東急田園都市線
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また、種別名の選定にあたっては、過去に運行されていた快速とほぼ停車駅が同じであることから「快速」も候補だったが、快速と急行が併設されていた時期に両者の差異が利用者にわかりにくいことと、直通先の東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)で既に用いられている種別名[注 7]で、急行とも区別しやすい名称ということで「準急」が採用された[63][注 8]

最混雑時間帯においては基本的に6ドア車を連結している東急5000系(後述)に限定して運用されていたが、最混雑時間帯の前後では他の車両も使用される。

その後、2014年6月21日のダイヤ改正からは下りや平日朝ラッシュ時以外の時間帯(平日・土休日の日中)にも準急が運転されるようになった[44]
混雑緩和のためのキャンペーン

2009年以降、田園都市線で朝ラッシュ時間帯の混雑を緩和するため、「田園都市線 早起き応援キャンペーン」が開催されている[65]。このキャンペーンは、参加者が指定された時刻までに登録したPASMOで自動改札を通過すると、登録した携帯電話に送信指定の店舗で提示すると割引特典が受けられるというもので、設定時刻を最混雑時間帯より前とすることにより、朝ラッシュ前の比較的混雑の少ない時間帯の利用を促進している。

最初の実施は、2009年11月13日から25日にかけて携帯電話からの参加登録を受け付け、12月1日から18日にかけて実施された。参加は抽選制であり、当選者5000人が参加した。好評だったため、翌2010年には5月17日から6月11日に抽選制を撤廃して事前登録のみで参加できるよう変更して実施された[66]。また、あわせて特典内容の拡充も行われた。2010年11月15日から12月10日にかけても同様の形式で実施された[67]。2011年度は東日本大震災の影響による節電の流れやそれに伴うサマータイム導入の増加を背景に、「東急線 早起き応援キャンペーン」として、対象路線をこどもの国線・世田谷線を除いた東急全線へ拡大し、期間途中での参加登録を可能とするよう変更して実施された[68]。以降はこの形式を踏襲し、2012年は3月17日から12月31日までと期間を大幅に拡充して実施。2013年は1月7日から12月31日までとほぼ通年の実施としたうえでSuicaにも対応するようになった[69]

2010年までは平日のみを対象としていたが、2011年以降は土休日も対象となっている。

2017年には、混雑緩和の取り組み「グッチョイモーニング」として、7月11日から8月31日まで、平日午前7時半までに渋谷駅を通過する利用客のうち、スマートフォン向けアプリ「東急線アプリ」をインストールしている利用客に「グッチョイクーポン」(「グッチョイ」は「良い選択」を意味する「Good Choice」の略)を初めて配信した。クーポンの種類は、ローソンのドリンクメニュー割引券や、東急スポーツシステムフィットネスクラブ割引利用券等[70]
臨時列車の運転「その他の臨時列車」の節も参照

東京都の混雑緩和プロジェクト「時差Biz」にあわせて、2017年7月11日から同21日までの火曜日から金曜日[71]の朝6時台に、中央林間東京メトロ半蔵門線直通押上行き臨時列車「時差Bizライナー」を運行した[70]。2018年の夏にも運行される[48]
運行形態

急行・準急・各駅停車の3種別が運転されている。

渋谷駅を介して東京メトロ半蔵門線と、さらに半蔵門線の終着駅である押上駅を介して東武線(東武スカイツリーライン・伊勢崎線久喜駅日光線南栗橋駅まで)と相互直通運転を実施している。渋谷駅発着の列車は一部に限られ、ほとんどの列車は東京メトロ半蔵門線へ乗り入れて運転されている。東武線へ乗り入れる列車は全体の4割程度である。

直通列車は、東京メトロ半蔵門線内では全列車が各駅に停車する。東武線内では基本的に急行として運転されるが、朝夜間には準急として運転される列車もある。

東武線まで直通する列車については、田園都市線内での種別と東武線内での種別は必ずしも一致しない。列車の種別表示は、東急線・東武線内では自社の列車種別を表示し、半蔵門線内では直通先の列車の種別を表示する(半蔵門線内が終着の列車は各駅停車となる)。東武線側ではこれに加えて田園都市線の種別を案内しているが、田園都市線側では東武線の種別を案内していない。

事故・各種トラブルなどの非常時には、半蔵門線および東武線との直通運転を中止することがある。なお、夜間にダイヤの乱れが生じた場合、東急・東京メトロ・東武の車両が各自の車両基地(長津田鷺沼南栗橋)に戻れないことがある。

