東北楽天ゴールデンイーグルス
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6月に明るみに出たオリックス・ブルーウェーブ大阪近鉄バファローズの合併に端を発するプロ野球再編問題の渦中、同年9月に日本プロフェッショナル野球組織の加盟料撤廃(代って預かり保証金制度を実施)の決定を受けて、楽天が本拠地を神戸市または大阪市とするプロ野球参入の意思を表明[4]。この時点ではコミッショナー根來泰周は「参入は時間的に難しい」と述べていた[5]9月24日に宮城県をフランチャイズ(地域保護権[6]とする新球団の加盟を申請した。

10月13日、初代監督に田尾安志が就任することが発表される[7]10月22日に新球団のチーム名を東北楽天ゴールデンイーグルス(通称:楽天イーグルス)と発表した[8]。このときライブドアベースボール(呼称:仙台ライブドアフェニックス)も加盟申請を行っていたが、同年11月2日のプロ野球オーナー会議で楽天のみの参入が正式に承認された[9](プロ野球の新規参入球団は1954年高橋ユニオンズ以来50年ぶり)。「ゴールデンイーグルス」の名称は、東北地方世界遺産白神山地に棲息する猛禽類イヌワシに拠る。この時すでに「ゴールデンイーグルス」の商標をライブドアが取得していたことが発表後に判明し、すべての権利を買い取ることになった[10][注釈 2]。新規参入決定後の11月8日、オリックスと近鉄の選手を合併球団「オリックス・バファローズ」と新規球団「東北楽天ゴールデンイーグルス」に振り分ける「分配ドラフト」が行われ、40選手の楽天入団が決定[11]

11月17日、新規参入決定後初のドラフト会議に参加。明治大学一場靖弘自由枠で獲得したことに加えて、大学・社会人球界から「即戦力」になりうる6名の選手を指名した。さらに、他球団から無償トレードならびに自由契約となった選手を次々と獲得(山ア武司関川浩一飯田哲也等)。また、分配ドラフトでオリックスに指名されたが、入団を拒否していた岩隈久志も金銭トレードで獲得している。ドラフト会議で指名した選手のうち、東北に唯一縁のあった5巡目指名の塩川達也東北福祉大学)は、現役引退後の2018年に一軍のコーチとしてチームに復帰。いわゆる「松坂世代」に当たる6巡目指名の平石洋介トヨタ自動車)は、現役引退後もチームに在籍したまま、一軍・育成コーチや二軍監督を経て一軍の監督代行を経験し、2019年には楽天の生え抜きとしては初の監督に就任。

チームの新本拠地となる宮城球場老朽化が著しかったため、楽天側の出資によってプロ本拠地としての使用に耐え得るよう、2箇年計画で増改築されることが決まった。その一方で、球場を所有する宮城県は球場の命名権売却を決め、募集を開始した。その結果、人材派遣会社の「フルキャスト」に年間2億円の3年契約で命名権を売却することが決定し、2005年3月、「フルキャストスタジアム宮城(略称:フルスタ宮城)」に改称される。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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