東急玉川線
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玉川線全通[16]


1937年(昭和12年)

7月27日 玉川線と天現寺橋線の軌道を分離。これにより、渋谷以東は東横百貨店(のちの東急百貨店東横店東館)前に新設された東横百貨店前電停を発着することになる(現在の渋谷駅東口バスターミナル)。


1938年(昭和13年)

4月1日 玉川電気鉄道が(旧)東京横浜電鉄(現:東京急行電鉄)に合併される[17]

11月19日 天現寺橋線と中目黒線が東京市電気局に運行委託される。これにより(旧)東京横浜電鉄の路線図・時刻・運賃表から渋谷以東の路線が消滅。


1939年(昭和14年)

3月10日 玉川線玉川をよみうり遊園に改称。

6月1日 渋谷駅が建設中の玉電ビル2階に移転。


1940年(昭和15年)12月1日 大井町線二子玉川・玉川線よみうり遊園を統合し二子読売園に改称。

1943年(昭和18年)7月1日 溝ノ口線(二子読売園 - 溝ノ口間)を1067mmに改軌の上、大井町線に編入。

1944年(昭和19年)10月20日 二子読売園を二子玉川に改称。

1945年(昭和20年)8月15日 砧線及び旧溝ノ口線区間を、軌道法による軌道から地方鉄道法による地方鉄道に変更。

1948年(昭和23年)3月10日 すでに東京都へ運行委託済みだった天現寺橋線(渋谷 - 天現寺間)と中目黒線(渋谷橋 - 中目黒間)を東京都交通局へ譲渡し、正式に都電の路線網に組み入れられる。

1954年(昭和29年)8月1日 二子玉川を二子玉川園に改称。

1969年(昭和44年)5月11日 下高井戸線(三軒茶屋 - 下高井戸間)を除いて廃止。存置区間は世田谷線となる。廃止区間に代行バス運行開始。

路線概要
玉川線
路線

開設当初の渋谷駅は、現在の渋谷駅ハチ公口付近の地平にあり、省線山手線のガードをくぐってハチ公口に至っていた東京市電と線路がつながっていた。玉川電車もまた省線山手線のガードをくぐって東口に抜け、直角に南下して稲荷橋から並木橋へと明治通りを天現寺橋まで進んでいた。1937年(昭和12年)7月、玉電ビル建設のため、玉電渋谷駅を道玄坂方向に後退した仮設駅に移設。建設に伴うくい打ちのため、山手線をくぐる隧道も使用不能となり、分断された天現寺橋線の運営を東京市に委託する。翌1938年(昭和13年)12月に東京高速鉄道(現・東京メトロ銀座線)渋谷駅が仮設のような形で玉電ビル3階に設置され、続いて2階に玉電渋谷駅が移設される。時局の悪化のため、7階建てで設計された玉電ビルは3階までで建設を中止。戦後、1952年(昭和27年)から工事が再開され、東急東横店西館となる。玉電渋谷駅の廃止時の位置は、現在の岡本太郎の壁画「明日の神話」の設置位置から渋谷マークシティの東端部分であり、ホームは対面式2面2線で一方は降車専用、もう一方は手前に下高井戸方面、前方に二子玉川方面と乗り場が分けられていた。

なお、JR渋谷駅に2020年9月まで存在した「玉川口」および「玉川改札」の名称は玉川線が走っていた当時の名残である[18]

渋谷 - 道玄坂上間には44.7勾配が存在していた。上通 - 大橋間は東京都交通局のトロリーバス102系統)が並走し、交差する架線部分にはデッドセクションが設けられた[19]

道玄坂から先はほぼ併用(路面)軌道であったが、渋谷 - 上通間、三軒茶屋 - 玉電中里 - 上馬間、桜新町 - 用賀間、玉電瀬田 - 二子玉川園間、支線の三軒茶屋 - 下高井戸間(現在の世田谷線)に専用軌道が存在した。用賀付近の専用軌道跡は1990年(平成2年)頃まで東急の物置き場として静かな佇まいを残していたが、その後、東京都道427号瀬田貫井線に転用された。玉電中里、駒沢、用賀には駅舎と売店が設けられていた(駒沢は東京オリンピックに備えた道路拡張の際に消滅)。

