印西市(震度6弱)で負傷者7名、建物全壊12棟、半壊56棟、一部損壊874棟[185]。市原市にあるコスモ石油千葉製油所では大規模なコンビナート火災が発生した。
地震によって火災が発生した(千葉県千葉市、2011年3月11日撮影)
傾いた標識(千葉県浦安市、2011年4月4日撮影)
路面の浸水と噴砂(千葉県香取市、2011年3月11日撮影)
傾いた電柱(千葉県我孫子市、2011年3月12日撮影)
東京都東京都江東区新木場での液状化(2011年3月12日)
東京都では、千代田区にある九段会館の天井仕上げ材の一部が崩落して2人が犠牲に、江東区の金属加工工場では化学薬品トリクロロエチレンを含んだガスが充満し、吸い込んだ従業員2人が犠牲に、町田市にあるコストコ多摩境の駐車場のスロープが崩落して男女2人が犠牲になる[注 13]など計7人が死亡した[60]。津波による死者はいなかった。
また、江東区青海の国土交通省青海総合庁舎で火災が発生したほか、江東区新木場や江戸川区清新町などの埋め立て地を中心に液状化現象が発生した。 栃木県では、芳賀町にある本田技術研究所で壁が崩れて男性1人が犠牲に、那須烏山市神長地区で夫婦が山崩れに巻き込まれて2人が犠牲に、日光市で女性が屋根から落ちて脳出血を起こして1人犠牲になるなど計4人が死亡した[187][188]。 真岡市反町では数か所で地震の影響による液状化現象が発生し、割れ目から砂が噴出した。液状化が起こった地域はかつて旧河川あるいは河岸であった場所であり、農地の下には砂の層で広がっているからであるという。 宇都宮市では、板戸地区で国道408号線沿いにある地山が土砂崩れを起こし、道路が封鎖されるなどの被害が出た。 那須塩原市の国道400号線では、地震の影響で落石が発生し通行止めになる被害が出た。 栃木市岩舟町では、霊山岩船山の西側の峰がV字に崩れ、さらに別の部分でも山肌が崩れるなどしたが、人や家屋に被害はなかった。 那珂川町では県内の主要道の一つである栃木県道52号矢板那珂川線にある新那珂橋が地震の影響で橋脚10基のうち4基の頭部に亀裂が見つかりうち2か所は沓が破断、上部工も破損しているなどの大きな被害[189]を受け、撤去されることとなった[190][191]。 真岡市の井頭公園一万人プールが震災の影響でウォータースライダーを支える支柱や配管などが壊れ営業が中止になり、2013年には完全復旧した[192]。 歴史的遺産の被害としては益子町の地蔵院の歴代宇都宮氏の墓所にある戦国大名下野宇都宮氏17代当主宇都宮成綱、18代当主宇都宮忠綱の五輪塔が被害を受けた[193]。また、さくら市では観光スポットである喜連川城城跡にあるお丸山公園が地震の影響により敷地内に700メートルにわたる大規模な亀裂が生じたほか、公園内の各種施設が損壊するなどの被害を受け、立ち入り禁止となってしまった。現在は土地部分の復旧はしているが喜連川スカイタワーなどの施設はまだ復旧のめどが立っていない[194]。日光市にある日光田母沢御用邸記念公園では石積みが破損するなどの被害が出た。 神奈川県では震災の影響で停電が相次ぎ、停電による酸素吸入装置の停止で女性1名が死亡したほか、横浜市や藤沢市、川崎市にて避難中などに転倒し女性2名、男性1名の死亡が確認されている。また、横須賀市で火災が2件発生し、男女2人が死亡している。計画停電で信号機が停止した厚木市内の県道交差点で、オートバイとワゴン車が衝突するなど、この死亡事故を含め、計画停電で信号機が止まった影響による事故は37件(人身12件、物損25件)となった。
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