栃木県
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なお、この地区は全国でもまれな、栃木県・群馬県・埼玉県の3県境田畑の中に存在し、看板が設置されている[8]
地形

中南部地域は関東平野の中北部に立地し、南端部には渡良瀬川思川利根川、また田川鬼怒川のそれぞれ合流点があり、茨城県、群馬県、埼玉県と境界を接している[8]。一方、県北西部地域は奥羽山脈の南端部に位置し、山岳地域となっている。北東部は低山地で那珂川が縦断して開析が進んだ八溝山地とともに茨城県境を形成している。北西部は関東地方屈指の山岳地帯であり、標高2,000メートル以上の山並みが続き群馬県および福島県との境界を形成している。特に日光連山は標高2,300メートル以上の峻険な独立峰を複数有し、空気の澄んだ日には関東南部からも遠望できる。この日光連山と八溝山地の北部接点付近に立地する那須岳は関東の最北端であり、福島県との境を成す。.mw-parser-output .nocolbreak{page-break-inside:avoid;break-inside:avoid}
平野


関東平野

那須野が原扇状地


台地・丘陵


宇都宮丘陵

塩那丘陵

宝木台地

鬼怒川左岸台地

山地


奥羽山脈那須火山帯

那須岳(那須連山)


下野山地

大佐飛山地 - 大佐飛山、日留賀岳

高原山 - 鶏頂山

塩谷山地

帝釈山地 - 帝釈山田代山


八溝山地

八溝山


日光連山(日光火山群)

男体山

大真名子山

小真名子山

帝釈山

女峰山

赤薙山

太郎山

白根山


足尾山地

皇海山

袈裟丸山

庚申山


篠井富屋連峰

羽黒山

太平山




那珂川

箒川

蛇尾川


荒川

内川

江川



鬼怒川

大谷川

田川

釜川



小貝川

渡良瀬川

思川

姿川

新川






中禅寺湖

湯の湖

鬼怒沼

五色沼

大沼

渡良瀬遊水地

西ノ湖

切込・刈込湖

多田羅沼

高原・湿原


那須高原

沼ッ原湿原

戦場ヶ原

小田代原

霧降高原

八方ヶ原

鬼怒川高原

鬼怒沼

井戸湿原

古峰ヶ原湿原

都沢湿原

渡良瀬遊水地




金精峠

山王峠

細尾峠

境明神峠

大峠

仏ノ山峠

粕尾峠

ギャラリー

関東平野。奥に男体山と日光連山。

那珂川那須野が原(解説画像)

高原山と奥男体山女峰山。(解説画像

那須岳那須高原

手前鬼怒川。奥に羽黒山男体山

関東平野渡良瀬遊水地渡良瀬川

自然公園

国立公園

日光国立公園尾瀬国立公園帝釈山田代山湿原周辺)


県立自然公園

益子県立自然公園、太平山県立自然公園、唐沢山県立自然公園、前日光県立自然公園、足利県立自然公園、宇都宮県立自然公園、那珂川県立自然公園、八溝県立自然公園


気候

気候太平洋側気候を呈し、山間部では冬季の降雪、また平地部では同じく冬季の乾燥と夏季のを特徴とする。全県で夏季多雨多湿、冬季少雨乾燥を呈し、年間降水量は山間部で多く奥日光では2,000mmを超すが、平地部では少なく県南部では1,200mm程度である。

栃木県は地理的に日本太平洋側に位置し、その気候は全県下で太平洋側気候の特徴を呈する。栃木県内各地の気象庁気象統計を見ると、栃木県内全域が内陸部に位置することから内陸性気候(日較差大、年較差大)、また山岳部については山岳気候(冷涼)、より日本海に近い山間部では日本海側気候(冬に積雪)の特性を呈する地区もあるが、何れの地域も日本の太平洋側地域の共通の特徴である、夏多雨多湿、冬少雨乾燥(太平洋側気候)の特性が強く、周囲の山岳によって年間通して降水量が少なく低湿である中央高地式気候の特性は見られない。


ケッペンの気候区分では、おおむね平野部が温暖湿潤気候に属し、中北部が温帯夏雨気候、北部山地部が西岸海洋性気候、北西部山岳部が亜寒帯冬季少雨気候に属する。この北西部山岳部は豪雪地帯に指定されている地域もあるが、こうした地域でも夏季は高温多雨多湿となり植物が繁茂する。冬季に豪雪(積雪として30-70cm程度)となる山間部の通年居住人口は極めて少なく、住民のほとんどは平野部に居住している。


栃木県の冬は、冬型の気圧配置が強まると「二荒おろし」や「男体おろし」や北東部では「那須おろし」などと呼ばれる非常に冷たく乾燥した強風、からっ風が吹き少雨低湿となる。このため冬は晴天となる日が多く、年間のうち日照時間が最も長い季節となっている。冬の晴天日には放射冷却の影響を強く受け、日の出前後に氷点下となり、温暖な県中南部の平地でも-5度を下回ることも多い。一方、日中は晴れれば5 - 10度まで、暖かい日は平野部では15度程度まで上がることもあるなど、日較差が非常に大きい。


