東京マラソン
[Wikipedia|▼Menu]
折衝は難航するも石原の後押しなどから[10]事務局の主張が採用されている。

都心部で最大7時間におよぶ大規模な交通規制が敷かれるため、沿線の大学受験高校入試、タクシー運転手・物流配送業者など、少なからず影響を受ける関係者がいると懸念された[12]。また、規制地域周辺では宅配便業者の一部が、当日中の配達時間帯指定に制限(指定不能または事前の遅延了解)をかけるなどといった生活の不便が発生している。

2022年の第15回大会(東京マラソン2021)では中央通り須田町交差点 - 上野広小路交差点がマラソンコースに加わったことで秋葉原駅および末広町駅の乗降客が中央通りを横断できなくなるため、交通規制時間帯に秋葉原駅と昌平橋通りの妻恋坂交差点を結ぶシャトルバスが運行された[注 3][13]
ボランティア黄色いポンチョを着用してランナーを誘導するボランティア

「東京マラソン」の運営に際して、毎回約1万人の無償ボランティアが参加しており、約3万人の市民ランナーを約1万人の市民ボランティア達が支える大会となった。ボランティアは給水所などの市民ランナーへのサポート業務、沿道の見物客の案内・誘導を中心に携わっている。また、学生ボランティアと救急救命士によるAED隊が配備されている。「東京マラソン2009」にて浅草消防署は、怪我人の救護や火災発生時の即対応を目的に消防団及び東京浅草ロータリークラブなどのボランティア機関と連携して、消防特別警戒を実施した。またボランティアの育成に当たっては、大会設立のきっかけにもなった日本財団や、スポーツ・ボランティアの育成に力を入れている笹川スポーツ財団の支援を受けている。2016年大会までは先着順だったが、2017年大会からは完全抽選制となる。
東京大マラソン祭り

「東京マラソン」との連動企画として、イベント「東京大マラソン祭り[14]」が実施されている。

地元応援イベント・拠点イベント・公募・学生等イベントなどに区分され、[15] コース沿道の各所でランナーの通過に合わせた時間帯に屋台村や応援ウォーク、和太鼓吹奏楽の演奏やドリーム夜さ来い祭りなど都内20か所以上で応援イベントが挙行される。
歴史2007年第1回東京マラソン2008年第2回東京マラソン 銀座を走る市民ランナー

第1回・第2回大会は、「東京国際マラソン」の日程に準じた2月の第3日曜日に行われた。2009年の第3回大会は3月22日に繰り下げて開催された。またこの大会では女子についても代表選考レースとして実施する方向で調整を行うという。しかし3月中旬以降の開催ではトップ選手が参加しづらい事情もあることから、第4回大会以降では必要ならばコースも含めた変更も行われる可能性がある。第4回大会から第12回大会は2月の第4日曜日に実施されていた[16]

2007年大会 - 第1回大会の開催日には青梅マラソンが予定されていたが、参加者の減少を危惧した青梅サイドが開催日を2007年2月4日に繰り上げた[17]。なお、2008年の青梅マラソンは2月3日に開催を予定していたが大雪のため中止。2009年は2月の第3日曜日(2月15日)に戻った。


2008年大会 - 第2回大会の経済波及効果は、専門家による試算では376億円にのぼった[18]。またコース沿道の飲食店などでは、売り上げが普段の1.5倍から2倍に伸びるともいわれる。


2009年大会 - 世界の主要マラソン大会に倣って、日本のマラソン大会としては初の賞金レースとなった[19]。総額賞金は、世界記録更新された場合という条件付きのボーナス賞金も含めて1億1240万円である。


2011年大会 - 石原都知事が2009年3月19日の定例会見で「多額の参加費を支払う人の別参加枠を 1,000人ほど設けて、参加費を超える部分をチャリティに使いたい」と目標を述べ、2010年10月15日の定例会見で、チャリティ枠を1,000人募集すると発表。2011年大会からチャリティ参加枠が実現した。2011年にはチャリティ枠707名が参加し、約7,300万円の寄付金が集まり、東日本大震災の復興支援などに充てられた。それ以降もチャリティランナーや一般からの募金を東日本大震災ハリケーン・サンディ被害支援などに充てている[20]


