幅広い演技力の持ち主で、三枚目的なコメディリリーフから狂気的な犯人役まで、多彩な役柄を演じている。第13回菊田一夫演劇賞受賞。また、歌手や声優としても活躍。近年はNHKドラマへの出演のほか、声優としてアニメ映画『ぼくの孫悟空』やテレビアニメ『ブラック・ジャック21』など手塚治虫原作のアニメ作品にも出演した。
兄の英太郎が『大岡越前』第2部から第11部にわたり演じていた「猿(ましら)の三次」役を、第5部のみ政路(当時は松山省二名義)が演じた。当時、英太郎がプロデューサーへの転身を図り一時的に引退していたためであったが、英太郎の死後に再び政路へ三次役のオファーが来たときに、政路は別の仕事と重なっていたことと、「兄のおかげで仕事が入った」と陰口を言われることが嫌で断ったという。これにより、三次は劇中でも殉職扱いとなった。
政路はそれよりさらに後の『水戸黄門』第24部第27話の2時間スペシャル(1996年4月1日)で、同時間枠ゆかりの重鎮俳優が多数特別出演したとき、そのうちの一人として出演している。ちなみに政路自身も、同時間枠でのレギュラーやゲストでの出演経験はある。
近年は日本俳優連合専務理事として俳優の資質向上・権利問題などに力を尽くしている。 父親は俳優の河原崎國太郎 (5代目)。祖父は洋画家で、カフェー・プランタン経営者の松山省三。松山省三は衆議院議員、第8代広島市長などを務めた渡辺又三郎の三男[2]であるから、渡辺又三郎は政路の曽祖父にあたる。兄は同じく俳優の松山英太郎。夫人は女優の紅景子。次女は文学座所属女優の松山愛佳。甥に嵐広也、河原崎國太郎 (6代目)、芦田昌太郎、姪に由夏がいる。
親族
出演
映画
箱根風雲録(1952年、新星映画) - 庄屋の息子
雲に向かって起つ(1962年、日活) - 九郎
おゆきさん(1966年、日活) - 碌ちゃん
若者たち(1967年、新星映画) - 佐藤末吉
日本海大海戦(1969年、東宝) - 若者松[3]
男はつらいよ 望郷篇(1970年、松竹) - 石田澄雄
昭和ひとけた社長対ふたけた社員(1971年、東宝) - 早川礼次
昭和ひとけた社長対ふたけた社員 月月火水木金金(1971年、東宝) - 早川礼次
人間であるために(1974年、新映画協会) - 石川
ムツゴロウの結婚記(1974年、松竹) - 杉田
砂の器(1974年、松竹) - 三木彰吉
地獄の蟲(1979年、マツダ映画社) - 長吉
さらば愛しき大地(1982年、プロダクション群狼) - 山沢文江(山口美也子)の実兄
ぼくの孫悟空(2003年、松秩B/ 手塚プロ) - 混世魔王 ※声の出演
テレビドラマ
若者たち(1966年、CX)
東芝日曜劇場 / 天国の父ちゃんこんにちは(1966年 - 1974年、1978年、TBS)
ローンウルフ 一匹狼 第24話「受験生ブルース」(1968年、NTV / 東映)
怪奇大作戦(1968年 - 1969年、TBS / 円谷プロ) - 野村洋
五人の野武士(1968年 - 1969年、NTV / 三船プロ) - 甘楽主水介
おんなの劇場 徳川秀忠の妻(1969年、CX) - 豊臣秀頼
大河ドラマ (NHK)
天と地と(1969年) - 徳川家康
新・平家物語(1972年) - 平知盛
勝海舟(1974年) - 山口三郎
天地人(2009年) - 本多正信
求む!人間(1970年、NHK) - 沼井健太
恋愛術入門 第21話「花嫁りゃく奪作戦」(1971年3月14日、TBS / 国際放映) - 五郎
清水次郎長(1971年 - 1972年、CX) - 小政
遠山の金さん捕物帳 第100話「殿様に向かない男」(1972年、NET / 東映) - 徳川千太郎
太陽にほえろ!(NTV / 東宝)
第2話「時限爆弾街に消える」(1972年) - 三田コウキチ
第234話「おさな子」(1977年) - 九条浩
第693話「わが子へ!」(1986年) - 木下孝夫
必殺シリーズ(ABC / 松竹)
必殺仕掛人 第20話「ゆすりたかり殺される」(1973年) - 太七郎
助け人走る 第16話「掏摸大一家」(1974年、ABC / 松竹) - 板前の定吉
新・必殺仕置人 第20話「善意無用」(1977年) - 軍鶏の清吉
剣客商売(1973年、CX / 俳優座 / 東宝) - 鰻売りの又六
江戸を斬る 梓右近隠密帳(1973年、TBS / C.A.L) - 一心太助
ぶらり信兵衛 道場破り 第23話「意地豆腐」(1974年、CX / 東映)
わが子は他人(1974年、TBS) - 福山大吉
傷だらけの天使 第5話「殺人者に怒りの雷光を」(1974年、NTV / 東宝)
伝七捕物帳(NTV /ユニオン映画)
第56話「怒りの十手」(1975年) - 正吉
第80話「むすぶ情の夫婦そば」(1975年) - 金太郎
第88話「嘘から出た真実」(1975年) - 吉兵衛
第96話「死神が匙を投げた女」(1976年) - 吉之助
第129話「愛の絆に灯がともる」(1976年) - 房吉
第159話「長屋に咲いた夫婦花」(1977年) - 源太
銭形平次 (1975年、CX / 東映)
第480話「三十六番目の若様」(1975年) - 捨丸
第657話「貧しき者に幸いを」(1979年) - 太助
第751話「魚河岸の暴れん坊」(1981年) - 三次
第822話「玄界灘に銭が飛ぶ」(1982年) - 巳之吉
NHK人形劇・真田十勇士(1975年、NHK) - 猿飛佐助 ※声の出演
痛快! 河内山宗俊 第3話「ここ一番の大勝負」(1975年、CX / 勝プロ) - 信太郎
お耳役秘帳 第4話「六万石を喰う男」(1976年、KTV / 歌舞伎座テレビ) - 水上数馬
水戸黄門(TBS / C.A.L)
第7部 第32話「高嶺の花が俺の嫁! -高崎-」(1976年12月27日) - 久造
第9部 第16話「百万石の味自慢 -金沢-」(1978年11月20日) - 和助 ※松山省二名義
第10部 第2話「女度胸の鉄火肌 -神奈川-」(1979年8月20日) - 吉松 ※松山省二名義