夏は、太平洋高気圧が吹き出す高温多湿な南風の影響を強く受け、全県下で高温多湿となる。この南風が山地部で積乱雲雷雲)を発生させるため栃木県はが多い地域となっており、宇都宮では平均年間雷日数24.0日のうち夏季(5、6、7、8、9月)の雷日数が20日を越え、関東地方内では突出して多く[注釈 1]、@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}雷都と呼ばれる所以となっている[要出典]。


以下の表は栃木県下の気象庁観測点の統計値である。これによると、県内全体が共通して夏季多雨、冬季少雨となっており、ケッペンの気候区分の基準に外挿すると、土呂部と奥日光が亜寒帯冬季少雨気候、五十里と那須が西岸海洋性気候、黒磯、大田原、今市(日光)、塩谷、鹿沼が温帯夏雨気候、ほかは温暖湿潤気候に類される。

栃木県内各地の平年値(統計期間:1971年 - 2000年、出典:気象庁・気象統計情報)平年値
(月単位)北西部山岳部北部中部東部南部
土呂部奥日光五十里那須黒磯大田原今市
(日光)
塩谷鹿沼宇都宮真岡烏山小山佐野
平均
気温
()最暖月19.8
(8月)18.5
(8月)21.7
(8月)20.8
(8月)23.2
(8月)24.0
(8月)22.9
(8月)23.9
(8月)24.2
(8月)25.3
(8月)24.9
(8月)24.3
(8月)25.5
(8月)25.4
(8月)
最寒月-4.1
(1月)-4.2
(2月)-1.9
(1月)-1.8
(2月)0.6
(1月)1.5
(1月)0.4
(1月)0.8
(1月)1.2
(1月)2.1
(1月)1.3
(1月)1.7
(1月)2.4
(1月)2.7
(1月)
降水量
(mm)最多月272.4
(8月)393.9
(8月)258.9
(9月)324.5
(8月)244.5
(8月)239.5
(8月)305.3
(8月)274.0
(8月)242.6
(9月)234.5
(9月)202.8
(9月)215.0
(9月)190.6
(9月)189.6
(9月)
最少月45.0
(12月)36.0
(12月)39.9
(12月)41.0
(12月)24.0
(12月)22.6
(12月)24.5
(12月)22.2
(12月)22.5
(12月)25.5
(12月)25.5
(12月)25.4
(12月)22.9
(12月)19.1
(12月)

各地域別の特徴

北西部山岳部・
奥日光亜寒帯冬季少雨気候に属し、夏季は冷涼、冬季は寒さが厳しい。標高1000mを超える地域では厳冬期には零下20度以下まで下がることもあり、特に標高1400mを超える戦場ヶ原では零下30度前後を記録したこともある関東地方の寒極であり[9]、北海道内陸並みの気候である。標高1291mに測候所が置かれている中禅寺湖畔は湖効果により、朝晩の冷え込みは幾分和らぐが、日中はほとんどが氷点下の真冬日となる。奥日光は年間降水量が2000mmと多く、大半が夏季である。


北部平野部・那須高原 … 那須高原などの北部山地部は西岸海洋性気候に属し、冬季は曇りや雪の日も多いため、特に那須アメダスのような傾斜部では放射冷却は幾分緩和され、標高の割には比較的冷え込みが緩い日も多い。しかし日較差は小さく、日中の気温は低いために真冬日になることも多い。夏季は冷涼で避暑地となる。一方、北部平野部では冷気もたまりやすく、冷える時は零下10度を下回る寒さとなる。黒磯や大田原では21世紀に入っても零下10度以下まで下がることがある。しかしながら、季節風の影響で曇りの日も多いため、東部のような冷え込みは長くは続かないことも多い。夏季は平野部でも冷涼で熱帯夜になることはほとんど無く、過ごしやすい。


県東地域・芳賀郡那須郡南部 … 真岡市那須烏山市など鬼怒川以東に属する茨城県県境に近い地域が該当する。栃木県内平野部としては、最も冬の冷え込みが厳しい地域で、1月の平均最低気温は真岡で零下5℃に達する。那須烏山でも観測が開始された2010年から3年連続で1月の平均最低気温が零下6℃以下となっており、季節風が弱く、放射冷却が起こりやすいことから関東平野部では最も冷え込む場所である。ほぼ毎年極値は零下10度以下を記録する。一方夏季も日中は気温が上がるものの朝晩は涼しく、比較的過ごしやすい。


県央地域 … 宇都宮市など栃木県内の中央平野部が該当する。宇都宮ではヒートアイランド現象の影響が顕著であり、年間を通して最低気温が急上昇している。特に1月の平均最低気温は零下2.7℃と栃木県内で最も高く、1961年 - 1990年旧旧平年値の零下4.5度から大幅に上昇した。8月の平均最低気温も22.7度と栃木県内では最も高く、熱帯夜の数も最も多い。しかしそれ以外の地域では東部ほどではないが冷え込みが厳しく、1月の平均最低気温は塩谷で零下4.6℃、今市で零下4.2℃、鹿沼では零下3.9℃などとなっており、宇都宮を除き21世紀に入っても零下10度前後まで下がっている。夏季は日中は真夏日も多く暑くなるものの、朝晩は涼しいことが多い。


県南地域 … 小山市佐野市足利市など群馬県茨城県西地域に近接する地域。夏季は猛暑日となることも多く、栃木県内で最も暑さが厳しい。


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