2013年大会 - ボストンマラソンロンドンマラソンベルリンマラソンシカゴマラソンニューヨークシティマラソンが加盟するワールドマラソンメジャーズに加入し、1年に渡る同ツアーの開幕レースとなった[2][3]


2015年大会 - この大会以降、身体障害者のうち肢体不自由者の者に限り車いすの部は夏季パラリンピックの代表選考レースとして位置づけられている。


2018年大会・2019年大会 - 2020年東京五輪のマラソン日本代表候補を決める「マラソングランドチャンピオンシップ」(通称:MGC)シリーズの対象レースに指定される[21]


2019年大会 - 2019年5月1日に皇太子徳仁親王が天皇に即位し、2020年から天皇誕生日が2月23日になることを受け、2019年の第13回大会より開催時期を3月第1日曜日に変更することになった(第13回大会は2019年3月3日に開催)。理由は天皇誕生日には皇居で一般参賀などが行われ、近辺の行幸通り周囲を交通規制して会場設営を行ったり、警備態勢を確保したりすることが困難になるためである[22]


2020年大会 - 新型コロナウイルスの世界的な流行を鑑み、一般参加者の部を中止し、エリートの部と、車いすエリートの部のみの開催となる。なお、出場中止の対象者になった一般参加者は、東京マラソン2021もしくは東京マラソン2022への優先出場権が与えられたが、国内16,200円・海外18,200円の参加料は返金されなかった[23][24]。更に2022から2023への出走権の振り替えの募集もされた[25]


2021年大会 - 新型コロナウイルスの収束が見えないことなどから、当初予定の3月7日から10月17日に延期された。新型コロナウイルス対策として、定員が38000人から25000人に減り、更衣エリアと荷物預かりがなくなり、スマートフォンに体調管理アプリをインストールし、10日前より毎日検温し、入場ゲートでスマートフォンを提示し、荷物預かりがないためスマートフォンとマスクを持ったまま走る形となった。また、唾液によるPCR検査が必須となり、別途6800円の検査費の負担が必要[26]。2021年9月9日に東京都などで発せられている緊急事態宣言が2021年9月30日まで延長された[27] 事により、2021年9月17日に東京マラソン2021は2021年10月17日から2022年3月6日へと延期になり、東京マラソン2022は開催中止となることが決まった。2021年の延期大会参加を希望しない人には全額返金されることになった[28] ほか、中止となった2022年大会への出場を予定していた者で、希望する者は2021年延期大会、または2023年大会(同3月5日開催予定)、2024年大会(同3月3日開催予定)のうちのいづれかを選んで改めて出場意志を示してもらうようにした(ただし、2021年延期大会と2023年の分は定員を超えた場合は抽選で参加者を決定する)[29]。また、2021年延期大会は引き続き予定通りの開催を前提に準備を進め、「ワクチン検査パッケージ」を適用し、出場者はワクチン接種証明書の提示、ないしは主催者の指定するPCR検査を受けることのどちらかを参加条件とすること(ワクチン接種者はPCR検査を免除し、検査費相当分の6800円=手数料は除くを返金する)[30] ことを一度は決定していたが、オミクロン株の蔓延により、蔓延防止等重点処置がとられることから、2022年1月19日に「ワクチン検査パッケージ」が日本政府の閣議決定により一時停止されることから、この大会でも適用しないことになり、出場者にはワクチンの接種の有無に関係なく(すでにワクチン接種証明書を提出した者も含めて)改めて全員PCR検査を受けてもらうことに変更された。また感染状況を総合的に判断し、開催有無、および予定通り行われる場合の市民ランナーの出場の扱いなどについては、2022年2月18日をめどに最終的に判断するとともに、2021年大会への出場をしないランナーへの返金規定についてもそれまで延長する処置をとった[31]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:207 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef