中南部地域は関東平野の中北部に立地し、南端部には渡良瀬川と思川、利根川、また田川と鬼怒川のそれぞれ合流点があり、茨城県、群馬県、埼玉県と境界を接している[8]。一方、県北西部地域は奥羽山脈の南端部に位置し、山岳地域となっている。北東部は低山地で那珂川が縦断して開析が進んだ八溝山地とともに茨城県境を形成している。北西部は関東地方屈指の山岳地帯であり、標高2,000メートル以上の山並みが続き群馬県および福島県との境界を形成している。特に日光連山は標高2,300メートル以上の峻険な独立峰を複数有し、空気の澄んだ日には関東南部からも遠望できる。この日光連山と八溝山地の北部接点付近に立地する那須岳は関東の最北端であり、福島県との境を成す。.mw-parser-output .nocolbreak{page-break-inside:avoid;break-inside:avoid}
平野
関東平野
那須野が原(扇状地)
台地・丘陵
宇都宮丘陵
塩那丘陵
宝木台地
気候は太平洋側気候を呈し、山間部では冬季の降雪、また平地部では同じく冬季の乾燥と夏季の雷を特徴とする。全県で夏季多雨多湿、冬季少雨乾燥を呈し、年間降水量は山間部で多く奥日光では2,000mmを超すが、平地部では少なく県南部では1,200mm程度である。
栃木県は地理的に日本の太平洋側に位置し、その気候は全県下で太平洋側気候の特徴を呈する。栃木県内各地の気象庁気象統計を見ると、栃木県内全域が内陸部に位置することから内陸性気候(日較差大、年較差大)、また山岳部については山岳気候(冷涼)、より日本海に近い山間部では日本海側気候(冬に積雪)の特性を呈する地区もあるが、何れの地域も日本の太平洋側地域の共通の特徴である、夏多雨多湿、冬少雨乾燥(太平洋側気候)の特性が強く、周囲の山岳によって年間通して降水量が少なく低湿である中央高地式気候の特性は見られない。
ケッペンの気候区分では、おおむね平野部が温暖湿潤気候に属し、中北部が温帯夏雨気候、北部山地部が西岸海洋性気候、北西部山岳部が亜寒帯冬季少雨気候に属する。この北西部山岳部は豪雪地帯に指定されている地域もあるが、こうした地域でも夏季は高温多雨多湿となり植物が繁茂する。冬季に豪雪(積雪として30-70cm程度)となる山間部の通年居住人口は極めて少なく、住民のほとんどは平野部に居住している。
栃木県の冬は、冬型の気圧配置が強まると「二荒おろし」や「男体おろし」や北東部では「那須おろし」などと呼ばれる非常に冷たく乾燥した強風、からっ風が吹き少雨低湿となる。このため冬は晴天となる日が多く、年間のうち日照時間が最も長い季節となっている。冬の晴天日には放射冷却の影響を強く受け、日の出前後に氷点下となり、温暖な県中南部の平地でも-5度を下回ることも多い。一方、日中は晴れれば5 - 10度まで、暖かい日は平野部では15度程度まで上がることもあるなど、日較差が非常に大きい。
夏は、太平洋高気圧が吹き出す高温多湿な南風の影響を強く受け、全県下で高温多湿となる。この南風が山地部で積乱雲(雷雲)を発生させるため栃木県は雷が多い地域となっており、宇都宮では平均年間雷日数24.0日のうち夏季(5、6、7、8、9月)の雷日数が20日を越え、関東地方内では突出して多く[注釈 1]、@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}雷都と呼ばれる所以となっている[要出典]。
以下の表は栃木県下の気象庁観測点の統計値である。これによると、県内全体が共通して夏季多雨、冬季少雨となっており、ケッペンの気候区分の基準に外挿すると、土呂部と奥日光が亜寒帯冬季少雨気候、五十里と那須が西岸海洋性気候、黒磯、大田原、今市(日光)、塩谷、鹿沼が温帯夏雨気候、ほかは温暖湿潤気候に類される。
栃木県内各地の平年値(統計期間:1971年 - 2000年、出典:気象庁・気象統計情報
)平年値