東京国立博物館
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

2001年に「旧東京帝室博物館本館」の名称で重要文化財に指定されている[34]。展示室は1・2階に計26室あり(普段閉鎖・転用されている室を含む)、中央の大階段を取り巻いて「ロ」の字状に展示室が配置されている。日本の絵画、彫刻、工芸、書跡が展示されている。独立行政法人化以降は「日本ギャラリー」の別称を付している。本館デザイン室の活動成果が評価され平成18年度「日本デザイン学会作品賞」を受賞。

2014年現在の陳列状況は以下の通りである。

第1室?第10室(2階) - 全体を「日本美術の流れ」と題し、「仏教の美術」「茶の美術」「武士の装い」「能と歌舞伎」などの小テーマを付した展示を行っている[35]

第1室「日本美術のあけぼのー縄文・弥生・古墳」「仏教の興隆ー飛鳥・奈良」

第2室「国宝室」 - 国宝1点のみを交替で展示(絵画・書跡のみ)

第3室「仏教の美術ー平安?室町」「宮廷の美術ー平安?室町」「禅と水墨画ー鎌倉?室町」

第4室「茶の美術」

第5・6室「武士の装いー平安?江戸」

第7室「屏風と襖絵ー安土桃山?江戸」

第8室「暮らしの調度ー安土桃山・江戸」「書画の展開ー安土桃山?江戸」

第9室「能と歌舞伎」

第10室「浮世絵と衣装ー江戸」


第11室?19室(1階) - 1階は「ジャンル別展示」となっており、第11室?第16室には彫刻、漆工、金工、刀剣、陶磁、民族資料(アイヌ、琉球)、歴史資料が展示されている[35]。なお、絵画、書跡、染織の展示室はなく、これらは2階の「日本美術の流れ」の中で展示されている。かつて存在した「寄贈者顕彰室」はミュージアムショップ移転のため廃止された。

第11室 - 彫刻(仏像等)

第12室 - 漆工

第13室 - 金工、刀剣、陶磁

第14室 - 工芸(テーマ展示)

第15室 - 歴史の記録(歴史資料)

第16室 - アイヌと琉球

第17室 - 保存と修理

第18室 - 近代の美術

第19室 - みどりのライオン(体験コーナー)

第20室 - ミュージアムショップ。東京国立博物館の出版物を含め美術、考古、歴史に関係する図書およびミュージアムグッズの販売を行う。東京国立博物館運営協力会が運営および商品開発を行っている。


特別1・2室(2階) - 第1室および第10室の北側にある小展示室で、「新収蔵品展」などの企画展示が行われる。

特別3室(1階) - 第11室の北側にある小展示室で、現在は使われていない。

特別4室(1階) - 第20室の北側にある小展示室で、コインロッカールームとなっている。

特別5室(1階) - 大階段裏に吹き抜けの広大な空間をもつこの展示室は数々の名品の展示場にあてられてきた。1974年(昭和49年)にはレオナルド・ダ・ヴィンチの代表作「モナ・リザ」が展示され、150万人超の入場者を記録した。ツタンカーメンドラクロワの『民衆を導く自由の女神』、ティツィアーノの『ウルビーノのヴィーナス』、興福寺の「仏頭」などの展示会場ともなっており、2007年(平成19年)にはレオナルド・ダ・ヴィンチの『受胎告知』がアジアで初めて展示された。2008年から2009年にかけてはアジア各地の仏像を展示していた。2014年6?7月には台北 国立故宮博物院の『翠玉白菜』が展示された。

高円宮コレクション室(2階) - 高円宮憲仁親王憲仁親王妃久子根付コレクションの展示。

地下1階 - みどりのライオン(教育普及スペース)。2013年3月18日まではミュージアムショップがあった。

東洋館東洋館東洋館の展示(中国古代青銅器)東洋館の展示(染織)

谷口吉郎設計で、1968年(昭和43年)開館。中国、朝鮮半島をはじめ、東南アジア、インド、エジプトなどの美術品を展示している。展示室は13室(うち2室は展示はなく教育普及スペースとなっている)。独立行政法人化以降は「アジアギャラリー」の別称を付している。

耐震工事と展示設備のリニューアルのため2009年6月から2012年12月まで休館し、2013年1月2日に展示を再開した。東洋館の階数表示は、リニューアル以前には最上階が3階となっていたが、リニューアル後は従前の中2階と中3階を独立した階とみなし、最上階は5階と表示されている。また再開に伴って展示室の面積が3,409平方メートルから4,250平方メートルへ拡大されている。

2013年現在の陳列状況は以下の通りである。

第1室(1階) - 中国彫刻

第2室(2階) - 「オアシス」(教育普及スペース)

第3室(2階) - インド、ガンダーラ、西域、エジプト、西アジア

第4室(3階) - 中国文明のはじまり(中国考古)

