのであった。
街中で女子高生の集団がチンピラ狩りを行うという事件が連続する。そこへランが登場。
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彼女らは毛家道場で修業を積み自分らを辱めたチンピラたちへの復讐に立ち上がる。
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ランも加勢してチンピラたちへの復讐を果たす。そこでの戦いを通してランは戦うことで得られる快感に目覚めてしまう。マオ・フンは専守防衛を掲げる毛家居合拳に反するものとしてランに破門を告げるのであった。新プロデューサーのもと第二回女子プライムマットが開催されることになった。マオ・フンはダッヘンのもとを訪れリンシェンに毛家居合拳の修行を施しランと対決させると告げる。マオ・フンはリンシェンに対し曹家八極拳で戦いを臨み圧倒してみせる。「強者になる一番の近道は毛家居合拳の修得である」と語るのであった。
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ランはアイススケート、バレーボールの達人を相手に独自の訓練に励む。一方、リンシェンはマオ・フンから棒術訓練を受け、さらに暴力団事務所に殴りこみをかける。そこで居合剣術の達人と戦う羽目になるも、リンシェンは真剣白刃取りを披露し堂々勝利する。リンシェンは相手が本気を出さなかったことに怒り、パンチの連打を浴びせるのであった。
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第二回プライムマットが開催される。リンシェンの対戦相手は何とチュンヤンだった。チュンヤンは握手すると見せかけ攻撃を仕掛ける。怒りに燃えるリンシェンに再びチュンヤンは握手を求める。二人は握手したまま片方の手で殴り合いを始める。これはリンシェンに居合拳の構えをとらせないための罠であった。制止するレフリーに対しチュンヤンは「これは決闘なんだ。殺し合いなんだよ。私はこいつの存在そのものが許せない」と答える。ついにチュンヤンのかかとがリンシェンの頭部を直撃する。倒れかかったリンシェンだが、発勁を放ちチュンヤンをマットに沈める。チュンヤンに怒りと憎しみの声を浴びせるリンシェン。重症のチュンヤンはリンシェンに「父がリンちゃんの母と一緒になってやってきて…あなたより強くあればパパを盗られない。今まで辛く当たってごめんね」と呟く。リンシェンは号泣する。
めぐみとタイのキックボクサーのタルワンチャイの戦いが始まる。めぐみは一方的に攻撃されるが有効打は全く受けていない。
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勝てないと見たタイ側はタオルをリングに投げ、勝者はめぐみとなる。
ランの相手は空手家の星野希。ランは握手を差し出すと星野は怯えつつもこれに応じる。その瞬間、ランは驚愕する。「私の直感が正しければ私はこの子を殺してしまう」と。星野は弱く、セコンドからは「今のランは手加減ってものができない体になっているんだ」「プロレス技に切り替えろ」との声が。逆エビ固めをしかけるも星野は降参しない。ランは寸止めの打撃技を繰り出し相手に自らの弱さを悟らせることにした。こうしてランのTKO勝ちとなる。しかし、星野に対する解説者や観客のひどい態度にランは怒りをぶちまけてしまう。
ランのスパーリング相手として飛鳥山が来て、ナニワプロレス道場で戦うことになる。
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めぐみは対リンシェン戦に備えてランの戦いぶりを観察しようと必死だ。飛鳥山はランの肩を痛めつける。ランは髪を前に下ろし目の動きを相手に読まれないようにすると、飛鳥山も同様にする。ランは目を完全に閉ざしついに飛鳥山をマットに沈める。飛鳥山はランに弟子入りし、プライムマット男子に参戦することとなる。いよいよプライムマット開催。めぐみは異様な容貌で、リンシェンは悲しみを湛えた表情を見せる。飛鳥山と横綱・嵐乃海との戦いの火蓋が切られた。飛鳥山は毛家居合拳の構えを極端な前傾姿勢でとり横綱の攻撃を誘い見事KOする。
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ランも飛鳥山同様の戦い方でタイのキックボクサーを秒殺してしまう。リングから降りてきたランにマオ・フンは近寄り頬を張ると「どこまでもわしを裏切る女じゃな!」と怒りを顕にする。相手の攻撃を誘う戦法が邪道であるからだ。
リンシェン対めぐみの試合が始まる。リンシェンは何故か曹家八極拳の構えをとり無感情な表情で対峙する。互いに攻撃をしかけるがどちらもダメージはない。めぐみはリンシェンに腕ひしぎ十字固めをしかけるとリンシェンはめぐみをそのまま持ち上げマットに叩きつけること5回に及ぶ。めぐみはこれに耐え、首絞めに入るとリンシェンはめぐみに目潰しを加える。
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リンシェンは「目は狙っていない。狙うんだったら確実につぶしてるよ」と言い放つ。リンシェンにはイエローカードが出され、その後めぐみの猛攻が始まる。しかしダメージはない。追い込まれためぐみは毛家居合拳の構えを取り、リンシェンもそれに応じる。リンシェンはめぐみの顔面に“気”を放ち、マットに沈める。激しく憤るランに対しマオ・フンも気を放ち吹き飛ばす。ランはマオ・フンの毛家居合拳は“外道だ”と罵る。
ランは一旦、学園生活に戻るがそこで喧嘩騒ぎに介入してしまい、自校・他校の生徒を気を用いて見境なく倒してしまう。