栗田貫一
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2012年放送の深夜枠テレビシリーズ『LUPIN the Third -峰不二子という女-』では、演出の清水洋史に「もっと低く、冷たい声を」と求められ、ルパンとしての演技の幅を広げる契機になったと語っており[35]、『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』では「初めて栗田貫一を意識せずにルパン役を演じることが出来た」と語っている[36]

後に、2011年の一部声優交代後は「もちろんベースにあるのは、山田さんの作ってこられたルパン」としつつも「山田さんのことを一度考えるのではなく、『ルパンを演じればいいんだ』と思えるようになった」と徐々に演じ方が変わったことを告白[37]。それまでは「アフレコ前に一回山田さんになって、山田さんからルパンになってという感じ」で演じていたが、そこから「山田さんになる」という経緯をなくし「ルパン三世を演じる」ことに集中するようになったという[28][38]
山田のものまね

「自分は山田のものまねである」という認識と共に、「山田が作り上げたルパンを貶めてはならない」という責任を重く感じている。

山田の没後に彼の息子の山田浩康と?んだ際、その声が父親そっくりなので「代わりにルパンを引き受けて」と本気で頼んだことがあるというエピソードがある(結局浩康は固辞した)。

過去のインタビューでは、ルパンを演じる理想として「山田さんがやっていると思ったまんま、(視聴者が)聞いてくれているぐらいが最高な名誉ですよね。実は、誰も知らない間に山田さんがずっとやっている事になっていたら、最高なものまね冥利ですよね」「山田さんという手本があれば、完璧にルパンをものまねできるが、山田さんが亡くなっているので、今では完全には真似できない。今の僕は山田さんならきっとこういう感じで表現すると思いながら、山田さんのルパンの匂いを少しでも出せるよう演じている」と発言していたこともある[21]。自身の演技をするようになってからもその気持ちは変わらず、「山田さんが作り上げたルパン三世のテイストは消してはいけない」と述べている[38]

かつてはアフレコの際、数日前から山田が演じるルパンの各作品を見続けてイマジネーションを高めてからアフレコに臨んでおり、気になる部分は繰り返し視聴し「山田さんの温度」になるまでじっくり聞き込んでから収録に臨んでいた[17]。現在も、収録当日に山田の演じる『ルパン三世 カリオストロの城』を見直してアフレコに臨んだことを明かしており[28][39]、栗田曰く「『音』を確認してから家を出る。そのキーを声に出して現場まで行く」とのこと[40]

2021年には、夢に山田が現れ「割れたガラスの上を歩くような気持ちでルパン三世を演じてくれ」と言われたことを明かしており、「目が覚めた時、心が引き締まる思いがありました」と話している[41]
その他

2代目ルパンとして数年経過したある作品の打ち上げの際、納谷からは「これはお前の作品だからな」と言われ、他の声優陣にも「俺たちはお前についてゆく」と激励されたという[42]

あるルパン作品でのアフレコ時、絵が全然なく「これでは収録できない」という空気になり[注 2]、栗田も経験が少ないためどう振る舞っていいか分からなくなったことがあった。すると、納谷は栗田に「これはお前の作品なんだから、お前が決めろ」と発言。その時から「僕はルパン三世を自分の作品にしなきゃいけないんだ」と作品の主役を演じることへの責任感を感じるようになったという[43]

2013年に放送された『ルパン三世 princess of the breeze ?隠された空中都市?』では、栗田の妻で女優の大沢さやかと栗田の娘(当時2歳5カ月)が母子役で特別出演した。当作のテーマの一つに「一族の団結」があったため、制作サイドがオファーし実現したという[44]

栗田のルパンを演じる姿勢について、次元役の小林清志2014年に「栗田君は勉強家だからね」と評価する一方で、「そろそろ山田康雄の亡霊を振り払って、栗ちゃんらしさを付け加えてもいいんじゃないか」とコメントしている[45]

2019年以降は、ルパンを演じる期間が山田が演じた24年より長くなっている。このことに関して栗田は、一年に一度のテレビスペシャルだけ出演する状態が長年続き、実質的な出演期間は短いことから「お恥ずかしいっていう気持ちしかない」と語っている[10]

2021年、放送開始から出演する唯一の“オリジナルメンバー”だった小林清志が勇退したため、栗田がメインキャストの中で最年長かつ出演歴が最も長くなった。このことに栗田は「最初に『ルパン』に入ったときは、山田さん以外の当時のレジェンド(声優)の中に入った。そして気がつけば、今の時代のレジェンド(声優)の横に僕がいる」と述べ、改めて「僕がルパンでいいんですか」と初心に帰った気持ちになったという[24][46]。なお、小林は勇退直後に寄稿したコメントの中で栗田に関して「いまや立派な“クリカン・ルパン”だ」と評し、「あとはギャグに磨きをかけST(スタジオ)のみんなをヨロシク。」との言葉を残している[47]

栗田はルパンについて「常に登場人物全員に相対して、しかもハイテンションでパワーを与え続けないといけない。元気がないと負けなんです。それができない自分になったら終わりだと思っています」と語っており[48]、それを自分で感じた際はルパン役を退くつもりだとしている[1]。また、「ルパンの魅力は義賊ではないところ」という山田と同じ考えを持っており、「ルパンと次元は泥棒と人殺し(ガンマン)。いい人同士でコンビを組んでいる訳ではない」「悪者同士がたまたま人を助けて、いい人扱いされているだけ」と語っている[49]

2024年には、自身が出演した作品の「BEST3」に『ルパン三世 EPISODE:0 ファーストコンタクト』、『ルパン三世 princess of the breeze ?隠された空中都市?』、『ルパン三世 PART6』第17話「0.1秒に懸けろ」を挙げている[20]
出演


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