所長の下に4部を持つ4部制施設である。
総務部(庶務課、会計課、用度課)
処遇部(処遇部門、指導部門)
分類部
医務部
総務部に調査官1名を置く。
構造
新舎房は地上12階、地下2階、高さ50 mで中央部の中央管理棟と南北に両V字形に伸びる北収容棟、南収容棟がつながる。延床面積80,239 m2。南北収容棟の屋上は雑居房収容者用、独居房収容者用の各運動場になっている。
独居房・雑居房には窓が設置されているが、強化ガラスのため、ハンマーで強く叩いてもガラスが割れない特殊仕様であるうえ、特殊な曇りガラスで窓から下の近隣住民の様子を見ることはできず、空しか見えない構造となっている。
新舎房での被収容者施設階への入退場は看守、施設職員のセキュリティICカード認証システムと指紋生体認証システムが採用されており、二つが一致しないと開錠されない。
中央管理棟屋上にはヘリコプター用の緊急離着陸場が設置されている。
被収容者を検察庁または裁判所へ押送(おうそう)するための車両駐車場は地下1階にある。
旧舎房は南舎地上3階建て、北舎地上3階建て、新北舎地上4階建て
死刑を執行する絞首刑施設(刑場)を地下に備えており、エレベーターで向かう。
医務部は「東京拘置所医務部病院」として医療法上の病院の指定を受けている。
職員専用の食堂が上階に設けられており、2019年に発生した令和元年東日本台風の際には地元住民の避難所として開放された。
死刑確定者
基本的に関東地方一帯および中部地方のうち新潟・長野・山梨・静岡の各県で死刑が確定した者(死刑囚)が収監されている。
詳細は「日本における収監中の死刑囚の一覧#未執行死刑囚一覧」および「日本における死刑囚の一覧 (2010-) #死刑判決を受け上訴中の被告人一覧」を参照
特記事項
新舎房2階が女区。
旧舎房南1舎1階、南2舎3階は当所執行受刑者の舎房。南2舎2階、新北舎1階雑居は、移送待ち受刑者の舎房。南舎・北舎とも古い施設ではあるが、北舎は南舎に比べ若干新しい。
死刑場設備の改築で、東京拘置所に収監された死刑囚の死刑執行は一時期、宮城刑務所(宮城県仙台市若林区)で行われた。そのため通称「仙台送り」が死刑の代名詞となっていた時代もある。詳細は「宮城刑務所#外観・設備」および「帝銀事件#死刑確定後」を参照
『有栖川宮詐欺事件』を起こした男女2人(夫婦)が同拘置所に収監されていたが、2004年、夫らから同拘置所内の妻に送られてきた手紙を同拘置所が紛失。さらに、紛失した手紙が、新潮社の週刊誌『週刊新潮』に掲載された。このためこの夫婦は、2007年4月に「精神的苦痛を受けた」として、法務省を相手取り、京都地裁に国家賠償訴訟を起こした。この裁判は、同地裁で2009年7月9日に、政府が手紙の流出を認め、妻に対し解決金150万円を支払い謝罪することで和解が成立した[6]。
2010年(平成22年)8月27日、千葉景子法務大臣の意向により、報道機関に死刑執行の刑場が初公開された[7]。
敷地内の官舎を取り壊し、四階建ての特別養護老人ホームを建設中。