東京都
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また、アメリカのシンクタンクが発表した2020年の世界都市ランキング(GCI 2020)では、ニューヨーク、ロンドン、パリに次ぐ世界4位の都市と評価された[18]イギリスの機関が発表している2022年の「世界金融センター指数」では、世界16位、アジア7位の金融センターと評価された[19]。詳細は「日本の首都」を参照

東京都心は、かつての江戸にあたり、江戸幕府成立以来、日本の政治・行政の実質的な中心地であった。1868年平安京から江戸に皇居太政官などの首都機能が移動したとされ(東京奠都)、その後江戸を東京府と改称、名目的にも首都となった。大日本帝国期には帝都とも呼ばれる。太平洋戦争中の1943年に東京府と東京市が統合されて、改めて東京都が首都となった。戦後の1950年に東京都を日本の首都として、十分にその機能を発揮し得るよう首都建設法が施行されたが、同法は1956年に首都圏整備法の施行に伴い廃止された。このように首都建設法の廃止により東京都は、法的には日本の首都である根拠を欠くが、日本国政府の公式見解や公文書上は首都とされており、東京都に日本の中枢機能が存在している。2018年2月には衆議院議員逢坂誠二の質問[20]に対し、「首都を東京都であると直接規定した法令はないが、東京都が日本の首都であることは、広く社会一般に受け入れられているものと考えている」との政府見解が示された[21]。また、首都圏整備法では、東京都は首都圏の一部とされており、東京都の公式英語表記「Tokyo Metropolis」の Metropolis には「大都市、大都市圏」の他に「首都」の意味合いもある。前述の通り、東京都を首都と直接規定するものは日本国憲法および日本の法律にはないものの、首都としてその中心部(特に東京23区)に、日本国政府の国会議事堂内閣総理大臣官邸と主要省庁、最高裁判所を始めとした三権の中枢機関が置かれる。この他にも、法律によってその機関を東京都に置くと定められているものもある[注釈 7]
地理

東京都の主要部分は、関東平野に位置し、東京湾に面している。このほかに、伊豆諸島小笠原諸島の島嶼部も行政区域とする。この島嶼部には日本の最南端である沖ノ鳥島と、日本の最東端である南鳥島も含まれる。日本の最南端と最東端を行政区域に含むという意味では、日本最南端・日本最東端の都道府県となっている。節内の全座標を示した地図 - OSM
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広袤

国土地理院の全国都道府県市区町村別面積調によると、東京都の面積は2199.94平方キロメートルである[22]

東京都の東西南北それぞれの端は以下の位置である[23]。北端は大平山(埼玉県)の西、東端は南鳥島、南端および西端は沖ノ鳥島にある。沖ノ鳥島を考慮せずに県境未確定地域に仮の境界線を入れて求めた重心も併記する[24]。また統計局の平成22年国勢調査によると、人口重心は杉並区成田東1丁目付近にある[25]。広袤(こうぼう)は、北端から南端まで約1,700km、西端から東端まで約1,900km。

重心
北緯35度01分18秒 東経139度35分44秒 / 北緯35.02167度 東経139.59556度 / 35.02167; 139.59556 (東京都重心)
北端
北緯35度53分54秒 東経139度01分06秒 / 北緯35.89833度 東経139.01833度 / 35.89833; 139.01833 (東京都最北端)
↑人口重心
北緯35度41分15.49秒 東経139度38分15.28秒 / 北緯35.6876361度 東経139.6375778度 / 35.6876361; 139.6375778 (東京都人口重心)
東京都庁舎所在地
北緯35度41分22秒 東経139度41分30秒 / 北緯35.68944度 東経139.69167度 / 35.68944; 139.69167 (東京都庁)東端
→北緯24度16分59秒 東経153度59分11秒 / 北緯24.28306度 東経153.98639度 / 24.28306; 153.98639 (東京都最東端)
西端及び南端↓
北緯20度25分31秒 東経136度04分11秒 / 北緯20.42528度 東経136.06972度 / 20.42528; 136.06972 (東京都最西南端)←

地形・地質

区部の東部には、隅田川荒川江戸川中川などの河口部に沖積平野が広がっている。地盤は軟弱であり、海抜ゼロメートル地帯も少なくない。南部の多摩川沿いの地域も低地となっている。区部の西部は武蔵野台地の末端部であり、いくつもの舌状台地が伸び、台地と低地が入り組んだ高低差のある地形となっている。臨海部は埋立地となっている。埋立は徳川家康の時代から始まったもので、現在は主に新海面処分場において廃棄物や建設残土の埋め立てが行われている。

多摩地域では、多摩川沿いの低地を中心として、北側は武蔵野台地、南側は多摩丘陵となっている。多摩西部には関東山地に含まれる山地がある。阿須山丘陵・笹仁田峠付近を北西端とし、金子台・箱根ヶ崎を経て、武蔵村山市三ツ木付近まで箱根ヶ崎断層の存在が確認されている。これ以外にも江戸?東京は相模トラフ巨大地震など度々の大地震(元禄地震安政江戸地震関東大震災)で被害を受けている。

島嶼部には伊豆諸島小笠原諸島が含まれる。いずれも火山活動によって形成された火山島である。伊豆諸島には活火山が多く、三宅島の雄山は2000年以降火山活動中である。また伊豆大島三原山でも1986年に大規模な噴火活動が見られた。小笠原諸島の西之島も火山噴出物により島の面積が拡大している。

小笠原諸島は特有の生態系を持ち、「東洋ガラパゴス」と呼ばれる程貴重な動植物が多く、世界自然遺産に登録されている。
気候

東京
雨温図説明

123456789101112
  52 103  56 103  118 136  125 1911  138 2315  168 2619  154 2923  168 3125  210 2721  198 2215  93 1710  51 125
気温(°C)
総降水量(mm)
出典:気象庁

インペリアル換算
123456789101112
  2 5037  2.2 5137  4.6 5642  4.9 6651  5.4 7360  6.6 7866  6.1 8573  6.6 8876  8.3 8170  7.8 7160  3.7 6250  2 5441
気温(°F)
総降水量(in)

日本国内における気候区分では23区から多摩東部および伊豆諸島までは太平洋側気候、多摩西部などは中央高地式気候に属する。小笠原諸島南日本気候である。特徴としては、四季の変化が明瞭であり、天気が日によって変化しやすい。夏季は高温・多雨となり、冬季は晴れて乾燥する日が多い。ケッペンの気候区分では東京都全体が温暖湿潤気候に分類されるが、あくまで世界基準の分類であるため、東京都の多様な気候を十分に説明できていない。例えば、都心部と西部の山岳地帯とでは気温や降水量の差が大きく、一概に温暖湿潤気候と言い切ることは難しい。

春は、天気は周期変化で、晴れる日が多いが、発達した低気圧が通過して天気が崩れることもある。寒冷渦の影響で雷雨になる時もある。梅雨の時季には梅雨前線に覆われ雨の降りやすい天気が続く。前半は弱い雨が中心だが、後半は強い雨が降りやすい。まれに空梅雨の年もある。夏は、太平洋高気圧に覆われて、晴れて湿度が高く暑い日が多く、雷雨も発生しやすい。ただし年によってはオホーツク海高気圧の影響で曇りや雨のぐずついた天気になる場合もある。

秋は、前半は秋雨前線の影響で雨が降りやすくなる。また台風が通過して暴風雨となることもある。後半は天気は周期変化となり、晴れる日が多い。冬は、西高東低の冬型の気圧配置になりやすく、晴れて空気が乾燥する日が多い。


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