東京メトロ有楽町線
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ただし、オイルショックによるインフレ発生前に完成したため、結果的に建設費用を抑えることができた[18]

平和台 - 池袋間では東京都の街路事業(都市計画道路)と地下鉄の建設を同時に施工する予定であった[27]。しかし、現道がなく新たに道路を整備する氷川台 - 千川間では、周辺住民から排気ガス騒音を懸念して計画道路への反対が根強く、道路計画に地下鉄建設も巻き込まれて用地交渉は難航した[27]。ただし、地下鉄建設には賛成の住民が多かった[27]。最終的にはオイルショックの影響によって東京都の財政が急激に悪化し、道路整備は困難となったことから、営団地下鉄は1975年(昭和50年)9月に地下鉄を先行して建設し、東京都の計画道路は地下鉄建設後に改めて整備することに変更した[27]
当線について

建設目的の一つには、車体規格が小さく編成長も短いことから輸送力増強に限界のある丸ノ内線の混雑緩和があった[4]。池袋駅の乗り換えが便利であったため、日比谷線に対する千代田線同様、混雑の緩和に大きく寄与した。

また、1974年(昭和49年)の銀座一丁目 - 池袋間の開業にあたり、丸ノ内線中野坂上駅、日比谷線恵比寿駅に次いで、池袋駅に4基、銀座一丁目駅に2基の自動改札機が設置された。これは、当該区間では他線との改札内連絡がなかったため、集改札自動化の実証実験線区として好適であったためである。両端駅である池袋駅、銀座一丁目駅以外には自動改札機は設置されなかったが、有楽町線の全駅で磁気化券が発売されており、普通乗車券による出場にも対応していた。しかし、当時は他の路線での乗車券の磁気化が進んでおらず、効率的な運用ができなかったことから、営団成増(現・地下鉄成増)延伸時に一旦撤去され、当時の試みは失敗に終わっている[28]。その他、大手町駅で採用された案内サインシステムを全面的に採用した。

13号線については新線池袋駅から西早稲田新宿三丁目を経て渋谷駅に至るルートが2008年平成20年)6月14日東京メトロ副都心線として開業した。さらに、副都心線は2013年(平成25年)3月16日から渋谷駅から東急東横線経由でみなとみらい線元町・中華街駅まで乗り入れを開始した。また、今後の整備計画として8号線については豊洲駅から分岐して野田市駅までの延伸計画がある(詳細は「都市高速鉄道8号線延伸構想」の節を参照)。この区間はかつて営団地下鉄が1982年(昭和57年)1月29日に豊洲 - 亀有間 (14.7 km) の地方鉄道事業免許を申請していたが[25]。免許の交付はされていなかった。営団地下鉄の計画では、1985年度から1992年度の工期で、建設費用は2,720億円を見込んでいた[25]。その後、2022年(令和4年)に東京メトロは豊洲 - 住吉間の鉄道事業許可を申請し[報道 1]、同年国土交通大臣から許可された[報道 2][報道 3]

有楽町線は、東京地下鉄において最初に埼玉県に延伸された路線である。東京地下鉄で東京23区外に延びている路線は、当線との重複区間がある副都心線を除くと当線と東西線のみであり、都営地下鉄も含めた東京の地下鉄全路線でも他に都営新宿線を加えた3路線のみである。
路線データ

路線距離(
営業キロ):28.3 km(うち地上部:2.3 km)[2]

軌間:1,067 mm[2]

駅数:24駅(起終点駅含む)[2]

複線区間:全線(小竹向原 - 池袋間3.2 kmは副都心線との線路別複々線)

電化区間:全線(直流1,500 V架空電車線方式[2]

閉塞方式:速度制御式(新CS-ATC

有楽町線は段階的に路線の延伸を行ってきたことから[29]従来のCS-ATC方式から新CS-ATCへの切り換えは3区間に分けて実施した[29]2002年(平成14年)10月12日使用開始の池袋 - 新富町間を皮切りに[30][29]2012年(平成24年)8月4日に最後の区間となる新富町 - 新木場間が新方式に切り換えられた[29]

2010年(平成22年)5月22日からは以後のホームドア導入などを考慮し、全列車においてATO装置による自動列車運転を実施している[29][31]


列車無線方式:誘導無線 (IR) 方式、デジタル空間波無線 (D-SR) 方式

最高速度:80 km/h[2]

平均速度:41.3 km/h(2021年4月1日現在)[2]

表定速度:33.2 km/h(2021年4月1日現在)[2]

全線所要時分:51分10秒(2021年4月1日現在)[2]

車両基地和光検車区和光検車区新木場分室飯田橋検車区(営団時代に廃止)

工場:綾瀬工場千代田線内)

地上区間:和光市駅付近(1.54 km[注 7])・新木場駅付近(820 m[注 8]

護国寺駅 - 江戸川橋駅間には、A線(新木場方面行き)で半径150.0 m[3]、B線(和光市方面行き)で半径154.8 mの急曲線がある[3][33]。これは当時の地方鉄道建設既定の160 m以下となり[33]、特別設計区間である[33]

路線名


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