東宝東和
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当時、テレビ配給部門であるニュージャパンフィルムに在籍していた諸橋健一によれば、川喜多が東宝に相談して株の半分を持ってもらい東宝の名を社名に入れる事で作品を日本劇場で上映できると言うイメージを売りにし、競合他社に対抗しようとしていたとされる[1]

歴代の社長は、創業者の川喜多と2代目の白洲春正(白洲次郎白洲正子の長男)の在任期間が長かったこともあり、90年以上の社歴でもわずか6人である。2008年4月に、3代目社長の平沼久典に代わり、4代目社長として松岡宏泰松岡功東宝名誉会長の長男で、元テニスプレーヤーの松岡修造の実兄)が就任したが、2015年5月に会長となった。5代目社長には星野智彦が就任したが、彼が国際放映の副社長に異動した為、2018年からは山ア敏が務めている[2]

また、1970年代後半から1980年代前半にかけては、原題の意味を無視したインパクト重視の邦題や、明らかに嘘であったり誇大な宣伝手法を行ったりしていた。一例として『サランドラ』の作中に一切出てこない架空の凶器「ジョギリ」など本編と無関係な小道具や人物をメインに配置したり、ホラー映画『サンゲリア』では上映中に観客がショック死した場合、ハワイの墓地に埋葬されるという真偽不明の公約、『バーニング』でも真偽不明の「絶叫保険」なる制度を制定、『ランボー』では、本編には出てこない大量のパトカーや、田舎町が舞台であるのに無関係な都会の街並みを背景に描く、『メガフォース』で登場する車「タック・コム」を作中の実物よりはるかに巨大に見えるように描く、「SPAC[注釈 1]」、「バイオSFX方式上映」[3] など特殊な上映方法で公開している。(『映画秘宝 映画懐かし地獄70's』洋泉社、『映画宣伝ミラクルワールド 東和ヘラルド松竹富士独立系配給会社黄金時代』(斉藤守彦著)洋泉社を参照)。

2000年代に入ると年間配給作品の数が減少傾向にあったが、2007年後期からは、解散したUIP映画の日本法人に代わりユニバーサル・ピクチャーズ作品の配給を開始し、その後は年間配給作品が増加傾向となった[注釈 2]。ユニバーサル作品が中心となった現在でも、同社作品以外の映画を時折配給している。

2014年7月、日活と合同でゴールデン・アジアのレーベルを設立。チャウ・シンチー監督の『西遊記?はじまりのはじまり?』を始め、『チェイス!』『ミルカ』の3作をしている。

2015年10月8日、パラマウント・ピクチャーズと劇場配給契約を締結し、2016年2月1日から東宝東和の新子会社「東和ピクチャーズ株式会社」がパラマウント作品の劇場配給を行うことを発表した[9]

なお、同社における歴代興行収入1位の作品は、2023年4月28日公開の『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(上映中、2023年8月現在[10])。
配給作品「Category:東宝配給の映画」も参照
自社配給作品

東和商事時代

アスファルト(1930年、松竹と共同配給)

帰郷(1930年)

自由を我等に(1932年)

制服の処女(1933年)

巴里祭(1933年)

商船テナンチー(1934年)

にんじん(1934年)

ドン・キホーテ(1934年)

会議は踊る(1934年)

アラン(1935年)

ミモザ館(1936年)

地の果てを行く(1936年)

罪と罰(1936年)

女だけの都(1937年)

我等の仲間(1937年)

どん底(1937年)

巨人ゴーレム(1937年)

新しき土(1937年)

ジェニィの家(1938年)

赤ちゃん(1938年)

美しき青春(1939年)

望郷(1939年)

民族の祭典(1940年)

東和時代

旅路の果て(1948年)

美女と野獣(1948年)

第三の男(1952年)

天井桟敷の人々(1952年)

禁じられた遊び(1953年)

落ちた偶像(1953年)

超音ジェット機(1953年)

恐怖の報酬(1954年)

赤と黒(1954年)


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