このほか、大井町線からの乗り入れ列車の急行も運転されている。
日中の運行本数

日中1時間あたりの運転本数(2021年3月13日ダイヤ改正以降)は以下のようになっている。

日中の運行パターン
(2022年3月13日以降)駅名

種別
半蔵門線東武伊勢崎線直通渋谷…二子玉川…長津田…中央林間
本数急行久喜(下りは押上)←3本
大井町←3本
準急押上←3本
各停南栗橋←3本
押上(下りは久喜)←3本

東武線・半蔵門線 - 中央林間駅間運転の急行・準急・大井町線直通急行はそれぞれ20分間隔で運転される。

日中の急行は桜新町駅で各駅停車を追い抜き、下りは二子玉川駅、上りは三軒茶屋駅(ともに追い抜いた列車)、さらに上下線とも鷺沼駅長津田駅で各駅停車に連絡する。準急は梶が谷駅江田駅で各駅停車を追い抜き、下りは鷺沼駅・青葉台駅、上りは溝の口駅あざみ野駅(全て追い抜いた列車)で各駅停車との接続を取る。

日中の半蔵門線直通列車(毎時12本)については、半数が押上駅発着、半数が東武スカイツリーライン直通の列車となっており、このうち東武直通列車は伊勢崎線久喜駅発着と日光線南栗橋駅発着が半々の割合で運転される。
渋谷駅発着列車

田園都市線の起点である渋谷駅には引き上げ線が存在しないため、高い列車密度と相まって同駅での折り返し運行は難しく、ほとんどの列車は半蔵門線との直通列車として運行されている。

渋谷駅の折り返し設備は、開業時より表参道駅寄りに両渡り線があるのみだったが、2008年秋に池尻大橋駅方に片渡り線が新設され、一旦表参道駅方に列車を引き上げることなく渋谷駅ホームから始発列車を運転することができるようになった。ただし、この渡り線を使用する渋谷駅始発列車は、上り線のホームである2番線から発車する形になる。

2009年6月6日のダイヤ改正において、この新たな渡り線を用いて、それまで深夜帯にごく一部列車のみであった渋谷駅発着の各駅停車を早朝・深夜帯に増発したほか、2012年3月17日のダイヤ改正でも混雑緩和のため、土休日の夕方に渋谷駅始発の下り急行が2本新設された。この列車は東急側から回送されての2番線発で、半蔵門線からの各駅停車(1番線着)と接続してからの先発となる。

日中に準急列車が新設され田園都市線内が増発となった2014年6月21日のダイヤ改正では、半蔵門線内の増発が行われなかったため、日中に渋谷駅発着の各駅停車が毎時2本設定されるようになった。この列車は半蔵門線の半蔵門駅まで回送して同駅の引き上げ線で折り返している。しかし、2021年3月13日のダイヤ改正で日中の渋谷駅発着の列車が廃止されたため、渋谷駅発着の列車は再び早朝・深夜・土休日夕方の急行のみとなった。

一方で、平日夕ラッシュ時は列車密度が高く、現在も全列車が半蔵門線直通で運転されている。このため、渋谷駅からの下り列車は半蔵門線内から混雑した状態で到着する状況である。
列車種別

東横線とは異なり、定期運転の特急列車が設定されたことはない。大井町線直通列車については該当の節を参照。
急行

種別表示は基本的に赤色で表記される。初電・終電近くと平日朝ラッシュ以外の時間帯に設定されている。東武線・半蔵門線 - 中央林間駅の運転を基本とするが、長津田駅発着の列車も設定されている。

日中時間帯は毎時3本(20分間隔)が運転され、このうち上りが東武線の久喜駅行きとなり、下りは3本全てが半蔵門線の押上駅発となる。また、日中時間帯を中心に中央林間駅から大井町線に直通する列車が毎時3本運転される。
沿革

1983年1月22日から設定された[27]。原型となるのは二子玉川園駅(現・二子玉川駅) - 長津田駅間(当時の田園都市線区間)のみ通過運転する「快速」列車で、これに加えて渋谷駅 - 二子玉川園駅間も通過する列車として設定された。運転開始当初は朝ラッシュ時の一部快速を置き換える形で3本のみを設定し、平日昼間時および休日は引き続き快速を運転していた[27]。その後利便性がよいため利用客が増加し、ダイヤ改正ごとに増発されていった[27]

1996年4月26日のダイヤ改正において快速を急行に統合して速達列車をすべて急行とし、また同時に日中に中央林間駅発着の急行も設定されて運転区間が全線に拡大された。


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