平均気温25度以上で、大部分がケッペンの気候区分でいう熱帯[注釈 1]であり、熱帯特有の急な雷雨、スコールが雨季に多く見られる。湿潤熱帯に属する島嶼部では一年中降水量が多いが、大陸部やインドシナ半島はモンスーン[注釈 2]の影響を受けてサバナ気候となり、雨季と乾季がはっきりしている。 東南アジアに属する国家を、英語表記順に国名 - 首都の順で表記する。
環境分類
熱帯雨林
フィリピン諸島からボルネオ、スラウェシの北半、ジャワ西部、スマトラにかけての島嶼部、アラカン地域沿岸、マレー半島西岸。常時25℃を上回る高温と、年間2000 mmから4000 mmの多雨で、植物の宝庫。
熱帯高地
パマス(南スマトラ州)、ミナンカバウ(西スマトラ州)などのスマトラ背梁山脈の中の盆地は、1500メートル前後の高度で、湿度が高いが冷涼な気候。古くから人が居住し、集約的稲作が行われている。
沿岸低地
熱帯雨林帯の沿岸は、砂丘以外は泥炭林とマングローブ林で農業に不適であるが、砂丘地帯とともに漁業・海運の基地である。
サバンナ平原
大陸東南アジアでは、乾いた北東モンスーンの影響で、冬季には強い乾季があり、雨季に茂り乾季に落葉する雨緑林が多い。ビルマ平原では、南西モンスーンの影響で乾燥地帯になる。古い時代から平原畑作が進み、周りの山地からの流水を利用した灌漑が発達している。東北タイのコラート平原、カンボジア平原では、雨季と乾季の降水量に差があるが、雨緑林が形成される。夏季には長期に降水があり、天水稲作が広がっている。
デルタ
三大デルタ(イワラジ、チャオプラヤー、メコン)はサバンナ気候である。乾季にはほとんど降雨がない。しかし、雨季には河川が洪水を引き起こすほどである。
国名リスト
ブルネイ - バンダルスリブガワン
カンボジア(カンプチア) - プノンペン
インドネシア - ジャカルタ (パプア島のパプア州、西パプア州はオセアニア地域に属す)
ラオス - ヴィエンチャン
マレーシア - クアラルンプール
ミャンマー(ビルマ) - ネピドー
フィリピン(ピリピナス) - マニラ
シンガポール - シンガポール(都市国家)
タイ - バンコク
東ティモール - ディリ(ティモール島の原住民はメラネシア系でオセアニア地域と民族的に近縁)
ベトナム - ハノイ (ベトナムは漢字文化圏に属しており、稀に東アジアに含む場合がある)
自治地域及び特別領
アチェ州 (インドネシア)
アンダマン・ニコバル諸島 (インド)
バンサモロ自治地域 (フィリピン)
クリスマス島 (オーストラリア)