併用軌道で大坂を下り、目黒川を渡り、大橋車庫を過ぎ、三軒茶屋の三叉路(国道246号世田谷通りの交点)に至る。三叉路の中央に信号塔が設置され、ここでポイントの操作が行われ玉川線(本線)と支線の下高井戸線が分岐し、本線は国道246号を進行した。

本線は、三軒茶屋を通過後、道路拡幅後は上下線とも上り車線上に敷かれた併用軌道上を走行、玉電中里付近から上馬まで専用軌道に入り、駒沢を過ぎると旧大山街道を進む。新町付近では疏水(品川用水)に寄り添い、桜新町の桜並木をみて、やがて用賀付近で再び専用軌道へ入り用賀に至った。用賀の先で併用軌道に戻り瀬田交差点環八通りを横断、玉電瀬田から先は右手に多摩川の河原を眺めつつ国分寺崖線を専用軌道で下り、二子玉川園に到達した。@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .mod-gallery{width:100%!important}}.mw-parser-output .mod-gallery{display:table}.mw-parser-output .mod-gallery-default{background:transparent;margin-top:.3em}.mw-parser-output .mod-gallery-center{margin-left:auto;margin-right:auto}.mw-parser-output .mod-gallery-left{float:left;margin-right:1em}.mw-parser-output .mod-gallery-right{float:right}.mw-parser-output .mod-gallery-none{float:none}.mw-parser-output .mod-gallery-collapsible{width:100%}.mw-parser-output .mod-gallery .title,.mw-parser-output .mod-gallery .main,.mw-parser-output .mod-gallery .footer{display:table-row}.mw-parser-output .mod-gallery .title>div{display:table-cell;text-align:center;font-weight:bold}.mw-parser-output .mod-gallery .main>div{display:table-cell}.mw-parser-output .mod-gallery .gallery{line-height:1.35em}.mw-parser-output .mod-gallery .footer>div{display:table-cell;text-align:right;font-size:80%;line-height:1em}.mw-parser-output .mod-gallery .title>div *,.mw-parser-output .mod-gallery .footer>div *{overflow:visible}.mw-parser-output .mod-gallery .gallerybox img{background:none!important}.mw-parser-output .mod-gallery .bordered-images .thumb img{outline:solid #eaecf0 1px;border:none}.mw-parser-output .mod-gallery .whitebg .thumb{background:#fff!important}

玉川線の真中駅付近を走るデハ200形電車(1969年撮影)

1968年の秋 玉電瀬田駅を望む

1968年頃 玉電身延山別院前駅跡付近

1969年頃 二子玉川園駅ホームにて

1969年二子玉川園駅にて玉電さよなら電車

車庫

車庫は大橋に設けられ、渡り線は大橋、三軒茶屋、玉電中里、駒沢、用賀に設けられた。用賀にも車両基地予定地が存在し、第二次世界大戦末期には空襲に備え大橋車庫の車両の一部が疎開していた。また、最後の新型車両150型の入線もここの引き込み線から行われた。大橋車庫では当初、電気供給事業も行っていた。大橋車庫はのち東急バス大橋営業所に転用され、現在は首都高速道路大橋ジャンクションになっている。二子玉川園の駅にあった留置線は玉川島屋用地となった。用賀の玉川線車両基地予定地は、玉川線の廃止後に一時新玉川線構想(銀座線延伸案)の車庫として構想されたこともあったが転用されることなく、久しく空き地であった。新玉川線の起工式は1964年(昭和39年)2月、ここで行われた。1993年、この用地に世田谷ビジネススクエアが竣工した。
車両

1920年の改軌で開業以来の二軸単車が淘汰され、木造ボギー車で置き換えられた。その後は、鋼製ボギー車がそれに続いた。

これらは単純な直接制御器を搭載しており、連結運転時の総括制御が行えず1両編成での運転が長く続いたが、デハ70形間接非自動制御器(HL方式)を搭載したのを皮切りに、デハ80形の新製、木造車であるデハ120形のデハ80形への車体更新、さらには鋼製車デハ304060形に対する連結化改造に伴い総括制御の可能な間接制御器への置き換えが進み、第二次世界大戦後、2両連結運転によるラッシュ時の輸送力増強が実現した。

また、一軸台車による2車体連接構造の奇抜な流線型高性能電車デハ200形1955年(昭和30年)に導入。


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