林家三平_(初代)
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また、晩年には三遊亭圓丈渋谷ジァン・ジァンで開催していた実験落語にも興味を示しており、圓丈に直接出演を依頼したこともあった(当の圓丈はあまりに恐れ多くて断ってしまったという)[13]
『源平盛衰記』

源平盛衰記』は講談で知られた軍記で、父正蔵が落語に取り入れた。取り入れた、とはいえ大胆な改作で、何しろ常盤御前カフェー(現在のカフェとは意味が異なる)の女給として接待をするというもの。時代を現代(といっても昭和初期)に合わせ、昭和初期の風俗(円タク、コーヒー、カツレツなど洋食)を描き切るというものだった。これら流行の最先端にいた人は軍記とのギャップが可笑しさとなり、和服で昔ながらの生活をしていた人(当時そういう人はかなりいた)には(その人にとって)未知の未来構図を垣間見ることが出来るという、かなり秀逸なものだった。

三平は父の芸を受け継いだが、父のギャグを部分的に取り入れるも、出てきた内容はいつもと同じで小話の羅列である。「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」「驕る平家は久しからず」と口上を一通り述べた後は、「平家物語のこの難解な文章がスラスラッと喋れるあたり、三平もあんまりバカではありません。もう大変なんすから、奥さん聞いてください…」から始まる小噺やギャグが延々と続き、話が展開しない、漫談風落語であった。

なお義経のひよどり越えを「日傭取り越え」(費用取り越えではない・日雇取り、とは日雇い労働のことである)のギャグは父正蔵が始めたもの。また、後年の三平のアコーディオン落語と同じく、父正蔵も洋楽バンドによるバックミュージックをつけていた。もっともこれを最初にやったのは、父正蔵の弟弟子柳家金語楼の「ジャズ落語」である。

三平以外に『源平盛衰記』を演じたのは七代目立川談志等がおり、三平から噺を教わった談志が噺を大幅に作り替え[注釈 19]、全編を社会風刺として演じている。これはこれで一つのスタイルであり、現代ではこちらの方が主流になっている。
一門弟子

林家こん平 - 惣領弟子、2020年死去

八代目三升家小勝 - 六代目三升家小勝門下から移籍

三平死後林家こん平門下へ

林家辰平 - 後に林家ぎん平に改名、2022年廃業。

林家源平

林家種平

橘家六蔵 - 七代目橘家圓蔵門下から移籍、後に林家かん平に改名。

林家こぶ平 - 長男・泰孝、後に九代目林家正蔵を襲名。

林家鉄平

林家しん平

林家錦平

林家のん平

林家とんでん平

色物

林家大平 - 漫談、1974年死去

林家ペー - 漫談

林家パー子


林家ペタ子 - タレント、当時東京演芸協会所属[15]

林家ライス・カレー子[注釈 20] - 夫婦漫才

林家英平 - 漫談家・司会者、当時東京演芸協会所属[16]

廃業

林家珍平 - 俳優に転向、2000年死去

破門

林家ばん平[注釈 21]

林家クーペ - 2020年死去

らぶ平[注釈 22]

一番弟子である珍平と事実上の惣領弟子であるこん平の間に他に弟子が3人いたとされるが、全員が廃業している[注釈 23]。なお、珍平、こん平は時系列的に初代三平が真打に昇進する以前に弟子となっている(本来は真打の身分にならなければ、弟子を採る事ができない)。

なお、初代三平の死後は、既に俳優業に転じていた珍平、他の一門からの移籍で既に真打の身分であった勝二、漫談・漫才師として色物の扱いであるペー・パー子夫妻およびライス・カレー子夫妻、当時東京演芸協会所属[注釈 24]のペタ子・英平を除く全ての弟子が、事実上の惣領弟子となっていた林家こん平の門下に直った(クーペの廃業時期は不明、大平は1974年死去)。
出演作品
テレビ

踊って歌って大合戦日本テレビ

タワーバラエティフジテレビ

三平・美どりのドキドキ生放送(フジテレビ)

映画

われら劣等生 (1965年、松竹)

さすらいは俺の運命 (1965年、日活)

ラジオ

お笑い歌謡決定版
TBSラジオ

朝からどうもすみません(文化放送

歌謡大行進(文化放送)-月曜パーソナリティー

CM

鈴木日本堂「トクホン」

セメダイン

二木の菓子 二木ゴルフ

渡辺製菓(後にカネボウハリス(現:クラシエフーズ)に吸収合併)「渡辺しるこの素」

フジマル(富士アルミニウム工業)「調理器具」

お茶の土倉

焼き肉東海苑

音楽
シングル

おこちゃのチャ/ツーてばカー(
テイチクレコード

彼氏と彼女の午后でした(テイチクレコード)

三平の聖徳太子の七不思議/三平の熱海の海岸(1962年2月、テイチクレコード)

ワッショイ踊り(林家三平・姫の宮ゆり)/ところどころ愛されてネ(姫の宮ゆり)(1965年8月、テイチクレコード、SN-234)- 日本テレビ踊って歌って大合戦」より

バチ・バチ/ヨシコと歩けば(1968年6月1日、東芝レコード、TP-1656)

ひとりぼっちの恋/夜明けのムーチョ(1970年1月、東芝レコード、TP-2241)

アルバム

林家三平(1989年9月6日、ビクター、VDR-21035)

林家三平メモリアル・ベスト(1992年9月23日、東芝EMI、TOCT-6659)

林家三平を描いたドラマ・舞台等

スネークマンショー(TBSラジオ) のちにレコード(CD)化 イエローマジックオーケストラ増殖』に収録 [1]

金曜劇場ことしの牡丹はよいぼたん」(フジテレビ、1983年) 三平役:穂積隆信

FMシアター「さよなら林家三平」(ラジオドラマ、NHK-FM・1985年) 尾藤イサオ(声)

花王ファミリースペシャル「林家三平夫人物語 どうもすいません!」(関西テレビ・1993年) 三平役:渡辺徹

コロッケ芸能生活25周年記念公演「笑われたかった男」(舞台・新宿コマ劇場 2005年10月公演) 三平役:コロッケ[2]

昭和の爆笑王ドラマスペシャル「林家三平ものがたり おかしな夫婦でどうもすいませーん!」(テレビ東京国際放映、2006年8月20日) 三平役:山口達也(当時TOKIO)[3]


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