第5室(3階) - 中国工芸(青銅器、陶磁、染織など)

第6室(3階) - 「オアシス」(教育普及スペース)

第7室(4階) - 中国の石刻画

第8室(4階) - 中国の絵画・書跡

第9室(5階) - 中国工芸(漆工、木竹角工、玉、七宝、ガラスなど)

第10室(5階) - 朝鮮半島

第11室(地階) - クメールの彫刻

第12室(地階) - 東南アジア

第13室(地階) - インドの細密画、アジアの染織

ミュージアムシアター(地階) - 地下1階に凸版印刷と共同で運営するミュージアムシアターがある。文化財デジタルアーカイブスを基にCGで作成された3D文化財映像を鑑賞できる。2007年から2012年まで資料館にあったミュージアムシアターを拡大再整備する形で、2013年の東洋館リニューアルと同時にオープン。

ミュージアムショップ(1階) - 2013年の東洋館リニューアルと同時に、1階エントランスにミュージアムショップが開店した。

表慶館表慶館法隆寺宝物館平成館

1909年(明治42年)、東宮皇太子嘉仁親王(のちの大正天皇)の成婚を祝う目的で開館した。設計は宮廷建築家の片山東熊(かたやまとうくま)。建物は重要文化財に指定されている。石造および煉瓦造2階建て、ネオ・バロック様式の建物で、中央と南北両端にドームがあり、中央のドームは吹き抜け、南北のドームの下は階段室になっている。正面入口左右のライオン像は大熊氏廣の作である。展示室は1階の左右に第1、2、7、8室、2階に第3 - 6室、1階の正面奥に第9室がある。当初は美術工芸の展示場とされ、第二次大戦後、平成館開館までは考古資料の展示に使われていた。2018年現在は企画展会場として利用されている[36]
法隆寺宝物館

1878年(明治11年)、法隆寺から皇室に献納された「法隆寺献納宝物」300件あまりを保存展示するため、1964年(昭和39年)に開館した。ただし、当初の建物は展示室と収蔵庫を兼ねていたため[37]、開館日は毎週木曜日に限られ、木曜日が雨天の場合は公開されなかった。現在の建物は2代目で、1999年開館。金銅仏などの材質堅固な作品は常設展示となり、館自体の休館日以外は天候にかかわらず毎日公開されている。設計は谷口吉生(東洋館設計者・谷口吉郎の子)。詳細は別項「法隆寺献納宝物」を参照。正倉院宝物には、8世紀の作品を中心に展示されているのに対して、法隆寺宝物館では7世紀の宝物が展示されていることが特徴。現在、1階は灌頂幡、金銅仏・光背・押出仏、伎楽面、2階は木・漆工、金工、絵画、書跡、染織の展示が行われている。

2018年現在の陳列状況は以下の通りである。

第1室(1階) - 灌頂幡

第2室(1階) - 金銅仏、光背、押出仏

第3室(1階) - 伎楽面

第4室(2階) - 木・漆工 - 武器・武具

第5室(2階) - 金工

第6室(2階) - 書跡 - 古代インドと日本の古経典 - 、染織 - 様々な技法の染織品 -

伎楽面の展示は、作品保護のため、金曜日・土曜日のみ公開されている。
平成館

皇太子徳仁親王(浩宮)の成婚を記念して1999年(平成11年)に開館。1階は考古資料展示室と企画展示室、大講堂などがあり、2階は4室からなり特別展会場となっている。
庭園庭園(茶室は転合庵)

本館裏には池を中心とする庭園があり、旧寛永寺庭園の名残をとどめるものである。庭園は春・秋などに期日を限って公開される。庭園内には以下の建物がある。

応挙館 - もと愛知県明眼院の書院で、実業家・益田孝邸を経て1933年に寄贈され、1936年に移築。

九条館 - 東京赤坂の九条公爵邸にあったもので、1934年に寄贈され、1936年に移築。

六窓庵 - もと奈良・興福寺にあった江戸時代の茶室で、館の草創期の1877年に移築されたものである。

春草盧 - 河村瑞賢が摂津国に建てた草庵で、数度の移転を経て、1959年に現在地に移築された。

転合庵 - 京都・伏見にあった小堀遠州好みの茶室で、1963年に移築された。

旧因州池田家表門旧因州池田屋敷表門

旧因幡鳥取藩池田家の江戸屋敷の表門であり、江戸時代には大名小路(現在の丸の内3丁目)に建てられていた。それを明治25年、芝高輪台町の常宮御殿の表門として移建され、のちに当時の高輪東宮御所の正門として使用された。昭和26年、国の重要文化財に指定され、昭和29年に当博物館に移築され保管されている。入母屋造、門の左右に唐破風の番所を備えている。大名屋敷表門では東京大学赤門と並び称されるもので、黒門とも呼ばれる。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:135 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef